【アドテク “きほんのき”】いまさら聞けないアドテクの基本用語「DSP」って何?AppLovin日本法人代表が解説 | GameBusiness.jp

【アドテク “きほんのき”】いまさら聞けないアドテクの基本用語「DSP」って何?AppLovin日本法人代表が解説

市場 マーケティング

「アドテク業界は専門用語が多く、変化が激しいため、理解するのが難しい」そう思われている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?私自身はこの業界に入って10年以上たちますが、当時からも業界内の状況はかなり変化しています。この業界は新しい企業の参入や新しい広告配信技術の登場など、常に様々な変化が起こっており、非常にエキサイティングです。その反面、情報があふれかえり、何を信じるべきなのかわからないという人も多いはず。業界に入ったばかりの初心者だけでなく、長く身を置いている人も最新の動向に追いつくのに苦労していることでしょう。

そんなお悩みを抱える方のために、今回よりAppLovin日本法人代表の林宣多氏による「アドテク “きほんのき“」と題した連載がスタートします!この連載ではゲーム業界のマーケターやデベロッパーのアドテク初心者の方、そしてアドテクの基本知識をブラッシュアップして業界内のことをもっと深く理解したい方にもわかりやすく基本用語を解説予定です。

第1回目のテーマは、「DSP(demand side platform: デマンドサイドプラットフォーム)」です 。

広告配信に欠かせないDSP


DSP は広告を発注する側、すなわち広告主や広告代理店が広告配信のために使うプラットフォームです。広告枠をアルゴリズムに基づいてリアルタイムに買い付けるプログラマティック・バイイング(programmatic buying: 広告枠の自動買付け)において、いまや欠かせない存在となりました。DSP は複数のSSP (supply-side platform: サプライサイドプラットフォーム) への配信を一元管理しており、広告主や広告代理店が広告枠をスムーズに買い付けるサポートを行っています。一方のSSPはアプリやメディアを運営するデベロッパーが使うプラットフォームで、詳細は連載第2回で解説予定です。

DSP が誕生したのは2009年で、当時はバナー広告などのウェブサイト上の広告枠が主流でした。その後、スマートフォンの普及に伴ってアプリ市場が急速に成長し、アプリ内に広告枠が誕生。初めはアドネットワークとしての形態が中心でしたが、市場が成熟するに連れて、アプリ広告主向けDSPが登場してきました。 (AppLovinもプラットフォームの中でDSP機能を提供しています。)

独自のアルゴリズムを構築し、数百ミリ秒以内で広告枠を買い付けるDSP


DSP では、広告枠を買付ける際に RTB (real-time bidding:リアルタイム入札)というプロセスを利用します。RTBでは、アプリやメディアのデベロッパーがSSP を通して、自社のアプリの広告枠をアドエクスチェンジに解放します。すると、広告主側のDSPは、配信面データやユーザーデータ(個人を特定できるデータは除く)を基に独自のアルゴリズムを構築し、配信したいアプリやメディアの広告に入札していきます。RTBについては連載第3回で詳しく解説します。

一方、SSP側は各DSPからの入札価格を比較し、通常は一番収益の高い広告キャンペーンを選択。そして該当する広告クリエイティブを取得し、配信します。DSPの役割は、アプリやメディアのデベロッパー側のSSPから送られてくる広告リクエストに対して、配信したい広告とその単価を決定し、リクエストに対するレスポンスを数百ミリ秒以内に返すこと。このような、配信する広告を決定するためのアルゴリズム構築、およびレスポンスを数百ミリ秒以内に返せる技術が他社との差別化のカギとなります。



DSPが従来型の広告枠の買付と決定的に異なるのは、このアルゴリズムによる自動入札である点です。広告枠の買付は元々、人の手が必要な作業が多かったため、広告を配信するまでに時間がかかっていました。しかしRTBの普及により、広告主の広告出稿希望条件に基づいて、広告枠の価値を直ちに評価し、数百ミリ秒以内という非常に短い時間で広告枠を確保し広告を配信するということが可能になりました。高度な判断で、自動かつ非常に短い時間で完了できるようになったことで、パフォーマンスと利便性が飛躍的に上がり、広告主からの投下予算も一気に増えていったのです。

最適なDSPの利用方法とは?


最後に、ゲーム開発会社の皆様には多くのDSP事業社から営業が来ると思います。その場合にお付き合いするべきかの判断する上で重要な2点をまとめてみました。

1)最適化アルゴリズムを把握する


詳細なアルゴリズムを知る必要はありませんが、どのようなデータを使ってパフォーマンスを最適化するのか、追加データを送ることでその精度が上がるのか、効果が出るまでにどれくらいのボリュームが必要かなどをDSP事業社に確認をしておくと、プロモーションプランを立てやすくなります。

2)同ジャンルのキャンペーン事例から結果を想定する


自分と同じか近いジャンルのキャンペーンの実績をDSP事業社に確認することも有効です。どのキャンペーンがどれくらいの期間配信して、どのようなパフォーマンスだったのか、どのようなパフォーマンスの推移を辿っているかなどできる限り詳細に聞くことができると、配信開始後の想定が可能になると思います。

また、CPI単価(アプリ1インストールに必要なコスト)を確認する場合は、その単価でどれくらいのボリュームが獲得できたかを確認することが重要です。ボリュームが少なければ、低CPIでのインストールの獲得は容易になりますし、自社のゲームとゲーム性の近いものが低CPIで大量のボリュームが獲得できたのなら、自社のアプリに関しても同様の結果が出る可能性も高く、早急にテストできるように進めていくべきだと思います。

DSPとは何なのか…?本稿のまとめ


DSPの特徴は以下の3つです。
  • 複数のSSPへの配信を一元管理
  • 膨大な広告枠の買付を独自アルゴリズムで自動化
  • 配信には数百ミリ秒以内でのレスポンスが必要

連載の初回では広告主が利用するDSPについて詳しく解説してきました。アプリのインストール数を増加させるために必要な広告配信キャンペーンの費用対効果を高めることを可能にする、非常に高度な技術の塊と言えるでしょう!
次回は、「SSP」 について解説しますので、ご期待下さい。

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【林さんのプロフィール】
著者: 林 宣多(はやし・のりかず) AppLovin日本法人代表取締役。GREE、Yahoo! Japanでの広告プロダクト立ち上げ後、米国に拠点を移し、設立直後のAppLovinに参画する。AppLovin本社の営業責任者として事業の成長をけん引した後、2016年4月にAppLovin日本法人の代表取締役に就任する。
《林 宣多》

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