大河内PPが熱弁『リネージュM』に寄せる想い―待っている人がいるから、出す義務がある 2ページ目 | GameBusiness.jp

大河内PPが熱弁『リネージュM』に寄せる想い―待っている人がいるから、出す義務がある

日本版『リネージュM』の運営を担当するエヌ・シー・ジャパン株式会社(以下、エヌシージャパン)へ赴き、日本版プロジェクトプロデューサーの大河内卓哉氏にお話を伺いました。

ゲーム開発 プロデュース
大河内PPが熱弁『リネージュM』に寄せる想い―待っている人がいるから、出す義務がある
  • 大河内PPが熱弁『リネージュM』に寄せる想い―待っている人がいるから、出す義務がある
  • 大河内PPが熱弁『リネージュM』に寄せる想い―待っている人がいるから、出す義務がある
  • 大河内PPが熱弁『リネージュM』に寄せる想い―待っている人がいるから、出す義務がある
  • 大河内PPが熱弁『リネージュM』に寄せる想い―待っている人がいるから、出す義務がある
  • 大河内PPが熱弁『リネージュM』に寄せる想い―待っている人がいるから、出す義務がある
――先行してローンチしている韓国版や台湾版との違いはあるのでしょうか。

大河内:流石に海外で約2年間運営しているゲームなので、最初から全部できるよ!となってしまうと、成長動線が難しい、簡単に言うとゲームバランスが崩れる形になってしまいます。なので、日本版では、海外版の開始から半年間ぐらいの状態からスタートしようとしているところです。あとは日本版のチュートリアルを用意していますので、海外版ですでに遊んでいただいているユーザーには「あれ?ちょっと違うな」となるところがあるかもしれません。特に初めて『リネージュ』シリーズに触れるユーザーに、極力拒否反応が起こらないように調整を進めています。

――アカウント自体は海外版と共通になるのでしょうか。

大河内:せーの!で遊べるようにしたいと考えているので、海外版と別になります。最近Twitterで質問もあったのですが、PC版リネージュともアカウントは違います。同じ理由で、βテストなどは行いません。抽選で何名様~というのも一緒のスタートにはならないので、そういった部分はMMOにとってマイナスな点もあると思っています。

――日本語版での独自イベントなどはあるのでしょうか。

大河内:まず、インゲームでは今もそうですが『リネージュ』というコンテンツを多くの人に楽しんでもらいたいと考えているので、そういった人たちに向けたイベントを考えていますね。オフラインの方はむしろこのゲームが長く続くというのを信じてもらえるような施策などを準備していますので、楽しみにお待ちいただければと思います。

――課金システムについてですが、時短アイテムなどがメインになるのでしょうか。

大河内:先に宣言しておきますと、海外版と大幅に仕様を変えるつもりはないです。ではその仕様がどうかというと、ゲームの仕様自体の時間を長いスパンで見るので、時短と宣言するとユーザーの感覚と少し違う可能性はあります。ゲームが長く続くなと自分が納得したのであれば、プレイしていて不便を感じる所を購入で補充するとか、もう1つ上の狩場へ早く行きたいから購入するといった遊び方が健全なんじゃないかと思います。

勿論、購入してくれる人がいるからこの世界は守られるのであって、購入してくれる人には感謝しかないです。でもほぼ無課金でのプレイも全然ありがたくて、『リネージュ』という文化を今後もNCSOFT、エヌシージャパンが出していくわけですよね。その中で日本での知名度を今後10年、20年かかっても上げて行く必要があるんです。だから、遊んでもらえているだけでも感謝ですし、自分なりの遊び方を選んで欲しいと考えています。

――スマホ版ではコミュニティ的な部分はどうなるのでしょうか。

大河内: 1人でずっと狩り続けるのって本当に心が強くないとできないと思うんですよ。自分の見知らぬ土地の人と知り合って一緒に遊ぶとかが楽しいと思います。なので、是非「血盟(クラン)」には入って欲しいなと思います。

――MMOって、ほぼ現実ですよね。そこに世界があって、人と人とのつながりがあって…。だからこそ、逃げたくなるのですが(笑)。

大河内:逃げていいんですよ。短期的に逃げてもいいですし、人生ごとひっくり返してもいいじゃないですか!ただし、現世は最低限生きる。あっちの方が面白いからあっちになるべくいようというのを肯定したいと思うんですよ。

現実世界で倒せない何かに立ち向かうことって、あまりないじゃないですか。それこそ会社で大きいプロジェクトを担った時ぐらいで。現代は昔に比べて生き方も色々と選べるので、MMOを人生の糧として生きていくということを選んでも全然アリだと思います。それを誰かが提供していかなければならないと痛感しているので、頑張ります!というのがうちのチームです。

ちょっと話からずれますけど、MMOというコンテンツにすごい可能性を感じています。今これだけAIが進化してきて、仕事も最適化されてきて、一つタップするだけで仕事が進む時代です。勿論個人差はありますが、それでも社会人全体の俗に言う自由な時間というものは少しずつ増えると思うんですよね。

ですからMMOは第2の人生を生きるという面で伸びると思っているんです。特に身につけるデバイス、つまりスマートフォンを活用して第2の人生を謳歌するという意味で、いちばん身近なのがスマートフォン対応のMMORPGだと思っています。是非色んな人に結果はどうであれ一度触っていただいて、みなさんにとってどうですか?というのを感じていただければ嬉しいです。


――MMOで第2の人生、良いですね。では、そんな第2の人生を始めるに当たり、MMOを一切触ってきませんでした、というような新規プレイヤーは、『リネージュM』でまず何をすれば良いのでしょうか?

大河内:何をすればいいのか…まずはインストールですね(笑)!その後、あえてここでお伝えしたいのは、よくゲームのスタート時に行うリセットマラソン、通称リセマラはやらなくていいと思います。大事なことは、自分の名前をこの世界に刻み込むことなんですよ。その名前をあなたが入力しなかったら、あなたはその世界に生まれていないんです。そしてその名前を簡単に捨てて欲しくない。だからはじめたらどんどん進めることを大多数のユーザーの正解にできればと思います。

クエストは、『リネージュ』ユーザーからしてみると簡単に進行できるようになっていますが、他のタイトルと比べると難しいかもしれません。でも、まず遊んでみてほしいですね。『リネージュM』の迷わないところは、「Lvを上げるのが正義」なんですよ。面白いことに、どんなに弱い敵を狩っても問題ないんです。他のRPGは、ある程度Lvが上がるとこのモンスターからは経験値はもらえないしドロップもしません、という仕様があるじゃないですか。あれは意図的にそうなっているんですが、『リネージュM』ではずっと弱いスケルトンを狩り続けていてもいいんですよ。ちなみに私は海外版でスケルトンを1ヶ月狩り続けていました(笑)。ランダムドロップで落ちる装備が出る箱を開けて、いい装備出なかったな…また明日やろう。今日は出るかな…?出なかったからまた明日やろう、みたいな。でもLvは少しずつ上がっていくので問題ないんです。だから、自分が倒したい敵を倒す。ただ、そこで何が楽しいんだろうってなってきたら、改めて人と繋がることをオススメしたいと思います。

現実社会だと恥じらいがあったりして言えないかもしれないですけど、俗にいう全チャ(全体チャット)で、「実ははじめたばかりでリネージュ初めてなんですよ!」という人がいたら、経験者は是非自分の血盟(クラン)に誘ってあげてほしいです。その人にとっては初めての経験になるので、その人の生きている意味になりますよね。そして、誘ってあげた君主ってすごい人徳があると思います。

こういう話は伝える機会があまりないので今のうちにお伝えしたいのですが、君主プレイといいますか、是非経験者の方々にはこういった形で新規さんを引っ張っていってほしいと思います。誘われた新規さんも、慣れてきたらまた返せるものがあると思うんですよ。血盟はアクティブな人が多ければ多いほど良いんです。活気づくし行けるところも増えるので、マイナスになることはありません。どんどん誘って盛り上げていってほしいなと思いますね。

『リネージュM』は人によって様々な色、それこそ玉虫色に光るゲームなので、その人の信じている、感じた良さで楽しんでもらえると嬉しいです。『リネージュM』を遊んでいただくことで、人生の糧として頂けますと幸いです。

――経験者が新規を引っ張るのはMMOにおいて重要なことですよね。今日は、大河内さんの熱い想いを頂き、非常にいい話が聞けたと思います。ありがとうございました!リリースを楽しみに待っています。

《kuma@インサイド》

この記事の感想は?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

人気ニュースランキングや特集をお届け…メルマガ会員はこちら