
オランダを拠点に国際的な活動を行うeスポーツチーム「Team Liquid」は『レインボーシックス シージ』部門へ所属するルーカス・ディアス選手による不適切な投稿について謝罪し、同選手へ罰金等の処分を課したことを発表しました。
原爆投下再現GIFで敗北表現…迅速謝罪も罰金等の処分
発端となった投稿は既に削除されているものの、チームの公式Xでの説明によれば、ディアス選手は日本で活動する「CAG大阪」戦での敗北に起因する感情の高ぶりから、「爆発」の表現として原子爆弾投下の様子を再現したGIFを用いたとのこと。投稿直後より大きな批判を受けたディアス選手はCAG大阪の選手へ直接謝罪する等の行動を迅速に行ったとし、相手方の寛大な対応も鑑みて本人に悪意や偏見があったわけではないものとチームは判断したことも明かしています。
これを踏まえ、今後同様の事態を起こさないためにディアス選手には4か月分の給与に相当する罰金処分とメディア利用や道義的な感性に関するトレーニングを課したことを公開。さらに同罰金と『R6S』部門の「RE:LO:AD 2025」トーナメント獲得賞金全額を慈善団体に寄付するとしています。また、Team Liquidの全プレイヤーとコーチに対しても今後6ヶ月間のコンプライアンスに対する再トレーニングを義務づけるとのことです。
チームは本人の自己改善に期待。一方米HONDAはスポンサー契約解除を決定
チームの投稿では、ディアス選手の行動がチームが求めるプロとしての基準を満たさないものである一方で、失敗を反省する意欲を見せる限りは自己改善の機会を与えたいと今回の処分の根拠を説明しています。また、CAG大阪の理解ある対話姿勢と対応に感謝するとともに、日本のファンやコミュニティも含めて深く謝罪したいとの意を示しました。今回の事件がチームに対する失望を招いたことを重く受け止め、言葉だけでなく行動を通して、コミュニティの信頼を取り戻すべく尽力するとしています。
また、ディアス選手本人も自身のXアカウントでの投稿で、今回の行動が大きなミスであったと謝罪。自身がブラジル出身であることも踏まえて、ブラジルにおける日本人コミュニティの重要性を認識していながら慎重かつ責任ある行動が取れなかったと語っています。さらに自身でもCAGの選手へ直接謝罪したことを示しながら、今後はより思慮深く行動することを約束すると重ねての謝罪の意を示しました。
なお今回の事件を受け、自動車部品パートナーとして6年間にわたり協力関係にあった米HONDAはチームとのスポンサー契約解除を決定。Team Liquidはこれを遺憾としながらも、決定に理解と尊重を示すとし、6年間のパートナーシップに深く感謝を示すとのことです。
