「RTX Spark」搭載PCをゲーマー目線でチェック!DLSS 5の映像表現からローカルAI活用まで体験【NVIDIA イベントレポート】 | GameBusiness.jp

「RTX Spark」搭載PCをゲーマー目線でチェック!DLSS 5の映像表現からローカルAI活用まで体験【NVIDIA イベントレポート】

DLSS 5による映像表現やArmネイティブで動くゲーム、多彩なAI活用デモを体験。ゲーム互換性や省電力性にも注目し、技術説明会の模様をお届けします。

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11月2日、NVIDIAは「NVIDIA RTX Spark 技術説明会&ハンズオンデモ・パートナー製品ショーケース」を開催しました。RTX Sparkは、AI技術の活用により作業効率の大幅な向上が期待される新製品ですが、我々ゲーマーとしては「PCゲームを遊ぶときのメリット」に目を向けたいところです。

今回は、DLSS 5への対応も含め、PCゲーマーとして気になるポイントを中心にイベントの模様をお届けします。



RTX Sparkは、NVIDIAのBlackwell世代GPUと、MediaTekと共同開発したGrace CPUをひとつのチップにまとめた「SoC(System on a Chip)」です。10月から搭載ノートPCの販売が始まっています。

CPUとGPUが最大128GBのメモリを共有する「統一メモリ」構成で、大きなAIモデルを手元で動かせるところが最大のポイント。DLSSやReflex、G-SYNCといったGeForceでおなじみの機能もそのまま使えます。

冒頭のセレモニーでは、NVIDIA日本代表の大崎真孝氏がRTX Sparkを「AIであり、スーパーコンピューターであり、そしてゲームでもある」と紹介。ASUS、Dell、日本HP、Lenovo、日本マイクロソフト、MSIの6社も登壇し、搭載製品を展示しました。

Arm CPUでx86向けのゲームを動かすときは、Windows 11の変換機能「Prism」を使います。NVIDIAの技術説明によれば、変換するのはCPUの処理だけで、GPUの描画はそのまま動作するとのこと。そのため、GPU負荷の高いゲームほど影響は小さいそうです。

また、人気のPCゲームタイトル97本が、ネイティブ版またはPrism経由で良好に動作するとのこと。発売日の時点で数百タイトルに対応しており、技術説明会では『World of Warcraft: Forever』『Gears of War: E-Day』『AION 2』『CONTROL Resonant』『アニモ』『NBA 2K27』が紹介されました。

対戦ゲームを遊ぶ際に壁になるのがアンチチートです。カーネルレベルで動くアンチチートはArm向けに作り直す必要があり、「すべてがすぐに揃うわけではない」とのこと。NVIDIAの公式ブログでは『Counter-Strike 2』『Fortnite』『マーベル・ライバルズ』『ARC Raiders』などがアンチチート機能と共に遊べるとしています。

今後の主な対応予定としては『Call of Duty』シリーズや『リーグ・オブ・レジェンド』『Valorant』といった作品が挙げられていました。

今回の技術説明会で明かされた協力パートナーには、カプコン、コナミ、セガ、miHoYoといった大手パブリッシャーの名前が並んでいました。各社タイトルの動作が保証されているわけではないため、購入を検討する際は遊びたいゲームが動くかどうか個別に確かめておきましょう。

ゲーム面のもう一つの目玉が、2026年9月に登場したDLSS 5です。従来の超解像やフレーム生成に加えて、「3Dガイド ニューラルレンダリング」という機能を持っています。ゲームエンジンが描いたフレームを手がかりに、AIが光の当たり方や素材の質感をよりリアルに描き足す仕組みです。フレーム生成も、場面に応じて2倍、4倍、6倍を自動で切り替える方式になりました。



RTX Sparkは発売時からDLSS 5に対応しています。『NBA 2K27』に続き、『ホグワーツ・レガシー』も11月5日にDLSS 5に対応する予定です。こちらはRTX 50シリーズとGeForce NOWも対象になります。

旧作をレイトレーシング化するMODツール「RTX Remix」も、10月23日にDLSS 5に対応しました。説明会では『Fallout 4』のRemix MODで、DLSS 5のオンとオフを比べるデモが披露されました。また『Minecraft: Java Edition』向けのRTX Remix MODキットもベータ版として公開されています。パストレーシングとDLSSを追加でき、既存のJava版マップにもそのまま使えるそうです。

また、技術説明会では「省電力性」も強調されました。同じ60W前後の消費電力で比べると、Blackwell世代のノート向けGPUとCPUの組み合わせより約2倍の性能だといいます。登壇者によれば、バッテリー駆動でもAC電源時の約98%の性能を保つそうです。

説明会の後には、デモ展示を回るツアーが行われました。『NBA 2K27』では、DLSS 5のニューラルレンダリングとフレーム生成を有効にした状態で、コントローラーで遊べるようになっていました。「選手の髪の毛の質感が圧倒的に違う」とアピールされており、実際に触ってみると画面はかなり綺麗で、フレームレートも目測で60fps以上は出ているように感じました。

あわせて展示されていた『マーベル・ライバルズ』のデモは、Prismによるエミュレーションを介さず、Armネイティブで動いているとのこと。開発元のNetEaseは、Arm向けのアンチチート機能も用意したそうです。

その他にも、AIを用いたさまざまなデモが展示されていました。「ローカルで動くAIがメールやカレンダーから当日のタスクを整理する」「GitHubの情報を読み込んで、小型ロボットのプログラムを組む」「720pの動画をRTX Videoで高解像度化し、HDR化する」「AIがDaVinci Resolveを操作して、SNS向けの短いクリップを自動で作る」など、RTX Sparkの活用例が紹介されていました。仕事でPCを使う方や、動画クリエイター、ストリーマーにとっても気になるポイントでしょう。

RTX Spark搭載のノートPCは、10月16日より各社から順次発売されています。小型デスクトップも11月に登場する予定です。対応する製品はどれも50万円を超える価格帯。ゲーム性能だけで選ぶなら、同じ価格帯で、より強力なGPUを搭載したゲーミングノートPCも選択肢になります。


RTX Sparkは、ゲーミングノートの置き換えというより「AIも動画編集もゲームも、薄型の1台で完結させること」を狙った製品です。100本近くの人気PCゲームが動くという互換性の高さや、『マーベル・ライバルズ』のネイティブ動作デモ、『NBA 2K27』でのDLSS 5サポートを見る限り、「Armだから遊べない」という状況は変わりつつあります。

アンチチート機能のサポート拡充も予定されているため、ローカルAIを活用した作業と、高画質設定でのゲームプレイを1台でこなしたいPCユーザーにとっては、注視すべき製品と言えそうです。

《文章書く彦@Game*Spark》

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