1週間という短い期間で、クラウドファンディングを通じて8400人が支援し1億円の資金調達に成功した『R-TYPE FINAL 2』。その舞台の裏ではどういった事があり、どういった想いがあったのか。8月に開催されたイベント「ぜんため」でにぎわう岐阜の町でグランゼーラのプロデューサー九条一馬氏(以下九条氏)にお聞きしました。なお、写真については一部東京ゲームショウに展示されたものを掲載しています。
九条氏他のゲームの開発が忙しい中での現実逃避みたいなところもあったのかもしれないんですけど、話を進めたり、ためらったり、また少し進めたり、躊躇したり、作ることになりつつあっても何だかすっきりしない。そんなある日以前エイプリルフール用のネタとして作った『R-TYPE FINAL 2』の画像をTwitterで見かけて何気なくRTしてみたらすごい反応がありました。今でも『R-TYPE』に感心をもってくれいる方がいてくれて、反応してくれたり、応援メッセージをいただけてびっくりしました。こうなったら力強く進めようと思いましたし、会社のプロジェクトとして、新しい『R-TYPE』を進める上で説得力を持たせるために、クラウドファンディングをやってみようか、本当に今『R-TYPE』を見てみたい、やってみたいと思っている方に協力してもらえないだろうかと思いました。
――待っている人を巻き込んでしまおうと。
九条氏一方で、企業がクラウドファンディングをやるのは賛同してもらえるのか。と思いましたので『R-TYPE FINAL 2』のデモリールとWebページを作って、ページの下のほうにクラウドファンディングやるかも。とこそっと書いておきました。もしクラウドファンディングをやることについて評判が悪かったら止めようって(笑)。そうしたら、反響がすごく来たんですよ。いつやるんだって。5月に会社の一部を移転したのですが内装に来てくださった業者さんが「ここってあのグランゼーラさんですよね?クラウドファンディングいつやるんですか?」って言ってくれるんです。
『R-TYPEデルタ』『R-TYPE FINAL』はそれぞれに制作上のプレッシャーがありました。特にデルタの時は、ドット絵で好評を博してきたシリーズタイトルをポリゴン化するというのは当時制作メンバーの間では相当なプレッシャーでした。『R-TYPE FINAL』の時は、デルタの時のようなプレッシャーはありませんでしたが、デルタがあまり売れなかったので、横シューが売れるところを最後に見せたいという意地があったと思います。『R-TYPE』をFINALにする決断をしながらも、何か悔しい気持ちがあったのだと。今回の『R-TYPE FINAL 2』はそういう重圧がなくて横STGの可能性をどう表現していくか楽しみにして制作しています。
ファンとメーカーが一体となって1週間で予定額の224%、1億円の調達に成功した『R-TYPE FINAL 2』横STGへの想いを失わない人々の情熱が形になる日を楽しみに待ちたいと思います。『R-TYPE FINAL 2』は2020年にPS4/Xbox one/ニンテンドースイッチ/PCで発売予定です。また、東京ゲームショウでは4ホールS01ブースに試遊機が用意されています。
《HATA@Game*Spark》