サービス開始から13周年を迎え、新たな星系マップの登場も予告されているオンラインアクションゲーム『Warframe』。
この度Game*Sparkでは、コミュニティーディレクターのメガン・エべレット(Megan Everett)氏にメールインタビューを実施する機会をいただきましたので、今年のアップデートや今後の展望、『Warframe』が大事にしていることなどをお聞きしました。
――2024年のアップデート「Koumeiと五つの定め」では、津田健次郎さんがトレイラーのナレーションを担当していました。日本モチーフのフレームからの起用だと思われるのですが、またこのように日本の声優を使って何かやりたいという思いはありますか?
メガン・エべレット氏(以下、エベレット):私たちは『Warframe』において多様な声を起用することを大切にしており、世界中のプレイヤーの心に響くような、バランスの取れたキャストを揃えることが重要だと考えています。配役の際は常にその役にふさわしい人を選んでおり、マーケティング目的以外でも日本の声優の方々と一緒に仕事をしてきました。
東京出身のAlpha Takahasiさんは、『Warframe: 1999』でMagのプロトフレームであるAoiの声を担当しており、長年にわたって私たちと頻繁にコラボレーションしてくださっています。現時点で『Warframe』における今後のキャスティングについて具体的にお伝えできる計画はありませんが、今後のアップデートの計画が進み次第、必ず皆さんにお知らせします。

――ミッション中にボイスが多く流れるため、英語だけでなく日本語音声もあるとプレイしやすいなと感じる時があります。日本語音声を追加する予定などはありますか?
エベレット:『Warframe』において、より多様な音声演技を取り入れることはぜひ検討したいと考えています。現時点で具体的にお伝えできる計画はありませんが、世界各地のプレイヤーコミュニティから時折いただくフィードバックですし、可能性がまったくないとは言い切れません。ご想像の通り、13年続いているゲームにはとても多くのボイス台詞があるため、こうした取り組みに関しては作業量をしっかり見極める必要があります。
――実現できるかはさておき、「このキャラクターにこの日本の声優を当てはめたい」といったイメージや願望はありますでしょうか。
エベレット:中村悠一さん(「呪術廻戦」の五条役)、石川由依さん(「進撃の巨人」のミカサ役)、花江夏樹さん(「鬼滅の刃」の炭治郎役)、神谷浩史さん(「進撃の巨人」のリヴァイ役)……ちょっと傾向がありますね(笑)。
挙げればきりがないのですが、ご覧の通り、声優に関しては私にとってアニメが非常に大きなインスピレーション源になっています。心に響き、魂を揺さぶられるキャラクターや演技があまりにも多く、彼らが『Warframe』にいてくれたら夢のようだと思います。
――特にここ数年、お洒落なボーカルつきの曲が増えてきていると感じます。アップデートの際、フレームやミッションだけでなく新しい曲も楽しみになっているのですが、ボーカル付き楽曲を増やしている理由はありますか?
エベレット:プレイヤーコミュニティの間では、私たちのことを「副業でゲームも作っている音楽スタジオ」だと冗談交じりによく言われるのですが、そのネットミームを私たちも気に入っています。プレイヤーの皆さんがこれほど音楽を楽しみ、ゲーム体験にとって音楽がいかに重要かを実感していただけているのを見ると、クリエイターとしてとても嬉しく、身の引き締まる思いです。
音楽は、私たちにとってもう一つの物語を伝える手段のようなもので、歌詞の制作にはナラティブチームがしばしば関わっています。また音楽は、映像作品の中でさまざまな感情の重みを生み出す役割も果たすため、各アップデートに音楽がどう寄り添うかを丁寧に考えることは、これまでも、そしてこれからも私たちにとって大切なことです。時にはスコア(劇伴)だけのこともあれば、歌詞のついた楽曲を取り入れることもあります。
今後もこの取り組みは間違いなく続けていきますが、その理由は大きく3つあります。私たち自身が楽しんでいること、プレイヤーの皆さんに愛されていること、そして興味深い形で世界観を掘り下げ、より強い感情的な共鳴を生み出せる物語の手法だから、ということです。
――今年追加された「Gauss Moto Skin」では、4番目のアビリティを使用するとフレームのイメージソングが流れていました。Sevagothのスキンにもありましたが、このように音楽のギミックがついたフレームを今後も増やしていくのでしょうか。

エベレット:現時点で具体的な計画をお伝えすることはできませんが、フレームやスキンのデザインに関しては、その時々に取り組んでいるアップデートの目標や、全体のゲームデザインにどう合うかによって決まってきます。
すべての新しいフレームやスキンに音楽的な要素が入るとはお約束できませんが、その過程でさまざまなクリエイティブなアイデアを検討していること、そして「しっくりくる」「触っていて楽しい」と感じられるものを試すことを大切にしていることは間違いありません。同時に、そうした演出が他のプレイヤーにとってうるさく感じられたり、プレイの妨げにならないよう、バランスを取ることも必要です。
――Primeフレームをほぼコンプリートするくらい遊んでいるのですが、未だにMODの組み合わせなどを理解できていない所があります。システムが分からなくても楽しめるゲームではあるのですが、その辺りの理解をさらに深めたり、分かりやすくする予定はありますか?
エベレット:今後のアップデートについて具体的にお伝えできることはあまり多くないのですが、これまでも過去に導入されたシステムをより分かりやすくするための要素を追加してきました。最近では昨年、Sumo Digitalと共同開発したシングルプレイヤークエスト「師範」を『Warframe』に導入しました。
これはいくつかの目的を持って作られたもので、その一つが新規プレイヤーがMODシステムの基本をより理解しやすくすることです。反応は概ね好評で、意義があり、プレイヤーにとって有意義な形で役立つのであれば、こうした古いシステムや過去のコンテンツに立ち返り、新しく手を加えることを私たちは大切にしています。「師範」クエストへの反響から、プレイヤーの皆さんの間にこうした取り組みへの需要があることが分かりました。

――初期のWarframeのストーリー要素のあるクエストは、魅力的ではありますが少し難解なものが多いと感じていました。一方で、ここ数年のクエストは、より話がわかりやすくキャッチーなキャラクターが増えたように思います。こういった変化は、開発内部でも意識して行っているものなのでしょうか?
エベレット:『Warframe』は昔から「型破りで楽しいゲーム」として知られていますが、時に分かりづらいところがあることも私たちはよく理解しています。開発を始めた当初は潤沢な予算があったわけではなく、世界観やロア(設定)を作り上げるうえで工夫を凝らす必要がありました。それはミッション中のトランスミッションやインボックスメッセージという形で表れることもあれば、より伝統的なシングルプレイヤークエストで補われることもあり、それらすべてが積み重なって一つの大きな物語を紡いでいます。
ただ、そうした要素は自分でつなぎ合わせる必要があることが多く、必ずしも一直線に説明されるわけではありません。私たちは物語をあえて曖昧にすることも好んでいて、何が起きているのかを想像し、すべてを提示されない状態で考えを巡らせること自体を「発見の楽しみ」の一部だと捉えています。
時に謎めいた語り口にして、プレイヤーの皆さんに物語を推測してもらうのも好きですし、コミュニティがさまざまな形で物語に向き合ってくれる様子を見るのは、開発者として本当に楽しいものです。『The Second Dream(二番目の夢)』はまさにその好例です。『Warframe』の初期の頃から少しずつ情報を積み重ねていき、それが非常に高い感情的な緊張感を伴う、ゲーム内の力強い瞬間へとつながりました。こうしたものは時間をかけて築き上げてこそ、最後の一筆が加わったときに肖像画が完成するように、力強く意味のあるものになると私は思っています。
――「ドリフター」(漂流者)には特定のキャラクターとのロマンスイベントがあります。「オペレーター」にも、特定のキャラクターと友人になれたりするような交流要素は今後増えたりしますか。
エベレット:ここでネタバレをすることはできませんが、コミュニティの皆さんがKIMシステムのナラティブ的な側面をとても気に入ってくださったこと、そして開発者として今後も新しいことに挑戦し続けていくということはお伝えできます。ただ、現時点でこの件について確定していることは特にありません。とはいえ、掘り下げる価値のある興味深いアイデアだと思います!
――ついに2体で1つのフレームが登場するとは驚きました。今回のフレームは、どのようにして生まれたのでしょうか。

エベレット:『翡翠の影:星座』に登場するSiriusとOrionは、クリエイティブディレクターのレベッカ・フォードと、デザインディレクターのPablo Alonsoが生み出したものです。私たちはクエストの物語をネタバレすることを望んでいないため、元の『翡翠の影』クエストの物語を守りながらお答えするのは少し難しいのですが、あのクエストはプレイヤーに選択を委ねる形で幕を閉じました。そして、その選択がゲームの物語全体の中で意味を持つものになる必要があると私たちは分かっていました。
そのため、2024年にオリジナルの『翡翠の影』がリリースされた時点ではこれらのフレームに明確なデザインはなかったかもしれませんが、物語がまだ終わっていないこと、そしてクエストの結末で行った選択がやがてプレイヤーにとって意味を持つことになる、ということは私たちも分かっていました。
――まさか「Stalker」がフィーチャーされるとは……と思っていたため、今回のアップデートで続きが読めるのが楽しみでした。父親としての物語を彼で描こうと思った理由はなんでしょうか。

エベレット:突き詰めて言えば、『Warframe』で語るすべての物語は、そして開発中の新作『Soulframe』においても、感情的なインパクトを持たせるためには、人間として理解できる形でプレイヤーの心に響く必要がある、ということに尽きると思います。それは私たちが作り上げてきた型破りで奇妙なSF世界にとって良いバランスとなり、怒り、恐れ、悲しみ、共感といった、人間という種として共感できる感情を呼び起こすことで、ゲームを地に足のついたものにしてくれます。
プレイヤーの皆さんに『Warframe』をプレイして何かを感じてもらうこと、それと同時に壮大なSF宇宙を舞台にしたゲームらしい、クレイジーで型破りで格好良いアクションを提供することも、私たちにとって大切なことです。「父性」は人類全員が普遍的に理解できるものではありませんが、「家族」は誰もが理解できるものです。今回のアップデートは父親である方々により強く響くかもしれませんが、その核となるコンセプトは、さまざまな形の「家族という感覚」を掘り下げることにあります。
――通常フレーム65体というとても多くのフレームがありますが、どれもビジュアル含めユニークです。社内では、普段どのようなアイデアや議論がなされているのでしょうか。
エベレット:確かに多いですが、おっしゃる通りどのフレームもゲーム内で独自の物語とデザインの美学を持っています。新しいフレームを制作・デザインする際にはさまざまな要素が関わってきますが、常にその時取り組んでいるアップデートと、そこで語ろうとしている物語から出発します。
そのフレームは、単に「格好良い」「遊んでいて楽しい」というだけでなく、それ以上の役割を果たす必要があります。もちろんそれらも非常に重要な要素ですが、開発中のアップデートと物語的に合致していなければなりません。こうしたアプローチを説明できる単純な公式のようなものはありませんが、私たちは基本的に、既存の枠にとらわれない発想を心がけています。
――先日発表された「Mesa Heirloom Skin」は、良い意味でとても刺激的で衝撃的でした。

エベレット:気に入っていただけて本当に嬉しいです!とても格好良いデザインですし、プレイヤーの皆さんからの反応もとても好評だったようです。
――人間でないからこそのデザインを生み出せるのが、『Warframe』の強みだと感じています。その分自由度も高いと思うのですが、『Warframe』の「フレーム」としてここだけはブレさせない、といった軸はあるのでしょうか。
エベレット:私たちが絶対に譲らない核となる原則は、大きく分けて2つあります。「目的」と「楽しさ」です。このフレームのデザインは、ゲームの物語やアップデートにとってより大きな目的を果たしているか。そしてこのフレームは、遊んでいて、関わっていて楽しいか。これらは、デザインの工程の各段階で私たちが常に自問する重要な問いです。
さらに3つ目として、「プレイヤーが無理なくアクセスできること」も挙げたいと思います。これは、このフレームを取り巻くゲームプレイのシステムに関わるもので、そのシステムがプレイヤーにとって公平か、そしてこのフレームを獲得し、育成できることが、私たちの「自由で公平な、信頼に基づいたデザイン哲学」に沿ったものになるよう最善を尽くしているか、ということを意味します。
――チャリティイベントやプライド月間など、プレイヤーだけでなく外部への支援も継続的に行っています。こちらへの取り組みへの思いや、続けてきて良かったことをお聞かせください。
エベレット:『Warframe』は昔から「コミュニティ」を大切にするゲームであり、私たちにとってそれはゲームをプレイしてくださる皆さんのコミュニティだけにとどまりません。私たちにとってそれは、恵まれない立場にある人々に声を届け、世界をより良い場所にするために活動している、地域や国際的なコミュニティも含んでいます。あちこちで少しでも力になれていると知ることは、言葉ではなかなか表現しきれないほど、私たちに力を与えてくれます。

――レベッカ・フォード氏のSNSを見ると、たくさんのアニメやゲームを楽しんでいることがうかがえます。今特にハマっているものや、魅力的に感じているキャラクターなどはいますか?
レベッカ・フォード(Rebbeca Ford)氏:こんにちは、レベッカ・フォードです!この質問には私が直接お答えしますね!今は「多聞くん今どっち!?」を見ています!ゲームに関して言うと、これまで『ファイナルファンタジーX』をプレイする機会がなかったので、今まさにプレイしているところです。ユウナはとても魅力的なキャラクターで、彼女の物語とキャラクターアークの行方が大好きです。クリアしたらまたお知らせしますね!
――日本ではTwitch Dropが夜中の3時や朝5時などにあるため受け取りづらく感じています。そのあたりのカバーや、アジア圏向けの時間を考えていたりするのでしょうか。
エベレット:現時点で具体的にお伝えできる計画はありませんが、私たちのDevstream(開発者配信)が西半球の昼過ぎに行われることで、世界の他の地域のプレイヤーの皆さんが参加しづらいことがあるというのは理解しています。すべての人に当てはまる万能な解決策があるわけではありませんが、いずれは誰にとってもうまくいく方法を見つけられたらと思っています。今後も取り組みを進めていく中で、このことは必ず念頭に置いておきます。
――最後に、日本のプレイヤーに何かひとことお願いします!
エベレット:ありがとうございます、テンノの皆さん!皆さんは私たちにとってかけがえのない存在です。皆さんのファンアートを見るのが大好きですし、この旅路をともに歩んでくださっていることに心から感謝しています。日本が世界に贈ってくれた豊かで多様な文化がなければ、今日の『Warframe』は存在しなかったでしょう。Tauへの旅路も、これからもどうぞよろしくお願いします!
『Warframe』は、PC(Steam、Epic Gamesストア)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2/iOS向けに基本プレイ無料で配信中です。







