Wwise利用で日々の運営も効率化。KLabで使われているサウンドファイルの自動アップデート環境 | GameBusiness.jp

Wwise利用で日々の運営も効率化。KLabで使われているサウンドファイルの自動アップデート環境

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『クリスタルファンタジア』のサーバーエンジニアをつとめるKLab株式会社の内海恵介氏と、同じくサウンドクリエイターの磯田泰寛氏は「Wwise+Unityで作るモダンなモバイルゲーム運用」と題して、商用展開済みのゲームにプログラマを介さずに、ダイナミックに実機上でサ
  • 『クリスタルファンタジア』のサーバーエンジニアをつとめるKLab株式会社の内海恵介氏と、同じくサウンドクリエイターの磯田泰寛氏は「Wwise+Unityで作るモダンなモバイルゲーム運用」と題して、商用展開済みのゲームにプログラマを介さずに、ダイナミックに実機上でサ
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  • 『クリスタルファンタジア』のサーバーエンジニアをつとめるKLab株式会社の内海恵介氏と、同じくサウンドクリエイターの磯田泰寛氏は「Wwise+Unityで作るモダンなモバイルゲーム運用」と題して、商用展開済みのゲームにプログラマを介さずに、ダイナミックに実機上でサ
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『クリスタルファンタジア』のサーバーエンジニアをつとめるKLab株式会社の内海恵介氏と、同じくサウンドクリエイターの磯田泰寛氏は「Wwise+Unityで作るモダンなモバイルゲーム運用」と題して、商用展開済みのゲームにプログラマを介さずに、ダイナミックに実機上でサウンドファイルのアップデートが行える環境構築について講演を行いました。

KLabの内海恵介氏(左)と、サウンドクリエイターの磯田泰寛氏(右)


日々アップデートが繰り返されるモバイルオンラインゲームの運営。「大晦日に除夜の鐘を鳴らしたい」などの、ピンポイントなサウンドファイルの実装も珍しくありません。一方で開発にはサウンドクリエイター・プログラマー・サーバエンジニアの連携が必要で、時には「誰かがランチに行っているから実装できない」といった事態が発生することも。こういった無駄をできるだけ省きたかった・・・内海氏はこのように語ります。

特にモバイルオンラインゲームで重要になるのが、開発だけでなく運営の手間についても考慮していくことです。そのためにはサウンドクリエイター以外の人間でもアップデートができて、サウンドクリエイターはチェック業務に徹することができるのが理想。そこで内海氏はブラウザ経由でサーバにファイルをアップロードするだけで、自動的に実機上でデータが展開され、サウンドが変更される仕組みを考案しました。

◆Wwiseではない場合のワークフロー
1.サウンドチームがファイルを制作
2.開発チームへ納品
3.納品されたサウンドをアプリに組み込み
4.サーバチームがダウンロードできるように配信設定
5.開発チームがビルド
6.サウンドチームが想定通りかをチェック

◆改良されたワークフロー
1.サウンドチームがファイルを制作
2.サウンドチームが管理ツールへアップロード
3.手元のアプリで自動的にダウンロードされる
4.サウンドチームが想定通りかをチェック

これを実現したのが、Wwiseで生成されるサウンドバンクファイル(以下Bankファイル)をアプリケーションサーバ側で管理する内製管理ツールです。BankファイルとはWAVやMP3などの素材ファイルと、エフェクトやイベントなどのシーケンスデータが内包されたファイルで、「*.bnk」という拡張子で出力され、ゲームエンジンで読み込むことができます。Unityの場合、用意されているインテグレーションからライブラリ関数を呼び出すことで再生することができ、Wwise側でランダム再生やフェードイン・アウトなどの多彩な演出もつけられます。



今回作成された管理ツールは、このBankファイルを複数まとめてzipに圧縮し、アップロードするだけで、サーバ側で各種情報がアプリケーションサーバ内のデータベースに登録され、アプリに自動配信されるというもの。実機上では同じファイルが上書きアップデートされるため余分なメモリやストレージを圧迫することもなく、Bankファイル名ごとに自動的にバージョンが発行されるため、ロールバックも容易です。実際の更新オペレーションでかかる時間は30秒足らず。イテレーションを回す速度が格段に上がります。デモでは文字通りドラッグ&ドロップするだけで即座に実機上でアップデートがかかり、剣を振る音などが変更される様子が紹介されました。



セッションの後半では磯田氏が『クリスタルファンタジア』のサウンド周りについて情報をシェアしました。同作ではサウンドファイルが約700点、Wwiseのイベント数が約450点、サウンド周りのメモリで36MBが使用されており(2015年1月時点)、サウンドはもちろんWwiseで制作されています。「Wwiseを導入する前と比べて3倍以上になっており、そのぶん効率化できている」(磯田氏)。

演出についても▽ランダムピッチ▽ダッキング▽センドエフェクト▽BGMクロスフェード▽発音制限▽コンフィグ(SEのオンオフ)−−と、一通りの内容が実装されています。これらは基本的にWwiseのイベント上で設定されています。

なお、前述したBankファイルによるサウンドの自動更新を実現するための考え方も示されました。実際には、事前に演出が追加されそうな部分に対して、あらかじめWwiseのイベントを追加しておくのだそうです。こうしておけば、アクションを追加したzipファイルをアップロードするだけで、自動的に更新できるようになるのだとか。例としてバトルに時間制限要素が追加されたとき、時間切れ寸前になったらBGMのピッチを上げるといった演出の追加が簡単に可能になると紹介されました。



また近日リリース予定の『BLEACH Brave Souls(ブレソル)』では、3Dアクションゲームという仕様にあわあせて、アニメーションや空間表現(距離減衰)といった3D演出が行われています。これに対して従来は下記のようなワークフローが取られていましたが、これをWwiseで効率化することに成功しました。この結果、アニメーションやエフェクトの変更に柔軟に対応できるようになり、メモリ削減につながったといいます。「以前はモーションの尺が変わっただけでサウンドと開発チームで調整が必要でしたが、Unityのタイムラインに張り付けるだけですむようになり、効率が格段に上昇しました」(磯田氏)

◆Wwiseではない場合のワークフロー
1.対象のアニメーションを動画撮影
2.撮影した動画に対して音声編集
3.1本のオーディオ(2mix)で出力
4.実装

◆改良されたワークフロー
1.Wwise内部に汎用的なSEをジャンルごとに用意
2.Unity上のモーションタイムラインにあわせてイベントを実装
3.テストプレイ・調整

このほか空間演出についても、Wwise内にモノラルのSEを入れたイベントを用意しておき、そのイベントをUnityでPostEventする際にオブジェクトを指定すると、Wwiseが毎フレームごとに位置情報を自動で取得し、サウンド量の調整が可能になるとのこと。さらにスマートフォンにヘッドフォンが接続されているか自動的に判定し、ヘッドフォンの有無でバス音量を調節して、最適なバランスで再生できるようにもしているそうです。

フィーチャーフォン時代のモバイルオンラインゲームは「音が鳴らないのが当たり前」でしたが、ようやくスマートフォンになって「音が鳴って当たり前」という時代になってきたという二人。技術の進化に応じて、どんどん新しいテクニックが生まれてくるので、これらを追求して「モバイルならではの表現」を深めていきたいと締めくくりました。
《小野憲史》

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