1週間の気になる生成AI技術・研究をいくつかピックアップして解説する連載「生成AIウィークリー」から、特に興味深いAI技術や研究にスポットライトを当てる生成AIクローズアップ。
今回は、Googleが発表した画像生成および編集モデル「Nano Banana Pro」(Gemini 3.0 Pro Image)を取り上げます。
度肝を抜くような生成結果が出力されるAIモデルが登場すると、界隈の人たちがこぞって試し、Xで成果物を共有する現象が起きます。以前にも、OpenAI「o3-mini-high」が登場した時には、軽量で低料金、コード生成が強いという理由で、プロンプトから一発出しでゲームを生成する共有祭りが始まりました。
関連記事:OpenAI「o3-mini-high」でゲーム生成祭り o1より高速、低料金、コーディング能力が高く気軽に生成(生成AIクローズアップ)
そして、今回は「Nano Banana Pro」です。
Nano Banana Proの生成精度は多様な面で成果を発揮していますが、中でも激震を与えている分野の一つが日本漫画の生成能力です。

▲漫画を生成するAIのイラスト(絵:おね)
AIマンガ家のけいすけ氏が、その性能の高さを解説しています。
まずシーンごとに指定したプロンプトの内容が極めて正確に反映されることです。キャラクターの表情や動作の表現も適切で、モノローグや吹き出しの形状も自然に再現されます。日本語フォントの破綻もほぼ見られなくなりました。
さらに、セリフの配置やアンチック体とゴシック体の使い分けといった、実際の漫画制作において重要な要素もきちんと押さえられています。ページ全体のアスペクト比も安定しており、幅と高さの比率を一貫して保った出力が可能です。複数の似たキャラクターが同一シーンに登場する場合でも、それぞれを正確に区別し、一貫性のあるビジュアルで描き分けることができるようになっています。
このように一発出しで高精度の漫画を生成できることから、Xでは生成した漫画を共有している投稿が数多く登場しました。









