サーバーの開発なしで『パズドラ』『モンスト』を開発できるように…Game Server Servicesが描くゲーム開発の未来 3ページ目 | GameBusiness.jp

サーバーの開発なしで『パズドラ』『モンスト』を開発できるように…Game Server Servicesが描くゲーム開発の未来

サーバーの開発なしで『パズドラ』『モンスト』並のゲームが開発できるように―と語るのはGame Server Servicesの丹羽一智氏。DeNAやKLabなど4社から大規模な資金調達を終えた丹羽氏に、同社の展望や今後「ゲームサーバー」のあり方を伺いました。

ゲーム開発 サーバー・ホスティング
Game Server Services 丹羽一智代表取締役社長
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  • Game Server Services 丹羽一智代表取締役社長
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◆欧米のメーカーに大きく差を付けられた過去の失敗を繰り返さないために



――先ほど独立の話を伺った時に、メーカー時代に感じた“課題”も強く影響していると仰っていました。丹羽さんは今、日本のゲーム業界における“課題”はどこにあると思いますか。

丹羽:かつて、家庭用ゲームの開発費が高騰したにも関わらず、コストに対して十分な売上が上がらないという時代がありました。それでも海外のメーカーは、ガンガン投資していっていった一方、日本は思い切った投資に踏み切れなかった。そうしたことも、現在の海外ゲーム市場と国内ゲーム市場の隔たりの一因になっているのではないかと考えています。

ちなみに当時、海外のメーカーは、投資をする一方で、開発効率を良くしていこうという流れが顕著でした。Unreal Engineなどの内製ではない、汎用のゲームエンジンを活用する動きもその頃から主流になってきました。当時は、まだオンライン要素がそこまで重視される機能ではありませんでしたが、モバイルゲーム全盛の今は、もはや本丸といっても過言ではありません。

――モバイルゲームにおいて、マネタイズを考えたら絶対に外せないですよね。

丹羽:そうです。そうして、今モバイルゲームの開発費は相当な勢いで高騰してきています。かつてのように安価な開発費で莫大な利益を生み出すという市場ではなくなってきているのも事実です。一方でまわりを見回すと、今勢いがある中国や韓国は莫大な資金を投下して良いゲームを作ろうとしています。

――要するにコンシューマーゲームでの苦い経験を、もう1回味わうのではないかという危機感があると。

丹羽:そうですね。ここで開発費を絞ってしまうと、どんどんアジア勢に市場を取られてしまいます。過去を鑑みると、これからのモバイルゲームもかつてのコンシューマーゲームのように、投資を抑制するのではなく、開発効率の向上に目を向けなければならないのではないかと思うのです。

汎用ゲームエンジンがここまで一般的になったように、現世代の本丸であるネットワークを司るサーバーも汎用化していくのではないかと思いますし、そこにビジネスチャンスを感じたので独立しました。弊社としては、それを日本から支えていきたいと思っています。

そこで、冒頭にもお話したような、ゲームを作る技術はあるけど、ネットワークはちょっと得意じゃないという方々に大きなチャンスがあると思いますし、一緒に頑張っていきたいという思いも強くあります。

――最後に、3年後ぐらいの中期目標をうかがえますか。

丹羽:次のステップとしては、「GS2」というサービスがあるということを、多くの方に認知してもらいたいですね。そして、3年後ぐらいには、今のUnityやUnreal Engine、cocos2d-xみたいな汎用ゲームエンジンと同じように、「汎用ゲームサーバーなら『Game Server Services』だよね」と認知され、気軽に使って頂く存在になりたいですね。まずは、フルパッケージではなくても、色々なシーンで便利に使っていただけるというのを目指したいと思います。

――ありがとうございました。




「まずは、安心して多くの人に触って欲しい」ということで、初回の登録時にはクレジットカードの入力も不要で利用することができるとのこと。興味のある方は下記リンクから申し込みが可能です。

Game Server Services 公式ページ

「これからはゲームサーバーも汎用化する」と語った丹羽氏。今後同社はどのようなサービスを提供していくのか、そして本当にそうした時代は来るのか、今後の動向にも注目です。
《宮崎紘輔》

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