黒川塾4周年・ストックされるコンテンツとナレッジ・・・黒川文雄「エンタメ創世記」第55回 | GameBusiness.jp

黒川塾4周年・ストックされるコンテンツとナレッジ・・・黒川文雄「エンタメ創世記」第55回

GTMF共催/黒川塾37が7月4日に無事に終了しました。グランフロント大阪・コングレコンベンションセンターでの開催となり、約2年ぶりに大阪で開催することができました。

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黒川塾4周年・ストックされるコンテンツとナレッジ・・・黒川文雄「エンタメ創世記」第55回
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GTMF共催/黒川塾37が7月4日に無事に終了しました。グランフロント大阪・コングレコンベンションセンターでの開催となり、約2年ぶりに大阪で開催することができました。

ゲストは、ゲームを想像力豊かなエンタテイメントとして描き切った漫画「ゲームセンターあらし」の作者すがやみつる氏、VR開発の先頭集団、ソニー・インタラクティブエンタテインメント、VRのエバンジェリストであり、コンテンツクリエイティブの指揮を執る吉田修平氏、VR全般、ゲーム開発全般にハイエンドの描画を実現するUNREAL ENGINEの普及・サポート活動に携わる下田純也氏、大阪工業大学情報科学部・准教授としてVRアプリ開発を積極的に推進する矢野浩二朗氏が登壇して積極的なお話を頂くことができました。

石の上にも3年といいますが、2012年6月22日の第1回から始まり、4年を迎えることができました。4年で37回の開催ですので、よく出来た数字ではないかと思いますが、すべては登壇いただけるゲストの方、来場いただけるお客様、そしてサポートいただける皆様のおかげだと思っています。特に今回の大阪開催はアプリ・ゲーム業界向け開発&運営ソリューション総合イベント「Game Tools & Middleware Forum 2016(GTMF2016)」の事務局の多大な理解のおかげだと思っております。このようなかたちでの開催が拡がることは黒川塾主宰としては嬉しい限りです。

黒川塾を開催していて、よく言われることは、「企画から開催まで大変じゃないですか?」ということです。これに関しては、本当に大変です。大概のイベントや展示会など、ほとんどの場合が会社や組織体が企画運営を行っています。数人のメンバーが企画、ゲスト打診、スケジュール調整、会場選定と調整、テーマ内容の調整、当日の段取り、レイアウトなど分担作業になっているはずです。しかし、私の黒川塾の場合は当日の会場のセッティングと受付、会場清掃以外のそれまでの準備(イベント前の係る作業や調整)はすべて私がひとりでやっています。考えようによっては、だからこそ自由に発想して、自由に調整ができるという利点もあります。

ゆえに会社や組織体でやっているイベントと比較したり、比較されたりしてもあまり意味がありません。ゲームや映像、音楽にインディーズという存在があるように、私の場合はいわばイベントのインディーズと言えるものでしょう。最近はそのイベント・インディーズに賛同してもらえる人が増えたことが純粋に嬉しいです。

今回は4日・5日とGTMFのイベントで大阪に出張しておりましたが、その週の後半、9日・10日には京都でBitSummit 4thでトークセッションへの登壇が決まっていました。こちらは、私はメインスピーカーではなく、「VRおじさん」(自称)こと、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの吉田修平氏と、七音社の代表で『パラッパラッパー』や『ビブリボン』の開発者として著名な松浦雅也氏のトークの司会進行役を拝命したことでした。来場したお客様のためにも、お二人から面白くて勇気の湧くようなお話をしてもらうことを心がけました。幸いなことに、トーク終了後の反響もよく、自分も参加させてもらってよかったと思っています。

このトークセッションでは松浦さんが「クリエイターは心を込めて、ストックされるコンテンツを作って欲しい」というコメントをもらいましたが、とても心に残っています。

スマホ市場が開拓されて多くのゲームコンテンツがその真価を問われることになったことは素晴らしいことです。しかし一方では、消費されていくコンテンツの量が多く、スピードが早くなったことが挙げられます。つまり「フロー」として消えて行くコンテンツの量も増えたということです。

私自身、黒川塾は、その時々で変わりゆく(つまりフローしていく)テーマを扱うイベントかも知れないと思っていますが、一方ではエンタテインメントやカルチャーにとってのナレッジのストックになればと思って企画運営しています。おそらく時代が移り変わっても人々が喜び、笑い、涙を流すという感動という要素は不変なものではないかと思うからです。

そしてそれこそがエンタテインメントの真髄ではないかと思うのです。たかが4周年、されど4周年です。さて、何年できるかわかりませんが、私のエンタテインメントへの情熱が続く限り黒川塾は続くと思います。まずは100回を目指して邁進して行きたいと思います。

黒川塾4周年ありがとうございます。これからも御支援、御指導、ご協力をよろしくお願いします。

次回告知
黒川塾 三十八(38)「矢追純一のエンタテインメント 常識を疑え!」
7月29日開催 ゲスト:矢追純一(プロデューサー)4周年記念企画
ご参加お待ちしています。
■PeaTIX ↓(ネットからのお申込みはこちらから)
http://peatix.com/event/179860/view

■著者紹介

黒川文雄
くろかわ・ふみお 1960年、東京都生まれ。音楽ビジネス、ギャガにて映画・映像ビジネス、セガ、デジキューブ、コナミDEにてゲームソフトビジネス、デックス、NHN Japan(現LINE・NHN Playart)にてオンラインゲームコンテンツ、そしてブシロードにてカードゲームビジネスなどエンタテインメントビジネスとコンテンツの表と裏を知りつくすメディアコンテンツ研究家。コラム執筆家。アドバイザー・顧問。黒川メディアコンテンツ研究所・所長。黒川塾主宰。「ANA747 FOREVER」「ATARI GAME OVER」(映像作品)「アルテイル」「円環のパンデミカ」他コンテンツプロデュース作多数。
《黒川文雄》

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