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ゲーム運営エンジニアとして活躍する人の特徴とは?

GameBusiness.jpをご覧のみなさま、こんにちは。DeNA Games Tokyo(以下DGT)の平岡です。

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GameBusiness.jpをご覧のみなさま、こんにちは。DeNA Games Tokyo(以下DGT)の平岡です。

連載3回目はやや主観的なお話になりますが、私がゲーム運営に携わってきた中で、どんなマインドの方がゲーム運営エンジニアとして活躍しているのか、ご紹介させていただこうと思います。

そもそもDGTにはどんなエンジニアがいるのか?

DGTのエンジニアは、基本的に中途入社のメンバーで構成されています。一番多いのは、前職でモバイルゲームの運営をしていたという経歴のメンバーですが、SIerや機械メーカー、生命保険、専門学校の講師など、ゲーム業界に限らず、さまざまな職歴や経験を持ったメンバーもいます。

その中でも共通するのは、「面白いゲームが作りたい」という「想い」です。

例えば、SIerとなり、真剣にものづくりをしてきたけど、「やっぱり昔から好きだったゲーム作りを真剣にやってみたい」という方や、コンソールゲームやモバイルゲームをいくつも作ってきたけど、「トップダウンで決まるものじゃなくて自分たちで考えた面白いゲームを作りたい」という想いをもった方が多い印象です。

このマインドをもった方々が、転職活動をする中で、DeNAグループが持つ「ボトムアップの文化」とDGTの「ゲーム運営事業」の双方に惹かれて、DGTに来ていただけたのかなと思っています。

ですので、スキルセットや前職での経験などに共通点は少ないですが、ゲームが好きで、面白いゲームを作っていきたいという想いの部分ではみんな共通していると思います。

実際、DGTではどんなエンジニアが活躍しているのか?

DGTでさまざまなメンバーを採用し、一緒に働いてみて実感していることですが、前職でゲームを作っていたかということと、ゲーム運営事業で活躍できるかは、あまり相関関係がないと感じています。

ここで1つ補足したいのは、「ゲーム運営には技術力が必要ない」という意味ではありません。サーバー側の開発で考えると、1日に数十万のプレイヤーからアクセスしてもらえるようなサービスはそうそうありません。ネイティブ側の開発でも高FPSでさまざまな演出があり、機能拡張もしていきます。

さらに、アプリがクラッシュして怒涛のお問い合わせがくるようなサービスもそうそうないでしょう。つまり、ゲームというコンテンツ自体、高度な技術水準を必要とするのです。その上で、ゲームを運営できるだけというのは1人前でしかありません(すごく大変な話ですが)。ちなみに「活躍」の定義は、「その大変な道のりをクリアして、さらに価値を発揮していく」、とさせていただきます。

「1人前以上の活躍をするメンバー」には、マインドにある程度の共通点があります。それは、「高い思考の独立性」と「最後の砦意識」です。


このメンバーの特徴は、ゲーム運営業界だからというのではなく、どの業界でも同じだと思っています。その上で、この2つのマインドを持っているメンバーの特徴をお話させていただきます。

例えば、実際にこのゲームをもっと面白くするためにはどうすべきか、という課題があったとします。その際、2つのマインドを持っているエンジニアでしたら、必要に応じて企画を提案し、実際にリリースまでもっていくこともありますし、年単位で先も見据え、運営していくために必要な改修があれば、最後までやりきります。

プロデューサーの指示だから、というのではなく、自分自身で何が必要なのかを考える「高い思考の独立性」と自分がやるしかないという「最後の砦意識」をもって行動に移す。これを「当然のことだよね」という理解でとどめるのではなく、きちんと実行できるメンバーがDGTで活躍していますね。

新規タイトルと運営タイトルで求められるスキル/マインドの違いは?

余談ではありますが、取材やインタビューでよく聞かれることなのでお話させてください。

結論、新規タイトルと運営タイトルで必要なマインドとスキルに大きな違いというのはないと考えています。新規・運営で共通していることとして、比較的高い技術力が求められます。ですが、より適しているという意味では、異なるスキル/マインドがあると思っています。

■新規タイトルの開発
ゲームを作るためには、最低限の技術力を持っていないと戦えません。

印象の話になってしまいますが、新規タイトルの開発の方が、求められる技術水準は高いと考えています。その理由は、新規タイトルを出すからには、既存のゲームシステムでは実現していない、今までにないものを作ることが多くなると考えるからです。過去に実績がないものを作るためには、今まで使われていない技術を使う局面も多いと思っています。こういった観点で、求められる技術力は高くなります(新たな技術要件がない新規タイトルの開発はこの限りではありません)。

■運営タイトルの開発
運営タイトルの開発でも大幅なリニューアルや新イベント開発などもあります。ですが、基本的には今あるコードをベースにして、遊んでくれるプレイヤーをどう満足させるのか、それをどれだけ高速で開発するかという「サービスリードよりのスキルとマインド」が求められます。
(サービスリードについてはこちらに詳細を記載しております。もしご興味があれば合わせてお読みください https://www.gamebusiness.jp/article/2017/10/10/13573.html)

高い思考の独立性と最後の砦意識を持つ

ゲーム運営という業界でどんなエンジニアが活躍しているか、DGTを例にご紹介させていただきました。「高い思考の独立性」と「最後の砦意識」はゲーム運営だけでなく、すべての業界で求められるマインドだと思います。そして、ゲームを遊んでくれるプレイヤーの求めるものが何かを考え、高速で作っていける人が活躍すると考えています。

この記事がきっかけになり、自分の考えや想いを体現できる場を見つけていただければ幸いです。

■プロフィール
平岡 洋祐
株式会社 DeNA Games Tokyo 技術部 部長
2011年、DeNA入社。アプリゲーム、ブラウザゲームのエンジニアを経て、2014年よりリードエンジニアとして新規タイトルの開発に携わる。その後、複数のブラウザゲーム開発に携わりながらグループリーダーを担当。2017年、DeNA Games Tokyo(http://denagames-tokyo.jp/の技術部 部長に就任。
《平岡 洋祐》

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