業績堅調のモバイルファクトリー、過度な「アワメモ!」推しはファン離れを引き起こす?【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

業績堅調のモバイルファクトリー、過度な「アワメモ!」推しはファン離れを引き起こす?【ゲーム企業の決算を読む】

位置情報連動型ゲーム『ステーションメモリーズ!(駅メモ!)』や『駅メモ!Our Rails(アワメモ!)』の開発・運営を行うモバイルファクトリーの業績がコロナ禍を抜けて上向いてきました。

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位置情報連動型ゲーム『ステーションメモリーズ!(駅メモ!)』や『駅メモ!Our Rails(アワメモ!)』の開発・運営を行うモバイルファクトリーの業績がコロナ禍を抜けて上向いてきました。

2022年12月期の売上高は前期比8.5%増の31億4,400万円、2023年12月期は同4.0%増の32億7,000万円を見込んでいます。2023年12月期の売上高が予想通り着地をすると、過去最高を更新します。

ブロックチェーン事業が赤字のために利益率は全盛期よりも落としていますが、それでも直近の営業利益率は27.5%と堅調。売上同規模のアピリッツやエディアの営業利益率4.9%と比較するとその高さが際立ちます。

経営陣は今後の成長を課金要素の高い『アワメモ!』に託そうとしていますが、『駅メモ!』プレーヤーの移行が簡単に進むようには見えません。

最悪のタイミングでリリースした『アワメモ!』

モバイルファクトリーは2001年10月に誕生した会社。創業者の宮嶌 裕二(みやじま ゆうし)氏はソフトバンクからサイバーエージェントに転職をして、30歳で有限会社モバイルファクトリーを立ち上げています。もともとは着メロサービスを提供していましたが、2009年12月にモバイルゲーム事業に参入。2011年3月に位置情報連動型ゲーム『駅奪取』、同年12月に『駅奪取PLUS』をリリースしました。

2014年6月の『駅メモ!』が鉄道ファンを中心に支持され、会社の成長を支えるゲームへと成長します。

決算短信より

2019年12月期に売上高が31億9,000万円となり、過去最高を更新しました。営業利益率は34.8%と極めて高い水準にありました。このとき、『駅メモ!』は会津鉄道や伊豆急行などと共同のイベントを複数実施し、36万人が参加する一大ムーブメントを形成していました。

しかし、2020年にコロナ禍となって外出制限が課され、位置情報ゲームに不利な状況に突入します。2020年12月期の売上高は前期比10.5%減の28億5,500万円となり、30億円を下回ります。

2020年8月、コロナ禍という最悪のタイミングでリリースしたのが『アワメモ!』でした。2019年度の好調な流れに乗って、『アワメモ!』を世に送り出すという当初の目論見は外れてしまいます。

「アワメモ!誕生2周年!8月1日より記念キャンペーンを開催」より

『アワメモ!』はゲームの内容やガチャ、イベントなど、基本的には『駅メモ!』と同じ。『アワメモ!』はゲーム内で報酬がもらえるフェア開催などの新機能を実装していました。


《不破聡》

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