『エルデンリング』の宮崎英高氏「新規勢の阿鼻叫喚、すごく嬉しかった」「作りたいもの作り続ける」PSアワード2022受賞インタビュー | GameBusiness.jp

『エルデンリング』の宮崎英高氏「新規勢の阿鼻叫喚、すごく嬉しかった」「作りたいもの作り続ける」PSアワード2022受賞インタビュー

フロム・ソフトウェアの代表取締役社長であり、『デモンズソウル』『ダークソウル』ほか同社代表作のディレクターも務める宮崎英高氏が、最新作『エルデンリング』のPlayStation Partner Award 2022グランドアワード・ユーザーズチョイス受賞について語りました。

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フロム・ソフトウェアの代表取締役社長であり、『デモンズソウル』『ダークソウル』ほか同社代表作のディレクターも務める宮崎英高氏が、最新作『エルデンリング』のPlayStation Partner Award 2022グランドアワード・ユーザーズチョイス受賞について語りました。

『エルデンリング』が世界累計1750万本超の大ヒットを記録した理由については「全然分からない」、世界的デベロッパーとなった次の目標は「これまでどおり、われわれが作りたいもの、われわれらしいものを作り続ける」、プレーヤーからの反応については「新規プレーヤーからの阿鼻叫喚が懐かしく、デモンズソウルのときの感覚を久しぶりに味わってすごく嬉しかった」など、フロムらしさ、宮崎氏らしさをひしひしと感じる内容です。

以下、12月2日のPlayStation Partner Awards受賞時のグループインタビューより。

クリエーターは話し始めたら止まらないタイプ、寡黙なタイプなど様々ですが、宮崎氏は質問に対して言葉を選びつつ、考えを確かめるように話すかたなので、できるだけ話し言葉のまま書き起こしています。

グランドアワード・ユーザーズチョイスのダブル受賞について

宮崎氏:大変光栄なことだと思っております。特に毎年、ユーザーズチョイスについて、ユーザーさんから直接選んでいただいている賞ということで非常に嬉しく、毎年励みにしています。

エルデンリングがここまで大きな成功を収めた理由は、宮崎さん自身はいま振り返ってどう考えているか

宮崎氏:うーん。正直あまり分析できていない、というところですね。いままでよりも売上があったのは確かですが、それがどんな要因かは全然わからないわけです。なので再現しろと言われても困ってしまうのですが。

感覚としては、いままでどおりの作り方を変えるつもりはないので、あまりそこを深く分析して、次もまた同じ成功というようなことは、邪念になりそうなので。あまり考えないで作ります。はい。すごくありがたいことで、幸運なことだとは噛み締めています。

1000万本以上を売り上げ世界的デベロッパーになったが、フロムの次の目標は?

宮崎氏:先ほどの話と同じになってしまうのですが、あまり自分たちで世界的になった実感はなくて、あまりそういう風に思っていなくてですね。まあいままでどおり、われわれの作りたい、われわれらしいものを作ってきた結果がこれだと思っているので、これからも、それを続けてゆきたいし、より面白いもの、われわれらしいものを作っていきたいと思っています。

1000万本の売り上げ、あるいは今回の受賞のような評価というものは、そうした作り方をバックアップしてくれる、すばらしい環境につながってゆくと思うので、そういった意味で、よりわれわれらしい、より面白いものを作ってゆきたいというふうに決意しております。

世界中のプレイヤーから届いた声で特に印象に残ってることは

宮崎氏:そうですね……実際にはぼく自身はユーザーさんの直接の声みたいなものを、あまり直接には見ないことにしています。というのは、結局すべてのユーザーさんの声を聞くことはできないので、そうするとたまたまぼくが聞いた声というか、意見が強くぼくのなかに入ってしまって、調整だとか今後の更新だとかに影響を与えてしまうのがちょっと怖くて。

ぼく自身がそこまで客観的にたぶんなれないので……あまり自分の中に直接的に意見を入れないように注意しているので、あまり強く印象に残っているところはありません。

宮崎氏:ただ反応を見ていると、エルデンリングを(フロムの同系列のゲームとして)初めて遊んでくださったかたが多くて。そういう人たちの反応というか、あの……阿鼻叫喚みたいなものが多いんですけど(やや笑い)。そういうものを見かけると、なんと言ったらいいですかね、懐かしくというか、デモンズソウルのときそうだったなという感覚を久しぶりに味わって、すごく嬉しかったのは覚えています。

そういう意味で新規のみなさんが増えてくださって、やはり最初にやると結構刺激的というか、そういった部分を刺激的に感じる新鮮さを、ぼくらにとっても新鮮に、思いも新たに聞くことができて。そこがすごく個人的には嬉しかったですね。

(受賞コメントここまで)

フロム・ソフトウェアといえば今や「ソウルライク」のジャンル開拓者として無数のフォロワーを生む大正義ですが、初代プレイステーションでゲーム参入して以来の長い歴史では、メインストリームのブロックバスターというよりは、どちらかといえばマニア受けのする作品のスタジオとして知られてきました。

2015年にソニー・コンピュータエンタテインメント(現SIE)から発売され、フロム・ソフトウェアの名をさらに多くのゲーマーに知らしめるきっかけのひとつとなった『Bloodborne』は、2016年のプレイステーション・アワード ゴールドプライズを受賞しています。

▲PlayStation Awards 2016授賞式ステージでの宮崎氏。左はSCEJA盛田プレジデント(当時)

当時の宮崎社長コメント(要旨)は「売り上げ関係の賞には縁がなく緊張しています。(中略) いつものことなんですが、作ってゆくうちに暗くて売りにくそうになってしまったという反省があった。買ってくださった、売ってくださったかたに感謝。このような場所に立つことがあるとは思わなかった。本当に嬉しいです。」

▲PSパートナーアワード2022グランドアワードはHoYoverse『原神』とフロム・ソフトウェア『エルデンリング』がダブル受賞

受賞パーティーでは恒例のゲーム再現・テーマメニューも。エルデンリングからは「ならず者のゆでエビ・ゆでカニ」

美味しゅうございました。フロム・ソフトウェアとカプコンにはVR版『重鉄騎』を期待しています。


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