ベセスダ・ソフトワークスが突如『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』をリリースしたことで、他のタイトルへの影響が懸念されています。なかには、大幅割引状態で発売することを決断したインディーゲームもあるようです。
突然現れた巨人、周りへの影響は…
『The Elder Scrolls』シリーズは非常に人気が根強く、Steam版だけですでに18万人以上がプレイしています。突然のサプライズリリースに喜ぶ人は多い反面、ゲーム開発者は悲鳴をあげているかもしれません。
というのも、明日4月24日にはSandfall Interactiveの大作RPG『Clair Obscur: Expedition 33』が発売を控えているためです。
同作はJRPGを意識したターン制RPGなので、ゲームとしてはまったくの別物ですが、「RPG」という大きなくくりに分類されること、同作がGame Pass Day 1でリリースされることなどから、影に隠れてしまう可能性が考えられます。

海外メディア・GameSpotは、『Clair Obscur』の発売が控えているにもかかわらず、マイクロソフトが自社の人気RPGを発売したことを「足元をすくおうとしている」として批判しています。なお、発売元のKepler Interactiveは冗談めかしながら驚いている様子をポストしています。
インディー開発者はどう受け止めた?
とあるインディー開発者は、より直接的に否定的な反応を見せています。雪山ADV『Röki』などで知られるPolygon Treehouseのディレクターは、「大作が突如発売するのはインディーにとって悪夢のようなものだ。やめてくれ」と苦言を呈しています。

マッチ3パズル、ホラーコメディ、メトロイドヴァニア、RPGなど多種多様なジャンルをミックスした『Creepy Redneck Dinosaur Mansion 3』を発売したばかりの開発者は、30%の大幅ローンチセールを実施している理由のひとつに『オブリビオン』リマスターをあげています。
発表前から「即時発売される」という噂はあったため、それに備えて大幅割引をしてより多くの人に手に取ってもらおうと考えたと思われます。

いずれもジャンルはまったく異なりますが、大作の発売はジャンル関係なく販売戦略において考慮する必要がある事項のひとつです。似た話では、2025年秋に発売としているものの、なかなか続報がない『GTA6』の発売時期を恐れており、『BF』新作などは時期によっては延期することも検討していると伝えられています。
ユーザーにとっては嬉しいサプライズでも、ゲームを開発する同業他社にとっては恐ろしくもある突然のリリース。『オブリビオン』リマスターを楽しみつつ、他の作品にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』は、PC(Microsoft Store/Steam)/PS5/Xbox Series X|Sで配信中です。Microsoft StoreではGame Passにも対応しています。
¥6,930
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)