「VR ZONE SHINJUKU」にみる、新しいVRアミューズメントのかたち【Re:エンタメ創世記】 | GameBusiness.jp

「VR ZONE SHINJUKU」にみる、新しいVRアミューズメントのかたち【Re:エンタメ創世記】

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「VR ZONE SHINJUKU」にみる、新しいVRアミューズメントのかたち【Re:エンタメ創世記】
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株式会社バンダイナムコエンターテインメント(以下:BNE)により企画、開発された国内最大級のバーチャルリアリティ(以下VR)アクティビティを誇る「VR ZONE SHINJUKU(新宿)」(以下:VRZ)が竣工し、7月14日(金曜日)に開業しました。


■あの新宿のあの場所にVR


かつて、映画製作、配給関係の仕事をした私にとって、その場所には新宿ミラノ座(正式名称は新宿 TOKYU MILANO)があった場所である。新宿ミラノ座では、「東京国際ファンタ」(正式名称は東京国際ファンタスティック映画祭)という映画イベントが例年開催されていた思い出深い場所でした。すでに「東京国際ファンタ」は2000年の半ばの消滅し、今は北海道の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」に集約されてしまいました。コマ劇場前広場と呼ばれ、学生たちが飲んで暴れたり、騒いだりした噴水広場も、今はフラットな広場に変貌し、名称の由来だった「新宿コマ劇場」は経営状況が悪化し閉館。その後、「新宿コマ劇場」は一旦更地になり、現在は、ゴジラがビルの守護神のごとく牙を剥き、東宝シネマズやシティホテルを擁する総合アミューズメントビルに変貌しました。

時代の流れのなかで記憶は上書きされ、都市はカタチを変えて生まれ変わります。そのコマ劇場前広場の突き当り、「新宿ミラノ座」跡地がVRアミューズメントの殿堂「VRZ」として生まれ変わりました。すでにBNE社にて開催された内覧体験会で『マリオカート アーケードグランプリVR』と『極限度胸試し ハネチャリ』の体験をしていましたが、今回は開館前の最終的な店舗オペレーションの確認も兼ねて、招待制の内覧会に参加してきました。当日はノーマークでしたが、プロジェクトの責任者であるBNEの浅沼常務が「VRの釣りが想像を超える面白さで、お勧めですよ」というお話を伺い『釣りVR GIJIESTA』を体験しました。

■想像という現実を超える「釣り」VR


これがまさに想像という現実を超える面白さでした。本当に「釣り」なんです。

体験中の筆者

私自身、中学生以来「釣り」をやっていませんが、ルアーを投げる、リールを巻き取る、さらにはヒットしたときのテンション、さらにフィニッシュでタモ網を使い、釣った魚をすくい上げるときの「ピチピチ感」はほんとうの「釣り」です。私の表現力では限界がありますが、騙されたと思って体験してみてください。ハデな仕掛けのVRアクティビティよりも「VR感」は高いと思います。ルアーを変えることは簡単ですし、競技性もあります。新しアミューズメント系アクティビティとしての完成度は素晴らしいと感じました。


欲を言えば、自分が体験しているときの写真や、体験共有型の記念品、釣果など、体験者に持ち帰ってもらう、お土産的な何かがあったほうがいいのではないかと思いました(※開業後に改善されている可能性もあります)。

そしてもうひとつの体験したアクティビティは『ドラゴンボールVR 秘伝かめはめ波』ですが、こちらも「かめはめ波」を両方の掌(てのひら)のなかでためる感覚やそれを撃つ爽快感はいかにも「VR」で面白いと思います。しかし、VRアクティビティとしては、やや上級者向けかもしれません。というのも、「かめはめ波」の出し方にはコツがあるように感じました。また、出た波動のラインなどがあらかじめ把握しづらいことなどが挙げられます。おそらく1度体験して難しいと思ったお客様は2回目の体験はしないと思うので、そのあたりのゲーム性とVRチューニングが難しいかもしれません。

『ドラゴンボールVR 秘伝かめはめ波』画面写真より

課題は待ち時間の有効的な活用…?


「VRZ」全体を通して思ったことですが、VRの体験待ちをしている間に、アクティビティの説明や紹介をもっと進めておくと良いのではないかと思いました。こちらも大型のテ-マパークの導線にはよくある映像などを使い、順路や待ち時間にアトラクションの説明をしておき、実際に体験するときには最低限のオペレーションで事足りるというアレです。VR体験自体がまだ大きく浸透していないため、なかなかそこまでのレベルに到達することは難しいと思いますが、BNEさん、セガさんにはそのあたりを大きく変革し、牽引してほしいと思います。

場内はレストランカフェあり、PSVR体験コーナー、HTC VIVEのお勧めVRコンテンツの体験コーナー、さらには1階の中央ホールのセンターコアには壁面を利用したプロジェクションマッピングが展開されています。VR以外のアクティビティも秀逸で、私が体験したのは『巨大風船爆発ルーム パニックキューブ』で、こちらは謎解き脱出系ゲームで面白い趣向です。これらは家族で楽しめますが、家族で来場することを前提にするならば、13歳以下の体験者をどのようなVRアクティビティで取り込んでいくかが課題です。『パニックキューブ』は体験者の慌てなど(謎解きの要素があるので全部は外から見えたらまずいのでしょうが…)の映像を待機列から鑑賞できると待ち時間も盛り上がるのではないかと思います。

セガ・東京ジョイポリス新アトラクション『シンギュラリティ』の浮遊感


東京ジョイポリスのVRアトラクション「ZERO LATENCY VR」も7月15日に、コンテンツがリニューアルしました。今回挿入されたVRコンテンツは『シンギュラリティ』です。約4キロのバックパック、ヘッドフォンなどの装備を背負って6人が同時に体験することができるフリーローム(自由に動くことができる)タイプのVRコンテンツです。


『シンギュラリティ』の設定は宇宙ステーションの中で暴走したロボットと攻撃型ドローンと対峙し、船内を移動しながら、それらを攻撃しステージをクリアしていくものです。今回、特筆すべきポイントは、宇宙空間を想わせる浮遊感の演出、これは体験してのお楽しみですが、平地に居ながらにして無重力感、浮遊感を楽しめます。また、前作と同様にワープ移動の演出とその効果の完成度も高く、フリーロームタイプのゲームならではの移動するアトラクションを体感できます。


BNE社の「VRZ」が位置固定型VR体験とすれば、セガ社の「ZERO LATENCY VR」は移動型・流動型VR体験と定義できるかもしれません。来る、8月には『攻殻機動隊ARISE Stealth Hounds』が「VRZ」にデビューします。草薙素子が率いる特殊部隊の一員としてVRアクティビティを体験できるようになります。この2つのVRコンテンツの体験を比較しみるのも、この夏ならではのアクティビティであり、アトラクションでしょう。ちなみに8月にはコーエーテクモウェーブより五感を刺激するアミューズメント筐体+ソフト『VRセンス(SENSE)』の導入も発表されています。このようにアーケードを中心に新しいVR体験の醸成がされることにより、それらの技術や演出が家庭用に徐々に移行するのではないでしょうか。

『VRセンス』発表会より

これから年末にかけて、これらのVR体験がさらに身近になることでしょう。さあ、体験したことのない体験ゾーンへ…レッツVR!

■ZERO LATENCY VR
http://tokyo-joypolis.com/attraction/1st/zerolatency/

■VR ZONE SHINJUKU
https://project-ican.com/
https://vrzone-pic.com/activity.html

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■著者紹介
著者:黒川文雄(くろかわふみお)
プロフィール: 1960年、東京都生まれ。音楽ビジネス、ギャガにて映画・映像ビジネス、セガ、デジキューブ、コナミDE、にてゲームソフトビジネス、デックス、NHN Japanにてオンラインゲームコンテンツ、そしてブシロードにてカードゲームビジネスなどエンタテインメントビジネスとコンテンツの表と裏を知りつくすメディアコンテンツ研究家。コラム執筆家。アドバイザー・顧問。黒川メディアコンテンツ研究所・所長。コンテンツとエンタテインメントを研究する黒川塾を主宰。『ANA747 FOREVER』『ATARI GAME OVER』(映像作品)『アルテイル』『円環のパンデミカ』他コンテンツプロデュース作多数。
《黒川文雄》

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