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現実の格闘技大会「RIZIN」で突如組み込まれたe-Sports(前編)ー『鉄拳7』日韓決戦!その行方は…

「RIZIN.13」にて組まれたe-Sportsイベント、『鉄拳7』の日韓戦の様子をお届けします。

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現実の格闘技大会「RIZIN」で突如組み込まれたe-Sports(前編)ー『鉄拳7』日韓決戦!その行方は…
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■日本最強と韓国のレジェンドが激突した試合


煽りビデオを含めた試合模様は54:40から開始。

第1試合、日本からは「日本最強の盾」ことタケ。選手と「世界最強の女性キャラ使い」という韓国のシャネル選手の一戦が開始されます。タケ。選手が使用するのは三島一美。シャネル選手の使うアリサを迎え撃ちます。

主に観戦はモニターで確認する形であり、花道に設置されたメインモニターでは両選手の表情も映されています。台風を考慮して会場をあとにする観客がいるなか、会場の空気感も弛緩していたことは否めませんが、攻防や試合展開には歓声が上がっていました。

結果は、タケ。選手が制し、まず日本勢が1勝を上げます。

現実の格闘技ではディフェンシブなスタイルは判定までもつれ込む事があるのですが、『鉄拳7』ではディフェンシブなスタイルでもタイムアップ狙いというのはそう多くは起こり得ないため、エキサイティングな展開がある程度保証されています。ゆえに会場は好感のある反応になっていました。


現実の格闘技との試合と違う点と言えば、『鉄拳7』では会場で実況と解説の音声がそのまま流れることです。今回は、『鉄拳』シリーズのチーフプロデューサーを務める原田勝弘氏が解説として参加。総合格闘技の試合と比較すると実況と解説が大音量で放送されていることでいつもの格闘技とは一味違った趣となり、会場の空気感は一定の熱を保っていたと思います。


注目は第2試合でした。ここで韓国でレジェンドと言える実績を持つクダンス選手が登場。解説の原田氏によれば、初代『鉄拳』からプレイしている猛者であり、およそ20年にわたり活躍していたとのことです。兵役に就いたことで一時期は離れていましたが、『鉄拳7』で復帰。以降、その強さを発揮しています。その経歴はウメハラ選手を想起させるものがあります。クダンス選手はデビル仁を選択しました。


対するは「神速のアサルト」の異名を付けられたノビ選手。今年の「闘会議2018」の「鉄拳7~Break the world~」にて日本eスポーツ連合によるプロライセンス獲得マッチを制し、続く「鉄拳7 Final ~Royal Championship~」のトーナメントで優勝を果たし200万円を獲得。日本の『鉄拳7』シーンのトップと言える活躍をしています。ノビ選手はドラグノフを選択しました。

つまりは韓国のレジェンドvs日本の最強選手の一角という試合です。これこそ1対1の煽りビデオ付きで見たい試合でもありました。


試合は両者の実績ならではの一進一退の攻防を展開。両者が2ラウンドを取り合い、最終ラウンドで勝負が決まります。ここでクダンス選手の第1ラウンドのレイジアーツ(※体力が少なくなった時に一発逆転が狙えるシステム)の攻め手が布石となり、ノビ選手を翻弄し勝利。韓国勢が1勝を上げました。


日韓ともに1セットずつ取り合う好勝負となり、第3試合で決着をつける熱い展開になりました。最後に控えるのは韓国の二ー選手と日本のノロマ選手の一戦。韓国の二ー選手は「鉄拳ワールドツアー2017(TWT2017)”韓国ラウンド“KOREA MASTERS”」で優勝した実績を持つ新進気鋭の選手です。

二ー選手はスティーブを選択。対してノロマ選手が選んだのはデビル仁です。

両者が2ラウンドを取り、勝敗を決定することになる最後のラウンドも劇的な展開に。冒頭からノロマ選手が壁際で攻め続ける展開で決まるのかと思いきや、二ー選手は攻め手を読み切って反撃し、そのままノロマ選手を制して勝利。日韓戦は韓国勢の勝利で幕を閉じました。

■異色の大会を終えた、選手たちの心境



不安がいっぱいだったんですけど、思ったよりも応援があって助かりました。」試合後のインタビューでノロマ選手は今回の試みをそう語りました。筆者もこれは同意であり、チャレンジングな試みだと思っていましたが、観客の反応は良かったと感じました。

また、既存の格闘技イベントの演出の中で試合をすることに関して、クダンス選手は「子供のころテレビで見ていた、K-1やPRIDEのようなイベントを間近で見られたことはすごく嬉しかったです」と語り、ノビ選手は「僕は格闘技が大好きで、自分たちの前の試合の天心vs堀口に本当に感動していて、同じ場所に一緒に立てることは光栄です。(花道を歩くのは)気持ちよかったですね。ゲームをやっていて、こういう場所に立てるというのは考えたこともなかったので」と話していました。

日韓双方に共通していたのはまずe-Sports、ならびに『鉄拳7』を広めたいという意識です。「韓国では『鉄拳』はマイナーな文化になっているので、もっと大きな大会が行えれば」と、初期の『鉄拳』から触れているクダンス選手の話には説得力はありました。「韓国ではゲームセンターが年々閉店していく一方なので、こういう機会を増やし、盛り上げたいです」とシャネル選手は語っていました。

「RIZIN.13」ではレギュラーの選手たちほぼ全員が厳しいマッチメイクを組まれていたこともあり、加えて今回のe-Sportsの試合が組まれたことも含めてこのイベント史上、記憶に残る大会となったことには違いありません。

後編ではバンダイナムコエンターテインメントの原田勝弘氏に、どのようにして今回の格闘技イベントに『鉄拳7』が採用されたのか、などの気になる話をうかがったインタビューをお送りします。
《葛西 祝@Game*Spark》

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