デザインは情報の分解/整理/再構築である─ゲームクリエイターの思考のアプローチ | GameBusiness.jp

デザインは情報の分解/整理/再構築である─ゲームクリエイターの思考のアプローチ

GameBusiness.jpをご覧のみなさま。少しずつですが春めいてきましたね。DeNA Games Tokyo(以下DGT)の取締役・楠薫太郎です。5回目は「ゲームクリエイターの思考のアプローチ」についてお話させていただきます。

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GameBusiness.jpをご覧のみなさま。少しずつですが春めいてきましたね。DeNA Games Tokyo(以下DGT)の取締役・楠薫太郎です。5回目は「ゲームクリエイターの思考のアプローチ」についてお話させていただきます。

DGTのクリエイターは、プレイヤーに良質なゲームを届けるために、さまざまなクリエイティブを作っています。その中で、どのような「思考のアプローチ」を元にしているか、についてお話させていただきます。

◆1.デザインは情報の分解/整理/再構築である


ゲームクリエイターは、それぞれのスキルを活かし、キャラクターやアイテムのイラスト、エフェクトや演出アニメーション、UIや訴求バナーなどなど、ゲームのインターフェースを構成するさまざまなものをデザインしています。では、プレイヤーが求めているものを齟齬無く理解し、適切なものを作るためにはどうすればいいのか? そのためには、デザインとは「情報の分解/整理/再構築」であるということを理解する必要があると考えています。


例えば、ゲームに新たなキャラクターを登場させるとします。そのキャラクターはゲームでとても有用な特性を持ち、本来であればプレイヤーにとって必ず手に入れたいものである、とゲーム運営側は思っていますが、プレイヤーからの支持を獲得できないケースも珍しくありません。

このような場合、「情報の分解/整理/再構築」という思考のアプローチを経た設計がされていないことが多いでしょう。新たに登場させるキャラクターが有用な特性である、だからプレイヤーの支持を得られる、という、単焦点的な思考でプレイヤーに届けてしまっているのです。

このキャラクターがどういうビジュアルでどんな演出を施すのかはもちろんのこと、どのタイミングでどのように魅力を訴求するか、デザインのみならず情報まで精緻にデザインする必要があるのです。

では、今取り上げたケースに「情報の分解/整理/再構築」を当てはめるとどうなるか、以下の図をご覧ください。


ほんの一例ですが、このような思考のアプローチを踏まえた結果、プレイヤーの求めるキャラクターをデザインし、最適な状態で届けることができると思います。

闇雲に自分の感性や依頼されたままの要件でデザインを進めるのはよくないでしょう。クリエイターは携わるプロダクトや施策そのもの、状況/課題などにしっかりと向き合い、情報を分解/整理/再構築することで良いデザインを作り上げることができると思います。これができなければ、プレイヤーの求めるアウトプットを生み出すことはできないでしょう

◆2.思考アプローチの身につけ方


次に、「情報の分解/整理/再構築」を踏まえた思考のアプローチを身につけるために、何をするべきかというお話をさせていただきます。

まず言えるのは、この思考のアプローチはすぐに身につくものではなく、日々の積み重ねが非常に重要になる、ということです。クリエイターとして、日々さまざまなデザインをする中で、常に以下の観点を意識して業務に取り組んでみましょう。


この1~4の意識を持ち続けることができれば、自ずと「情報の分解/整理/再構築」を持ったデザインができる、思考のアプローチが身に付くようになると思います。

クリエイターという仕事はプレイヤーやステークホルダーに喜んでいただき、満足してもらうために、細かい作業一つにも思考をめぐらしながら日々の業務に当たることがとても大切なのです。

以上、今回はゲームクリエイターの思考アプローチについて紹介させていただきました。またしても長文で大変恐縮でございましたが、クリエイターのみなさまの少しでもお役にたてるならば幸いでございます。
■プロフィール
楠 薫太郎株式会社 DeNA Games Tokyo 取締役
紙媒体のデザイナーからキャリアをスタート。ディレクター/デザイナーとして、Webやアパレル、音楽、映像コンテンツなどさまざまなプロジェクトに参画し、フリーランスを経て、2012年、DeNA入社。複数のIP系ゲームのクリエイティブディレクションを担当し、その後、DeNA Games Tokyo(http://denagames-tokyo.jp/)の創業に参画。デザイン部 部長を経て、2018年1月、取締役に就任。
《楠薫太郎》

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