エンジニアには3つの道がある―ゲーム運営がどのようにキャリアに寄与するか? | GameBusiness.jp

エンジニアには3つの道がある―ゲーム運営がどのようにキャリアに寄与するか?

GameBusiness.jpをご覧のみなさま、こんにちは。DeNA Games Tokyo(以下DGT)の技術部 部長の平岡 洋祐です。今回はエンジニアのキャリア形成についてお話させていただきます。

人材育成 キャリア
エンジニアには3つの道がある―ゲーム運営がどのようにキャリアに寄与するか?
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GameBusiness.jpをご覧のみなさま、こんにちは。DeNA Games Tokyo(以下DGT)の技術部 部長の平岡 洋祐です。今回はエンジニアのキャリア形成についてお話させていただきます。

一般論としてのエンジニアのキャリア形成

■エンジニアのキャリアには3つの道がある

まずエンジニアのキャリアの積み方としては、大きく分けて3つのスキルを伸ばし、キャリアを形成していく道があると思います。

1.エンジニアリングのスキルを高める道(スペシャリスト)
2.サービスを作っていくスキルを高める道(サービスリード)
3.マネジメントのスキルを高める道(マネジメント)

もちろんエンジニアという職種の特性上、業界や企業によってはエンジニアスキルとマネジメントスキルの2軸しかなかったり、エンジニアスキルのあとにマネジメントスキルがあったりと特色はあるかもしれません。また、DGTも含まれるDeNAグループでは、この3つに加え「ビジネスリード」という、よりビジネスの推進に特化したキャリアパスが存在しています。こちらはプランナーとしての色合いが強いので、エンジニアの一般的なキャリアとして話す上ではこの3つかと思います。

■キャリア形成の流れ
上述の1~3の中で、どの道を選んだとしても、キャリアの最初は基本的なエンジニアスキルの向上からスタートするはずです。そして1人前になってから、それぞれより得意な道でキャリア形成を行っていくのが、普通のパターンかと思います。

例として、私がどういうキャリアの積み方をしてきたのかご紹介させていただきます。私の場合は、プランナーとエンジニアがハイブリットしたような役割が多かったので、サービスリードよりの道でキャリアを積んできました。いまは技術部の部長となりましたので、マネジメントスキルを高めている最中です。

1つの道を突き進むキャリアもあれば、私のようなキャリアの積み方もあると思います。今一度、みなさんはどういう道を進んでいるのか、どういう道を進んでいきたいのかを考えてみることをおすすめします。

ゲーム運営がエンジニアのキャリアにどう寄与するのか

では、ゲーム運営という仕事を通して、1~3の道がどのように実現されるのかを紹介させていただこうと思います。


■スペシャリスト
ゲームというコンテンツ自体が、エンジニアリングの中でも高いスキルを要求されると思います。ゲームは何十万人、何百万人というプレイヤーのアクティビティを考慮した実装が必要です。量も種類も多いゲーム内の演出を、アプリが落ちることなく実現させるのは、ゲーム運営エンジニアとして当然のことですが、その「当然」のスキルレベルが高いです。なぜならば、プレイヤーの操作を秒単位で同期する必要があるからです。

ゲーム運営業界の場合、リリースしたら終わり、ではなく、継続的に遊び方や仕様も変えられる前提で、ゲームの開発設計を行わなくてはいけません。こういった観点から、スペシャリストとしてのスキルを高めるには適した環境だと思っています。

■サービスリード
世の中に数あるサービスの中でもエンターテインメントは、人が生きていく上で最低限必要なものではありません。その中でプレイヤーに遊んでもらうには、ゲームが必要だと思ってもらえる価値を作り上げなければならないのです。

ゲームは一方的に楽しさを伝えるのではなく、楽しいという体験をしてもらうために、プレイヤーの能動的な行動(インタラクティブ性)が必要です。そのため、開発の設計する際は、考えなくてはならない要素が増えます。その結果、ゲーム内の自由度を高くできるというわけです。

どうやってゲームの価値をゼロから創出し、ビジネスとして継続させていくのか、どういう面白さや居心地の良さをお客さまに提供していくのか。お客さまに必要とされるサービスを生み出す経験は、ゲーム運営業界だけでなく、どの業界でも通用する力になると思っています。

■マネジメント
マネジメントする対象を「人」と「組織」としてお話させていただきます。

エンジニアに求められるスキル要件は、そもそも変化が多いです。ゲーム運営業界においては、さらに変化が多いと思っています。その理由は、運営するゲームの仕様や使われている技術が変われば、必要となる技術要件も変わるからです。マネジメント層はこの変化の多い中で、メンバーの状況や技術力を把握し、どうやって育成していくのか、モチベーションを保つのか、ということを常に考えなければなりません。

また、メンバーのマネジメントと並行して、組織や制度作りなどの枠組みに関しても、会社やメンバーから最適な変化を求められるでしょう。この変化の多い中でマネジメントスキルを高められる環境は、他にあまりないのでは思っております。

社内でしか通用しないスキルにとらわれない

つらつらとゲーム運営業界の事例を紹介しながらエンジニアのキャリア形成に関して書かせていただきました。社内でしか通用しないスキルだけにとらわれずに、エンジニアとして自身の価値を向上させていくことが大事だと改めて思い直しました。

エンジニアのみなさんが今後のキャリアを考える際に少しでもお役に立てましたら幸いでございます。

■プロフィール
平岡 洋祐
株式会社 DeNA Games Tokyo 技術部 部長
2011年、DeNA入社。アプリゲーム、ブラウザゲームのエンジニアを経て、2014年よりリードエンジニアとして新規タイトルの開発に携わる。その後、複数のブラウザゲーム開発に携わりながらグループリーダーを担当。2017年、DeNA Games Tokyo(http://denagames-tokyo.jp/)の技術部 部長に就任。
《平岡 洋祐》

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