任天堂は、平成27年3月期決算を発表しました。 ニンテンドー3DSでは、ハードウェアの新しいラインアップとして発売したNewニンテンドー3DS及びNewニンテンドー3DS LLが順調な販売となったものの、これらの発売前に従来型のニンテンドー3DSの販売が想定通りに進まなかったこともあり、ハードウェアの販売数量は873万台となりました。ソフトウェアにおいては、『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』が994万本、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』が675万本の大ヒットを記録したほか、『トモダチコレクション 新生活』、『マリオカート7』、『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』なども順調に売上を伸ばし、それぞれ200万本以上を販売。また。サードパーティーのヒットソフトが複数生まれたこともあり、ソフトウェアの販売数量は6274万本となっています。 Wii Uでは、『マリオカート8』が511万本、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』が365万本を販売する大ヒットとなったことなどにより、特に海外において順調に推移し、全世界での販売数量はハードウェアが338万台、ソフトウェアが2440万本となっています。 売上高のうち75.4%(およそ4147億円)が海外売上高。また、ドルの為替相場が前期末に比べ円安となり為替差益がおよそ340億円発生。これらの状況から、平成27年3月期連結業績は以下のようになりました。あわせて、連結販売実績、連結販売数量及びタイトル数も公表されています。 ◆平成27年3月期 連結業績 【期間】平成26年4月1日〜平成27年3月31日 ※()内%表示は、対前年期増減率 ■売上高:5497億8000万円(△3.8%) ■営業利益:247億7000万円 ■経常利益:705億3000万円 ■当期純利益:418億4300万円 ◆平成27年3月期 連結販売実績 【期間】平成26年4月1日〜平成27年3月31日 ■ハードウェア ・携帯ゲーム機本体:1496億1600万円 ・ホームコンソールゲーム機本体:1055億4800万円 ・その他:382億400万円 ・ハードウェア計:2933億7000万円 ■ソフトウェア ・携帯ゲーム機用ソフトウェア:1499億4100万円 ・ホームコンソールゲーム機用ソフトウェア:847億4200万円 ・コンテンツ収入他:205億8900万円 ・ソフトウェア計:2552億7300万円 ■その他 ・トランプ・かるた他:11億3700万円 ◆平成27年3月期 連結販売数量及びタイトル数 【平成27年3月期(平成26年4月1日〜平成27年3月31日)】 ■ハードウェア ●ニンテンドー3DSシリーズ ・国内 307万台(3DS LL 76万台、New 3DS 59万台、New 3DS LL 134万台) ・米大陸 293万台(3DS LL 162万台、2DS 63万台、New 3DS LL 67万台) ・その他 274万台(3DS LL 103万台、2DS 92万台、New 3DS 23万台、New 3DS LL 44万台) ・計 873万台 ●Wii U ・国内 53万台 ・米大陸 185万台 ・その他 100万台 ・計 338万台 ●Wii ・国内 △0台 ・米大陸 18万台 ・その他 27万台 ・計 46万台 ■ソフトウェア ●ニンテンドー3DSシリーズ ・国内(101タイトル) 2402万本 ・米大陸(78タイトル) 2131万本 ・その他(92タイトル) 1742万本 ・計 6274万本 ●Wii U ・国内(30タイトル) 333万本 ・米大陸(25タイトル) 1461万本 ・その他(26タイトル) 646万本 ・計 2440万本 ●Wii ・国内(1タイトル) 32万本 ・米大陸(8タイトル) 542万本 ・その他(13タイトル) 599万本 ・計 1173万本 ※ニンテンドー3DSソフトの販売数量及びタイトル数は、ニンテンドー3DSカードソフト(パッケージ版及びダウンロード版)の数量です。 ※Wiiソフトの販売数量及びタイトル数には、バーチャルコンソール及びWiiウェアの数量を含みません。 ※Wii Uソフトの販売数量及びタイトル数は、Wii Uディスクソフト(パッケージ版及びダウンロード版)の数量です。 ※各ソフトの販売数量実績は、ハードに同梱して販売した数量を含みます。 ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ 次期の見通しとして、ニンテンドー3DS及びWii Uについては、定番ソフトの稼働を維持することに加え、継続的に新作ソフトを投入することにより、さらなる普及を目指します。具体的には『マリオカート8』や『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』など、大ヒットした定番ソフト向けに追加コンテンツを順次展開して稼働の活性化を目指すほか、ニンテンドー3DSでは、New 3DS及びNew 3DS LL専用ソフト『ゼノブレイド』を発売し、『リズム天国ザ★ベスト+』、『ファイアーエムブレムif 白夜王国・暗夜王国』などの自社ソフトや、サードパーティーからも複数の有力ソフトの発売が予定されています。 Wii Uでは、『Splatoon(スプラトゥーン)』や『ヨッシーウールワールド』のほか、『スーパーマリオブラザーズ』の発売30周年となる今年には、2Dマリオシリーズの新たな提案として『Mario Maker(仮称)』などを順次発売が予定されています。 amiiboについては、フィギュアだけでなく新たにカードタイプやあみぐるみのamiiboを発売し、さらなるラインナップの充実が進められます。対応ソフトの拡充に加え、ニンテンドー3DS/3DS LL/2DSに対応した周辺機器「NFCリーダーライター」を発売し、amiiboの需要拡大を目指します。 また、スマートデバイス向けゲームアプリを年内に配信開始することによる新たな収益も見込んでいるとしています。 ◆次期業績予想 【期間】平成27年4月1日〜平成28年3月31日 ■売上高:5,700億円 ■営業利益:500億円 ■経常利益:550億円 ■当期純利益:350億円 ※主要外貨の為替レートの前提は1USドル=120円、1ユーロ=125円としています。
《津久井箇人》