【CEDEC 2010】日本で働く外国人ゲーム開発者が思う事、大激論 | GameBusiness.jp

【CEDEC 2010】日本で働く外国人ゲーム開発者が思う事、大激論

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英語では Making International Hits in Japan - The Foreign Developer's Perspective(国際的なヒット作を日本で開発する 〜海外開発者の視点から〜)と銘打たれたこのラウンドテーブルでは、コアスピーカーとしてスクウェア・エニックスの Fred T.Y. Hui さんとイニ
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英語では Making International Hits in Japan - The Foreign Developer's Perspective(国際的なヒット作を日本で開発する 〜海外開発者の視点から〜)と銘打たれたこのラウンドテーブルでは、コアスピーカーとしてスクウェア・エニックスの Fred T.Y. Hui さんとイニスの Robert Ota Dieterich さんのお二人を迎え、「ゲーム開発」、「日本」、「海外」をキーワードに熱い議論が繰り広げられました。

なお、本ラウンドテーブルは英語で行わました。このため以下の内容は編集部による翻訳であることをご了承ください。

CEDEC 2010 最後の時間枠のひとつであった本ラウンドテーブル。議題はすべて参加者が挙げる方式で、テーマが挙がるごとにプレゼンテーションに追記していくライブならではの進行でした。

最初に取り上げたテーマは、日本人開発者の方から挙がった「なぜ英語が話せる君らは(欧米ではなく)わざわざ日本から世界ヒットを出そうとしているの?」というストレートなもの。

「開発チームが外国人スタッフの意見を聞きたいと考えているのでは?」や「外国人の方が考えを口にすることを厭わないよね」という意見も出ましたが、続けて「そうは言っても、開発プロセスが進行するにつれて聞いてくれなくなるよね」とリアルなお話もありました。

またある参加者は「欧米と日本では強みを持つジャンルが異なる。北米といえば FPS だけれど、日本には別の強みがある」、「参加者のほとんどは、少年時代には日本のゲームの大ファンだった」と話し、少年時代の思い出も含めて「日本ならでは」というキーワードが来日の動機のひとつになっていることを明かしました。

一方、「なぜ外国人スタッフを雇うのか?」というテーマでは「日本企業が国際市場を見据えているから」、「海外の文化を肌で感じるため」ではないかとの意見が挙がりました。

次にモデレーター役の Robert 氏が「日本のゲームは的を外していると言われることが増えてきたがどう思う?」と問うと、「日本発のゲームは、欧米のレビュアー視点では古臭い(old fashioned)と思われているようだ。ペルソナのようなタイトルは成功しているけれど」、「開発の世界では、5〜10 年前に文化的なシフトがあったが、そこから日本の影響力が衰えてきたと思う」という意見が挙がりました。

一方で「日本の強みは何なのだろう?」という問いに対して、ある参加者は「日本のお伽話を体現したような大神だとか、塊魂のようなゲームは誰の目から見ても "日本のもの" だし、誰もが好む」と、海外でも受け入れられた日本的なゲームの例を挙げた上で「そういうところに自分たち(外国人スタッフ)の持つ "テイスト" を足して、ゲーム業界全体を強くしていきたい」と述べました。

次のテーマは「日本での生活、何に困る?」。

このテーマについては様々な要素が挙がりましたが、最初は残業文化について。「私たちの文化では、残業イコール自分の能力が足りないと考える。でも日本では…みんな寂しがり屋なのかな(会場笑)。自分も早めに帰るときは多少後ろめたい気持ちになる」という意見が出ると、それに対して「長いこといたら僕はもう全然気にならなくなったよ(笑)」と話す参加者も。日本人参加者からも「テイジ(定時)に帰るのは全然問題ない。そういう文化をどんどん広げて欲しい」、「私もテイジに帰りますよ!」と歓迎するコメントが続きました。

次の話題は「日本語能力の要件」。

モデレーター本人から「これは "必須" ですね、話題終了」と冗談交じりのコメントが出る一方で、「私の場合は外国人の上司がいるので、重要なミーティングなどで理解しきれなかったりすると、ミーティング直後に上司が英語で大切な部分を説明してくれたりします。もちろん絶対に必要な時だけですが」といった話も。

またある参加者は「うちには全く日本語を話せないスタッフが何人かいますが社内に通訳がいるので、必要に応じて間に入ってもらいます。もちろん話のスピードは落ちます。でも会社に通訳を置くというのはいいことだと思います」と語り、社内コミュニケーションの現状を明かしてくれました。
この方は続けて「英語を学ぶというのは日本のスタッフにとっても良いことではないでしょうか。"会話ができると良い" という話ではなく、英語ができることは良いことだと思います」とも述べて、"英語=コミュニケーション" ではなく、豊富な技術情報や書籍も頭に入れられる利点があることを強調しました。

続いて選ばれたテーマは「日本のゲーム業界を外国人スタッフにとって魅力的にするには?」。

これには参加者のひとりから「給料増やして!(Pay More!)」と即座にコメントがつき、会場は笑いに包まれました。また給与については「毎年 GDC で公開される年収に関する調査で、日本だけが除外されているのはなぜ?CEDEC でそういう調査が行われないのはなぜ?」といった話題も。

非常に興味深かったのは「Web サイトの採用情報」に関するコメント。「ある企業では、Web サイトを完璧な 2 言語対応にしてあるのに採用ページだけが完全に日本語だった」や「英語ページなのに採用情報のページへのリンクだけが漢字で表示される」のように、Web サイトの採用情報が外国人からの応募を想定していない作りになっているという声や、「履歴書や応募書類が紙ベース。E メールとか使おうよ、もう 21 世紀だよ!」という指摘が続きました。こういった点は海外のスタッフを積極的に増やしたいと考えている企業にとってはすぐに役立つ意見かもしれません。

「ゲーム業界の教育に関する違い」というテーマでは、「日本にはゲームに関する修士プログラムがない」、「ゲームの作り方やゲームデザインを教えるプログラムがない」といったものから、「友人に専門学校生がいるが、そこで教わっている内容のレベルがあまりに低くて驚いた。非現実的だと思う」、「企業は大学やセンモンの学生に何を期待しているのか?」といった、教育機関で教えていることと現場で必要な知識にズレがあることを指摘する声もありました。

またゲームデザインについては「欧米ではゲームデザインは科学(Science)です。何が優れたゲームデザインか?ということを解明する科学になっているんです」と、視点の違いを述べる参加者も。
このテーマでは他にも「日本の企業が基本的なプログラミングのトレーニングを提供したりしているが、欧米企業では各人が最初から専門的なポジションに対して応募してくる」など、「新卒」に関する文化の違いに疑問を呈する意見が出ていました。

このあたりで残り時間が 10 分を切り、少し急ぎ足になった会場内。Robert 氏が急ぎ足で「萌えが大好きな人?」と挙手を促したのですが、意外(?)なことに挙手した人はほんの数人。逆に嫌いな人はと尋ねると多くの人が挙手しました。好きではないだけではなく、嫌っている人が多いというのは意外に思う方も多いのではないでしょうか。

最後のテーマは「日本のゲーム業界で自身のキャリアをどう考えている/いくか?」というもの。
「日本に滞在し続けるつもり?それとも日本はキャリアの足がかり?」との疑問に対してある参加者はまず「外国人スタッフが今日本にいる理由は、日本でゲームが創りたいからじゃなくて、日本のことが大好きだから」ではないかと述べたのちに「残業文化などを考えると日本は最良の場所とは言えないけれど、いい会社が見つかればもしかして…」と本音を語りました。また別の参加者からは「日本は雇用保障が非常に強いので帰国するより良いかもしれない」という意見も。ただ、この点については、一部の参加者からは疑問の声があがっていました。

続いて長期的なキャリア形成を見据えた参加者のひとりが「プロデューサーやディレクターになりたいと考えているが、長期間日本企業で働いて最終的にそのようなポストに就いた人はいるだろうか?」と問うと、「君、40 歳になった?まだならダメだね(笑)」といった冗談めかした反応の他に「ひとり日本企業でディレクターになった人を知っているけど、その人は社外から実績をかわれて入社した人だった」、「会社の規模にもよると思う」と、出世してディレクター、というキャリアが現状ではポピュラーではないことを指摘する声があがりました。

実に多数のテーマを扱ったラウンドテーブルはこのテーマを最後に終了。終始リラックスしたムードで進み、笑い声が頻繁に上がる明るいセッションでした。
《矢澤竜太》

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