クリエイティブに専念して『エンスレイブド』を創り上げたNinja Theory・・・エピック・ゲームズ・ジャパン「Unreal Japan News」第11回 | GameBusiness.jp

クリエイティブに専念して『エンスレイブド』を創り上げたNinja Theory・・・エピック・ゲームズ・ジャパン「Unreal Japan News」第11回

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■ニンジャ・セオリー、アンリアル・エンジン3採用によりクリエイティビティを倍増
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■ニンジャ・セオリー、アンリアル・エンジン3採用によりクリエイティビティを倍増

高い評価を受けた『ヘブンリーソード』(PS3)の成功後、ニンジャ・セオリーの開発者達は次のチャレンジのために少し違った計画を考えていました。

ニンジャ・セオリーの共同創設者 兼 チーフ・テクニカル・オフィサーのMike Ballは、「『ヘブンリーソード』ではエンジンとツールセットを全部自分たちで開発した」と話します。「開発には膨大な人手がかかったし、出来上がったエンジンをアップデートし続けようとしたら同じくらいの工数が必要になっただろう。常にツールセットの改良と、次のゲームに必要な機能の追加を続けていかなければならないからね」

次回作『エンスレイブド 〜オデッセイ トゥ ザ ウェスト』がマルチプラットフォーム・タイトルになることが決まった時点で、ニンジャ・セオリーはアンリアル・エンジン3の採用を決定しました。当時ニンジャ・セオリーには80名のスタッフがいましたが、『エンスレイブド』ではエンジン・テクノロジーに労力を割くことなく、全員がクリエイティブな作業に専念することが出来たのです。

「アンリアル・エンジン3のおかげで、ゲームプレイの反復検証をずっと早く行うことができた」とBallは話します。「我々はチーム・ワークフローの効率化を徹底することで、開発に当てられる時間を最大化する必要がありました。そのためにはUE3はベストの選択でした」

UE3の採用により、ニンジャ・セオリーは過去の経験から得た教訓を十分に活かすことが可能となりました。「デザイナーとアーティストが思い描いたものを、最大限に実現することを真剣に目指しているエンジンが欲しかった」とBillは語ります。「『ヘブンリーソード』のクオリティにはとても満足していたけれど、我々のエンジンはその部分に弱点を抱えていたんだ。とにかく拡張性に乏しかった」

『エンスレイブド』では、ニンジャ・セオリーは合計プレイ時間の点でも改善を予定していましたが、この部分ではアンリアル・エンジンのキズメットが威力を発揮しました。ニンジャ・セオリーのゲームデザイナー達は、キズメットのビジュアル・スクリプト・ツールを使ってずっと広大なフィールドを作成し、プレイヤーがたっぷりと探索を楽しめるようになりました。キズメットによって、ゲームプレイの多様性もバラエティ豊かなものとなり、プレイヤーは長時間のゲームプレイでも飽きること無くストーリーを堪能出来るようになったとBallは話します。

ニンジャ・セオリーのゲームは、美しいフィールドマップで定評がありましたが、『エンスレイブド』では新たなチャレンジを経験することになりました。『エンスレイブド』は400年前の中国の奇書、「西遊記」を下敷きにしています。「西遊記」はそれ自体がさらに昔の民話を元に編まれていますが、エンスレイブドはこの太古の物語を未来のニューヨークを舞台に展開しようとしたのです。

このストーリー性豊かな物語をハイパーモダンな環境に持ち込むために、ニンジャ・セオリーは自分たちのグラフィック能力を可能なかぎり向上させる必要があることを認識していました。Ballによれば、UE3によってアーティスト達はそれまで以上に主体的・能動的に作業することができ、その優れた制作ツールのおかげでより詳細なディテールにまで手を入れることが可能となったそうです。

「我々が思い描いていたニューヨークを描写するためには、このことは非常に重要だった」とBallは語ります。「フィールドの描写を通じて、我々はプレイヤーにゲーム中の人々が破壊に巻き込まれ、死に物狂いで逃げ出そうとしていたという歴史を追体験して欲しかった。アートチームがシェーダーやポストプロセッシング・チェーンのコントロールをもつことで、破壊された景色と対比を成す美しい風景を生み出すことができた」

ニンジャ・セオリーはまた、UE3の戦闘処理機能も最大限に活用しました。「一発一発の打撃が本物らしく見え、プレイヤーが戦闘に引き込まれるような絵作りをするために、カメラの実験を数えきれない程やったよ」とニンジャ・セオリーの共同創設者 兼 チーフ・デザイン・オフィサー Tameem Antoniadesは話します。「メインキャラのモンキー(孫悟空)に戦闘が及ぼす感情的なインパクトを押し出すために、テイクダウンやとどめの一撃では、クローズアップを使用した。単なる映像表現ではなくて、戦闘システムと結びついた表現なんだ」

開発期間を通じて、ニンジャ・セオリーは他のアンリアル・エンジンのライセンシーとアンリアル・ディベロッパー・ネットワークを通じてコミュニケーションすることができました。実際のところ、コミュニティによる強力なサポートはUE3の大きな売りのひとつだとBallは言います。難しい質問であっても、他の開発会社のスタッフ達はいつでも親切に相談に乗ってくれたそうです。技術的な質問に対して、誰よりも早く地球の裏側のスタジオの開発者から回答があった、というケースも何度もあったとか。

それではその結果は? 2010年に登場したゲームの中で、一番斬新で一番美しく、これまでのニンジャ・セオリーのどのゲームよりも濃密でたっぷりとしたプレイ時間を提供するゲームが出来上がりました。『エンスレイブド』は2010年10月に発売され、たくさんの賞賛を集めています。

この記事はフリーレポーター John Gaudiosiによるニンジャ・セオリーへのインタビューを元に書かれています。
《河崎高之》

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