民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」は2025年12月、国内最大級のレビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」との連携を開始した。本連携により、FilmarksのWEBサイトおよびアプリ上で、TVerで現在配信されているドラマやアニメの作品情報が一覧で確認可能となった。
ユーザーはFilmarks内の作品ページから直接TVerの配信ページへ遷移できる。映像コンテンツの「発見」から「視聴」までのプロセスをシームレスにつなぐことで、TVerはさらなるユーザー流入と視聴機会の最大化を狙う。
FilmarksにTVerボタンが追加
今回の連携で、Filmarks内の「ドラマ」「アニメ」カテゴリーにおいて、VOD(ビデオ・オン・デマンド)の選択肢として「TVer」が追加された。TVerで配信中の約800番組におよぶコンテンツがまずは対象となる。
具体的には、Filmarksの各作品ページにTVerのアイコンが表示され、タップすることで即座に視聴ページに移動できる仕組みだ。新作の「見逃し配信」だけでなく、TVerが注力している過去の「アーカイブ作品」も網羅されており、情報の更新は随時行われる。これにより、ユーザーは「観たい」と思った作品が今、無料で視聴可能かどうかを瞬時に判断できるようになる。


「レビューから視聴へ」ユーザーの導線構築
この連携は、ユーザーの利便性を向上させるとともに、広告モデル(AVOD)の配信へと誘導する強力な導線となる。SVOD(定額制動画配信)が市場を牽引する中、無料配信のTVerが作品の「受け皿」としての存在感を高めることで、民放各局のコンテンツへの接触機会を底上げする効果が期待される。
TVerは近年、スポーツのライブ配信やローカル局制作番組の全国展開、さらにはリアルタイム配信(地上波同時配信)の拡充など、「テレビのアップデート」を掲げてサービスの質を急速に高めている。
同社は「場所や時間からコンテンツを開放し、自由に楽しむ機会を提供していく」としており、今後もバラエティやアニメ、過去の名作アーカイブなど、コンテンツのさらなる拡充を継続する方針だ。







