2025年8月17日から19日にかけてドイツ・ケルンで開催される欧州最大のゲーム開発者会議「devcom developer conference 2025（ddc2025）」は、講演者100名へのアンケート結果を公開し、新たなプログラムを発表しました。
今回のアンケートによると、回答者の33%が開発プロセスにおけるAIの関与は可能な限り少ない方がよいと考えていることが判明しました。一方で、AIの最適な活用領域としては、コード・制作面（32%）とアート・アニメーション（11%）が最も価値があるとされています。
業界が直面する最大の課題については、56名の参加者が「経済的および政治的不確実性」を挙げており、続いて市場の飽和（53名）、開発コストの上昇（44名）が上位となりました。
ビジネスモデルに関しては、デジタル/パッケージ版のプレミアムゲームが最も支持されており（27%）、次いで有料サブスクリプション（20%）、ゲーム内課金を伴うFree-to-Play（18%）が高い評価を得ています。
Early Accessについては96%が有効と回答し、そのうち37%は幅広く、59%は特定のジャンルやコミュニティにおいて有効と考えています。
プラットフォームの独占戦略については、今後も核となると考えるのはわずか6%で、多くは限定的（28%）または期間限定の独占（34%）が標準になると予測し、32%は独占自体が減少すると見ています。
大規模デジタルショーケースは有効かという質問に対し、54％が「はい」と回答し、は「認知度向上」を理由に挙げています。21％はコストが利益を上回ると感じ、8％は参加者が多すぎて実際の効果が薄いと答えていました。
購入形態は、59％がデジタルを好み、パッケージ版は主にコレクター層（22％）に支持され、さらに19％は特に理由なくパッケージ版を選んでいます
クラウドゲーミングの見通しについては意見が分かれており、45%はコンソール/PCが主流を維持すると考える一方、46%は主要プラットフォームホルダーがクラウドおよびデジタルファーストのサービスにシフトすると予想しています。
また、devcomは基調講演ステージのプログラムに、2つの新しいセッションを追加しました。「Viva La Game Dev: YouTube帝国がいかにしてインディーゲームの成功へと変わったか」では、登録者数700万人以上のコメディ集団Viva La Dirt Leagueのクリエイター陣が登壇し、バイラルコンテンツのクリエイターがどのようにしてインディー開発者へと転身したのか、舞台裏を探ります。
もう一つの新セッション「Mario Kart World: プロに挑め！」は、観客が参加可能なライブチャレンジで、2人のプロを連続で打ち破れば、devcom 2026のコンテンツチケットを無料で獲得できます。
基調講演
•「Letters from Malevelon Creek: 『Helldivers 2』銀河戦争のナラティブデザイン」 Stephen Flowers（Arrowhead Game Studios）
•「ゲーム業界を駆け抜けた25年」 Minh Le（Ultimo Ratio Games）
•「160GBのレジスタンス: 『S.T.A.L.K.E.R. 2』ポストモーテム」 Ievgen Grygorovych 、 Mariia Grygorovych（GSC Game Worlds）
•「拾うという行為: 『Indiana Jones and the Great Circle』における一人称インタラクティビティ」 Zeke Virant（MachineGames）
•【新規】「Viva La Game Dev: YouTube帝国がいかにしてインディーゲームの金字塔となったか」 人気ゲーム系コメディグループViva La Dirt Leagueのクリエイター陣が登壇
•【新規】「Mario Kart World: プロに挑め！」 コンテンツクリエイターとプロプレイヤーによるライブ観客参加型チャレンジ
「devcom developer conference 2025」概要
開催日：2025年8月17日～19日
