特別対談 ずらり揃った4社の代表が今後のゲームエンジン・ミドルウェアについて語り尽くす!・・・GTMF2013直前インタビュー | GameBusiness.jp

特別対談 ずらり揃った4社の代表が今後のゲームエンジン・ミドルウェアについて語り尽くす!・・・GTMF2013直前インタビュー

今やゲーム開発になくてはならない存在となった、各種ゲームエンジンやミドルウェア。コンソールのAAAタイトルからスマホ向けソーシャルゲーム、はたまた個人開発者やインディーズゲームまで、さまざまな分野で使用されています。ツール&ミドルウェアの祭典「GTMF2013

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今やゲーム開発になくてはならない存在となった、各種ゲームエンジンやミドルウェア。コンソールのAAAタイトルからスマホ向けソーシャルゲーム、はたまた個人開発者やインディーズゲームまで、さまざまな分野で使用されています。ツール&ミドルウェアの祭典「GTMF2013
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  • 今やゲーム開発になくてはならない存在となった、各種ゲームエンジンやミドルウェア。コンソールのAAAタイトルからスマホ向けソーシャルゲーム、はたまた個人開発者やインディーズゲームまで、さまざまな分野で使用されています。ツール&ミドルウェアの祭典「GTMF2013
今やゲーム開発になくてはならない存在となった、各種ゲームエンジンやミドルウェア。コンソールのAAAタイトルからスマホ向けソーシャルゲーム、はたまた個人開発者やインディーズゲームまで、さまざまな分野で使用されています。ツール&ミドルウェアの祭典「GTMF2013」を前に、世界を代表する4社の代表者に集まっていただき、ゲームエンジン&ミドルウェアを取り巻く現状や将来像などについて、たっぷりと伺いました。

■出席者
エピック・ゲームズ・ジャパン 河崎高之
シリコンスタジオ 川瀬正樹
Havok アルノ・サンマルタン/萬本忠宏
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン 大前広樹

■ゲームエンジン・ミドルウェアから見た業界の現状

―――はじめに自己紹介も兼ねて各社製品の特徴を教えてください。

アルノ Havokのアルノ・サンマルタンと申します。アジア地域のリージョンディレクターを担当していて、日本では2007年から支社を持ち、直接日本のお客様をサポートするようになりました。もう6年以上になりますね。 もともと「Havok Physics」という物理演算用のミドルウェアがあり、そこから成長していきました。

萬本 同じくHavokの萬本です。デベロッパーリレーションマネージャで、アジアのお客様をサポートしています。

アルノ 弊社ではお客様と一緒に常にニーズを聞きながら、物理を活かすために、アニメーションエンジンやキャラクターアニメーションオーサリングツールなど、8種類の製品を作っていきました。もともとAAAタイトルで広く使われている技術ですが、今年「Project Anarchy(プロジェクト・アナーキー)」という無料エンジンをモバイルデベロッパー向けに提供を始めたんです。現在iOS、Android、それからTizenでも無料でゲームを出していただけます。

河崎 エピック・ゲームズ・ジャパンの河崎です。弊社は2009年に日本法人を設立しましたが、あいかわらず人手不足で、ご迷惑をかけながら細々とやっております。アンリアルエンジンの特徴はもともとゲームのデベロッパーからスタートしているので、ゲームの開発現場が欲しい機能や求められる要素をかなえるために作られている、すなわち開発者のニーズから作られている点で、我々の強みだと思います。アンリアルエンジンはハイエンドとみられがちですが、モバイルにも対応してスケーラビリティを広げていますし、いろんなところで開発効率が高められます。

大前 ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの大前です。Unityは2011年から日本法人を作りました。今では全世界で180万人が使う巨大なゲームエンジンに成長し、特にモバイルデベロッパーは利用者が多く、53%以上が使用しているという調査結果もあります(参照)。誰でもゲームを作れる世界にするのが弊社の目標ですので、最近モバイルのベーシックライセンスも無料になりました。AndroidやiOSだけでなくて、Tizen、Blackberry 10、PlayStationMobileなど、ゲームデベロッパーのチャンスがありそうなプラットフォームに対して、全対応で進めています。

川瀬 シリコンスタジオの川瀬です。弊社は設立して10数年たちまして、当初からエンタテインメント向けミドルウェアの開発を行っています。さまざまな製品がありますが、自分自身はYEBIS 2という、ポストエフェクト向けのミドルウェアに注力しています。特徴として、ハイクオリティのポストエフェクトを手軽に使用できることと、マルチプラットフォームにも対応しています。ハイエンドだけでなく、モバイルでもパフォーマンスにあわせた綺麗なエフェクトがかけられます。

―――国内でもゲームエンジンやミドルウェアを採用する例が増えてきました。

河崎 今はコンシューマが世代交代の時期なので、日本では大手パブリッシャーがプロジェクトに慎重になっているところがあります。一方でモバイルは動きが速すぎてトレンドを追いかけるのが大変です。そんな中で静かに盛り上がってきているのが、実はアーケードなんですよ。Xbox360もPS3も8年前のハードなので、もっと挑戦したいデベロッパーの受け皿になっているんですよね。今もリズムゲームが盛り上がっています。

大前 モバイルについては、うちはいつもどおりで、みなさん非常に活発にゲームを作られていますね。そうした中で「脱カードゲーム」という風潮を感じます。世界的にみてもミドルコアなゲームが増えていますよね。海外ではジンガがFPSを出しましたし、日本でも『パズドラ』の後押しがありました。みんなが創ろうとしているものや、出てきたもの、こういうのを創りたいという質問から、そうした傾向が感じられます。

―――大手もUnityを入れ始めていますね。

大前 そうですね。どちらかというとこれまではコンシューマーゲームの会社が多かったのですが、ソーシャルゲームの会社、たとえばKLabさんなどでも、本腰を入れてUnityを使っていただけるようになりました。

―――導入する側はゲームエンジンと内製エンジンのバランスをどのようにとられているのでしょうか?

河崎 うちは大型タイトルが多いので開発チームも大きめになります。そこでインハウスにこだわっていても先は見えているから、ゲームエンジンにしろミドルウェアにしろ、使える物は何でも使っていかないと欧米企業に勝てないという人たちと、そんなことないという守旧派が混在していることが多いんですよ。いわば幕末の開国派と攘夷派が同じ藩で対立している、みたいな。そうした中で、いかに開国派をサポートして盛り上げていくか、というパターンがよくありますね。

■日本と海外でのゲームエンジン・ミドルウェアの使われ方

―――アルノさんは外国人の立場から見てどうですか?

アルノ この6年間でミドルウェアをとりまく状況が変わりましたね。昔は導入しにくいという風潮があったと思います。海外技術ということも一つの理由だったでしょう。サポートの継続性などについて、不安もあったと思います。

弊社のケースでいえば、全世界で試されて成功した技術とサポートを使ってみたいから話を聞かせて欲しいということが多いですね。積極的な話が増えていて、すごく嬉しいです。またデベロッパーさんの選択肢も広がっています。良いゲームを作るためには何にミドルウェアでまかなって、何をインハウスで行うか、積極的に考えられるようになりました。私たちも、そこに対して少しでも力になりたいと思っています。

川瀬 ここ10年くらいで一気に変わってきましたね。昔はミドルウェアを使うことは異端という感じで。当時はミドルウェアという言葉自体が使われていませんでしたし。そもそも外部のソフトウェアを自社の、それもレンダリングなどメインの部分で任せるという発想が、特に日本では「そんなの人に頼ってどうする」という感じがありました。それがPS3やXbox360の前後で状況が変わってきましたね。ちょうどアンリアルエンジンなどが出たあたりで、認知度が一気に上がって。抵抗感はかなり減ってきました。

萬本 大手企業や大作ゲームでは内製エンジンとゲームエンジンやミドルウェアのバランスをとるケースが増えてきましたね。一方で中小企業ではゲームエンジンをがっつり使ってコスト削減を行う例が増えてきました。

大前 日本のゲームは海外よりも品質管理が厳しかったという背景もあるのかなと思います。僕も前職でいろんなミドルウェアを評価したり、導入したりしてきましたが、メモリ周りの仕様とか、わりと自由奔放なんですよね。また、僕は元々オープンソースのフレームワークやプロジェクトなども使っていたので、他の人がしこんだバグとのつきあい方に慣れていたんですが、生粋のゲーム開発者には、戸惑いがあったと思います。なんで金を払って導入したミドルウェアにバグがあるんだと。でも自分でプログラムを書いてもバグは出ますよね。いろんな意味で、みんな付き合い方がわかってきたんだと思います。

川瀬 実績が増していくと、一気に変わっていきますよね。

萬本 ただ、欧米ではサポートと一緒になって作っていく傾向がありますが、日本はどうしてもクレームっぽい問い合わせが多いように思います。
川瀬 まあ、それもありますが、海外では開発者同士のコミュニティが広がっていますよね。海外では会社をまたいでミドルウェアのバグを報告し合ったり、デバッグをしていく文化があります。日本では、そうした文化がほとんどなかったことも差になっていますね。たとえばプラットフォームホルダーが開発者サポート向けの掲示板を用意したりするんですが、海外では非常に書き込みが多いのに対して、日本ではほとんど活用されていないという状態が、半ば当たり前になっています。

大前 そうなんですよね。ただ、そのへんもCEDECが10年以上続いてきたり、IGDA日本の活動とかを通して、徐々にコンシューマーゲームの開発者の風通しもよくなってきました。そのうえで最近では、もともと風通しの良かったウェブやiOSの開発者が入ってきたことで、ことモバイルについては、確固たるコミュニティが形成されてきたように感じます。Unityはうまくできたかはわからないけど、そこはかなりがんばったところで。ブログの数も多いし、Facebookのグループも活発だし、質問も多いし、本もたくさん出てきているし。我々に頼らなくても、検索すれば必要な情報が得られたり、開発者同士で学びあったりできるような環境が出来つつあります。AndroidやiOS以外のプラットフォームや、次世代コンソールなどでも、そういった形ができればいいですね。

川瀬 やっぱりCEDECも10年以上たってかなり変わりましたよね。昔は他社に技術を公開するなんて考えられませんでしたが、今では普通になってきました。

河崎 ネットが広がってきて、GDCの情報が広く伝わってきたことが、CEDECや日本のコミュニティにも良い影響を与えていると思います。

―――UDKを出したことで、日本のUDKコミュニティにも影響はありましたか?

河崎 うーん、実は日本はなかなか広がっていかないんですよ。海外だとユーザー同士のコミュニティやディスカッションが活発なんですけどね。そこは我々の課題点でもあります。

川瀬 Unityでは日本と海外のコミュニティについて、違いはありますか?

大前 実は日本の盛り上がり方って、世界的に見てもかなり高くて、他の国や本社が勉強しているくらいなんです。自分たちも理由を分析して、本社にフィードバックしています。一つには、コミュニティが出来るチャンスが、ずっとせき止められていたという状況があって。本気でモバイルに開発者がシフトしていくまで、多くの人はずっとコンソールにいたので、抑圧されたパワーが出てきたのがあると思いますし。また日本はモバイルゲームの市場って、世界的に見ても圧倒的なんですよね。そのため企業の資本が集まりやすいし、個人開発者の成功例も出てきました。これらをベースに、いろんなおもしろいアクティビティが発生しているので。自分たちは濁流にのまれながら五月雨式に手を打っていただけなんですが、いくつかうまく行ったところもあるのかなと思います。

萬本 Havokのビジネスモデルとして、これまでサポートを重視していましたが、これからProject Anarchy(プロジェクト・アナーキー)を出すことで、コミュニティを盛り上げていく必要があるなと思います。先輩方の経験を参考にしつつ盛り上げていきたいですね。

アルノ Project Anarchy(プロジェクト・アナーキー)では『アンチャーテッド』で使われている物理や、『Halo』のAI技術、『スカイリム』のアニメーションスタジオ技術などが、すべてパッケージになって、誰もが使えるようになっています。コミュニティにとっても、我々にとってもメリットがあると思います。

萬本 実は、これまではHavokとそれぞれのお客様という関係性が中心で、コミュニティ的なものが乏しかったんです。実際、お客様から『Havok』のコミュニティはないのかという質問もしばしばあったくらいで。これからは、そういったコミュニティができて、議論が活発になっていくといいかなと思います。また我々のエンジンはC++ベースで書かれていて、ソースコードもかなり公開されているので、各々のカスタマイズされた要素がコミュニティ内で盛り上がっていくといいなあと思います。我々も、まったく新しい試みなのでドキドキですが。

大前 最近ではニコニコ生放送なども始めたんですよ。誰でもゲームが作れるようにするのが僕らの目標ですから。いまUnityを触ってくれている人たちって、企業の開発者や、ゲームを作る力やアンテナが高い人たちなんですよね。それだとパイが広がらないので、どんどん参加者を広げていきたいんですよ。そこでホントにバカバカしい、一発ネタのゲームがどんどん出て行くと、風が変わっていくと思います。それこそ、物理を使ったパンチラゲームとか。そういうのを誘発していくのが自分たちのミッションじゃないかなあと。

■次世代機でゲームの作り方はこう変わる!?

―――一方で今は次世代機の登場前夜でもあります。

河崎 弊社では次世代機に向けてアンリアルエンジン4をリリースしました。「4」は「3」の発展系ですが、GPUをヘビーに使うようなアーキテクチャになったので、パーティクルの数が異次元になりました。他にライトもプリレンダーで計算したベイクのものと、リアルタイムが共存できるようになっています。

こんな風にパッと見ると表現力の向上が目につくんですが、我々が一番重要視しているのは開発効率をいかに向上させるか、なんですね。弊社のティム・スウィーニーもよくいっていますが、現世代機向け大型タイトルの開発で300人かかりました。それが次世代で3000人になる、なんてあり得ないですよ。最大規模でも、現世代機の末期のチームと開発コストで、次世代の表現を達成するためには、開発効率を上げていくしかない。そこにすごく注力していますね。

たとえば、今までは何かコードに変更を加えると、一度エディタを閉じて、コンパイルしなおしていましたが、「4」ではエディタを閉じずにできます。そのためプログラマが一日に20回やっていたとしたら、それだけで1時間かかっていて、それが1年、2年と続くとものすごい時間になってしまいます。こんな風に削れるところはどんどん削っていき、開発効率を上げることで、次世代の物量に対応していくことが「4」の設計思想です。

アルノ 開発効率とパフォーマンスは次世代の開発では鍵になりますね。弊社も物理と破壊のミドルウェアで、次世代を念頭にコードを4-5年前から書き直して、今年リリースしました。いわば『ハーフライフ2』の頃のHavok 2のような新しい提案になっていて、今後10年間は使ってもらえるようなものになったのではないかと思います。それをデベロッパーの皆さんにも使ってもらって、次世代らしい何かを表現して欲しいですね。

川瀬 次世代ではGPUパワーが上がることで、クオリティや表現力が高くなるというのは当然あるんですが、私たちがミドルウェアベンダーとして注目しているのは、逆にある程度クオリティが高いものを、当たり前のように使えるようになっていくことなんです。 たとえばPS3で必死に動かしていた表現が、フルHDで余裕で再生できて、余ったパワーを他のところに使えるようになるという。ようやく求められるクオリティが普通に出せるようになっていくのではないでしょうか。

大前 インハウスでエンジンを使っている人たちのミドルウェアの選択基準も次世代機で変わってきたようです。というのも、あるXbox Oneの開発チームではD言語を選択しているそうです。これまでゲーム開発でD言語が使われることはなかったのですが、それが変わってきたことの背景として、Dは言語自体にマルチコアのサポートがあることと、ゲーム機のメモリ容量が増えたことで、スクリプトに大量のメモリ容量を割り当てられるようになったことがあると考えています。これまでゲーム機ではメモリ管理が非常に重要だったんですが、それよりもCPUの最適化の方に比重が移ってきた。

川瀬 良い意味での非効率ということですよね。

大前 そうですね。自分もXbox360やPS3でゲームエンジンを作っていた頃は、パフォーマンスを5%犠牲にしてでも、開発効率を20%上げることをテーマにしていましたが、やはりトレンドの移り変わりを感じます。

効率という意味でいうと、AAAの開発チームだと300人体制とかになっちゃうんですよね。でも世界的なムーブメントを起こしているインディゲームのチームを見ると、エッジをたもったまま組織できるのは、せいぜい30人なんですよ。たぶんPS4世代でも、そういう10人から30人くらいの開発チームによるタイトルが増えると思うんですね。

つまりプロダクティビティという意味では3000人の仕事をいかに30人でやるかが重要なんです。10倍ではなくて100倍の効率化が必要で、すごいブレイクスルーが必要なんですよ。またはお客さんが100時間ではなくて、1時間で満足してもらえるゲーム。こういった作り方のブレイクスルーが必要なんだろうなあと思いますし、その後押しをしたいですね。というのも300人で作るゲームで、もう全く新しいものは作れないのではないかと思うんですよ。たしかに『コール オブ デューティ』や『Halo』はおもしろいんですが、それ以外にはなれないと思うんですよね。それって紅白歌合戦みたいなもので、当然必要だけど、それだけじゃないだろうと。

河崎 マーケット的にもAAAはどんどん売れるようになっているし、インディゲームもデジタル配信などで、どんどん売れるようになってきていて。そのぶん中間層が減っているんですよね。たとえば100人規模で200万本クラスのタイトルが淘汰されて、二極化がさらに進んでいくでしょうね。大前さんが言われたように、上にも下にも効率化が必要で、マーケットも開発効率も変わっていく。おもしろい時代だと思います。

大前 そういえば年末年始でDX11の機能を使った、優勝賞金1万ドルのコンテストをやったんですよ。その時にGPUパーティクルのデモを作った人がいて、そのコードがアセットストアに、350ドルであがっているんですよ(参照)。これも一つの効率化だと思うんですよね。300人の開発チームは揃えられないけれど、コミュニティの力でアクセスできるリソースを増やしていくことで、イノベーションの手助けができるという。

クラウドファウンディングもファイナンスの意味では同じだと思うし、ワークコラボレーション的な、ゆるく結合していくやり方が作品に結びついて、商品が出来ていくみたいな流れが必要だと思うし。これまでは知識だけだったのが、これからは作業やファイナンスの助け合いにまで進化して行っているのが今だろうし。これからは、それが標準的になって、大型のゲームもできていくんじゃないでしょうか。

萬本 Havokが実現したいことは、新しいフィジックスのエンジンをマルチスレッドで効率的に動くようにして、パフォーマンスを高めること。というのも、日本のデベロッパーは今までは物理シミュレーションをあまり使いたがらなかったんですよ。大量の破壊表現を用いて変に苦労するよりは、今まで通りのやり方で良いだろうと。実際、フィジックスをうまく活かしたゲームデザインは、日本ではほとんどなかったんですよね。それが日本でも当たり前のように出てくるようになるといいですね。

アルノ いま次世代を前に業界が変化の時期を迎えていて、苦労されているスタジオが多い一方で、独立されるクリエイターも増えていますよね。それも開発でミドルウェアを経験した人ほど腰が軽いんですよ。アンリアルエンジンやHavokを使ったことがある、とか。だから少人数なんだけど技術レベルが高くて、いろんなミドルウェアや技術を組み合わせて、新しいゲームを作っていくというスタイルに期待したいですね。

■AAAとインディの二極化時代を迎えた業界

―――作り手として次世代機に向けて変わらざるを得ない点はありますか?

大前 自分自身はもうテレビに絵を出す時代じゃないと思っているんですよ。個人的には、みんなオキュラス・リフトみたいなものを次世代機に繋げて作る時代になると思っています。というのも、あれだけのグラフィックスパフォーマンスも、結局テレビで見ると慣れちゃうんですよね。たとえば『FF13』って凄すぎて、あれから次世代になっても、そんなにゲーム体験は変わらないと思います。体験って、体にもっとつながっているもので、体への繋がり方が変わらないと変わりませんから。

そのことをみんな感覚的にわかっていて、GDCでオキュラス・リフトが注目を集めたり、センサー系の技術にみんな注目したりしているんじゃないかと思います。今後はそういったものがコネクトされていくでしょうし。Xbox Oneでキネクトが新しくなったのは良いと思うし、PS4も何かセンサー系のデバイスが増えるといいですね。

―――Havokがインディ向けにプロジェクト・アナーキーを無償で出されたことには驚きました。なぜゲームエンジンを無償で提供されたのですか?

アルノ 非常にシンプルな理由で、これまで弊社はAAAタイトルを中心に、デベロッパーとのクロースドな関係を構築してきましたが、インディや学生さんをはじめ、もっと多くの人たちと関係を築きたかったのです。彼らにゲームエンジンを丸ごと無償で渡せたらコミュニティにも楽しいし、弊社にとってもメリットがあります。もちろん社内的にさまざまな議論がありましたが、最高のツールをたくさんの人に提供したかったのです。自由に使ってもらえることを楽しみにしています。

また大手デベロッパーから独立された方々や、スタジオが解散してインディーズになった方々が、それまで慣れ親しんできたHavokをすぐに自社のプロジェクトで使えるという点は大きいと思います。モバイル以外にも、PlayStation VitaやWii Uといったプラットフォームもどんどん成長しています。さまざまなプラットフォームでゲームを作っていただくうえで、Project Anarchy(プロジェクト・アナーキー)は重要なツールではないかと思います。

萬本 HavokはこれまでAAA向けのミドルウェアという印象でしたが、誰でもHavokを使える、エントリーポイントという意味で存在は大きいかなと思います。特に学生のうちからHavokを親しんでもらって、就職してからも継続して使える点は、開発者の技術向上という点でも大きいのではないでしょうか。またAAAで使われていたミドルウェアをソースコードごと彼らに提供したら、どんなものがでてくるか、みてみたいですね。Havokが採用されたタイトル数が増えていくのは、弊社にとって大きな意味があります。

―――Unityもモバイル向けが無償になりました。

大前 iOSとAndroid版が無償になりました。他にもWindowsPhone 8、Blackberry 10、Tizenなども無償で提供されていきます。もちろん、それ以外に有償のPro版も販売されていきますが。もともと誰もがゲームを作れるようにするのが仕事で、ゲームエンジンを出すのは手段の一つなので、今回ようやく無償にできて良かったです。また一歩夢に近づきました。

―――独立デベロッパーは日本でも増えていますか?

河崎 みんな感じていると思いますが、増えていますね。特にここ1-2年はコンソールからモバイルへの人材移動が一段落する中で、そこから独立する例も増えてきました。

アルノ 皆さん、すべてのミドルウェアを見られて、日本で実績があるものを使ってもらっている感じです。ある意味で新しいスタートではないでしょうか。

―――ゲーム業界自体がアメリカ的になっていくのでしょうか?

大前 日本はアメリカみたいに巨大なレイオフはないので、そこは違いますね。アメリカのインディも、半ばやけくそでやっているところはあると思うんですよね。今でも自発的インディになる例は多くないと思います。ただ僕も2009年に独立してインディデベロッパーになりましたし、徐々に日本でも社内でモバイル向けに一本作って、一人でゲームを作りたくなったから独立、という人にお目にかかります。たとえば『ぐんまのやぼう』を創られたラッキーゲームスさんや、E3のIndieCadeでTorqueLを出展されたなんもさんなどは、新しいスターだなと思います。

―――YEBIS 2の方向性についても教えてもらえますか?

川瀬 ターゲットによって変わっていきますよね。ハイエンドとローエンドでは考え方が変わっていきます。次世代については最新技術を使って、今までできなかった表現を実現していく。または、これまではコマ送りでしかできなかったものがリアルタイムでできるようになる。そのために最新技術を常にリサーチして、ミドルウェアに組み込んでいくことは続けています。一方で最新の難しい技術を使ったとしても、それを簡単に使えるということが重要です。YEBIS 2はポストプロセスに特化しているので、既存のゲームエンジンに簡単に組み込めるんですよ。この方向性は絶対に崩さずに、ハイエンドな表現を簡単に使えることをキープしています。

これに対してモバイルでは、コンソールと違って年々パフォーマンスが上がっていきます。最近では数年前のPCと遜色がない映像が出せるようになってきました。それに期待して、YEBIS 2もOpenGL ES 3.0ならPC版と同じものが動くようになります。あとはハードの性能が上がれば、リアルタイムで普通に使えるようになりますので、そちらの方に期待しています。

―――モバイルでも使われていますか?

川瀬 地味に使われています。OpenGL ES 2.0では、PCとモバイルで差がありました。実はYEBIS 2はこれまでモバイル&組み込み向けとPC向けに分かれていたんです。前者では機能を制限していましたが、これからはモバイルでもフルな性能が出せるようになっていくと思います。

―――モバイルとAAAをどう併用していきますか?

河崎 これは個人的な考えですが、たぶんコンシューマとモバイルという切り分けがどんどんなくなっていくと思います。おそらくiPhone7や8になると、Xbox360やPS3と性能が変わらなくなるのではないでしょうか。そうなるとラグ無しでワイヤレスに大型モニタとHDMI接続できれば、これまでのコンソールと変わらないゲーム体験が可能になります。スマートフォンがXbox360と変わらなくなっていくのです。

その結果、今までのゲームビジネスは垂直型でハードと専用ソフトを同時に売っていましたが、今後は水平型になって、同じゲームを家庭ではテレビでプレイして、戸外ではスマホでプレイして、というようになると思います。クラウドゲーミングなどもどんどん広がっていくでしょうし。その結果、ハード間の違いを吸収するという、ゲームエンジンが一つのレイヤーとして、プラットフォームになっていくのではないでしょうか。そこに新しいビジネスチャンスがあると感じています。

アルノ 我々も同じで、Havokのロードマップはお客様が決めていきます。そのためモバイルもコンソールも両方に対応する必要があって、スケーラブルな作り方が求められる気がします。モバイルもコンソールも同じ視点で見ていますね。

大前 同じゲームが動かせるのも重要なんですが、ゲームデザイン的に、テレビの前で遊ぶ場合と、タッチで遊ぶ場合では、ゲーム体験やゲームデザインが変わっていくんです。インターフェースからゼロベースで考え直さなくてはいけないと思うんですよ。つまり移植できるとしても、同じゲームにはならない。ゲームデザイナーやクリエイターから見たときに、同じゲームを作ろうということにはならないんじゃないかなあ。そこは技術で吸収できる部分とは、ちょっと違うと思います。

アルノ ああ。もちろん、そこは違いますよね。 

大前 ゲームエンジンじゃなくて、ゲーム開発者が今必要なことって考えるとわかりやすくて。ゲームの一番の問題はプレイされないことなんですよ。いろんなゲームがどんどんプレイされるためには、お客様の数を増やす手伝いをすることが大事だと思っています。そのための一つとして、いろんなプラットフォームに対応していくことがあります。プラットフォームが増えると、開発者にとってチャンスが広がりますからね。プラットフォームごとにお客さんや消費傾向って違うから、iOSで駄目でもAndroidならOKかもしれないし、PlayStationMobileのほうが向いているかもしれない、みたいな。そこを広げるためのお手伝いを僕らはしているんです。

また技術的な見地でいうと、先ほど川瀬さんが言われていた「簡単にする」という意味で、今のゲームってハードだけでなくサーバ側のサービスも広がっているんですよね。こういうのを巻き込んで、エコシステムとして使えるようにすることもソリューションプロバイダーとして大事だと思っています。Unityだとアセットストアがあって、アセットやプラグインなどがサクッと購入できるとか。いろんな計測ツールなどと統合も出来て、使い方も検索したらすぐにわかるとか。こういう流れは、もっと推し進めていくことが大事だと思っています。

■グローバル企業のローカルマネージャとして

―――ちなみに、ちょっと引いた目で見ると、川瀬さん以外はみなワールドワイドで展開されているグローバル企業の、ローカルマネージャなんですよね。本社の戦略とローカルの事情が食い違ったりすることも、あるのではないかと思いますが。

萬本 大きな方針はあるんですが、わりと「日本はこうだから」と説明して、比較的自由に仕事をさせてもらっています。たとえば海外と違って、日本では東京にデベロッパーが集中していますよね。そのためサポートの仕方一つ取っても、海外では電話サポート、メールサポートが中心なんですが、日本ではそのまま先方のスタジオに行って、そこで直接サポートすることが多いんです。お客様の満足度も高いし、効率的でもある。そうしたやり方も日本独自のスタイルとして認めてもらっています。

アルノ それと同時に、常に本社とつながっています。弊社は本社がダブリンで、サポートチームのヘッドはサンフランシスコというふうに、どこがコアなのか言いにくいほどです。繋がりや情報のシェアが常にあって、それぞれの違いはローカルで対応するのが弊社のスタンスです。

河崎 僕も外資系が長いんですが、エピックに入って驚いたことに、外資にしては珍しく、いろんな異文化をリスペクトする姿勢がありまして、非常にやりやすいですね。もちろん各地域ごとのニーズは違いますし、コンフリクトもありますが、日本では、アメリカでは、ヨーロッパでは、という違いに対して耳を傾けます。本社はほとんどアメリカ人ですが、各地域の違いを取り込んでいこうという意識が高いので、僕のポジションとしてはやりやすいです。

大前 うちは好き勝手にやっています。そもそも2011年に日本法人ができた時も、「好き勝手にできなかったら行きません」と念をおしたくらいで。本社とのコミュニケーションも最初の頃はほとんどなくて、最近だんだんとるようになってきました。

基本的に僕らは日本の皆さんのために活動しているので、そこに集中しています。最近はようやく社員も二桁にのって、これからも増やしていきます。開発チームへのフィードバックも、開発スタッフが集中でモノを作る開発キャンプに自分が入っていって、一緒に作って帰ってきたりしているくらいで。そんなふうに直接的なフィードバックもしています。事情が良くわかんない人が、いろいろ言ってくるようなことはほとんどなくて、風通しの良い会社ですね。

それこそ中心となる人種がいなくて、社員数は300人くらいですが、25カ国から集まっていて、オフィスも12〜3箇所あるんですよ。リモートで一人で働いているエンジニアも10人くらいいます。そういう意味では、ロジック的に通っていればOKです。もっとも、英語でメールを書く必要があるのがめんどくさいですけど。

川瀬 たぶん、それくらい理解がないと日本でミドルウェアを展開するのは難しいと思います。開発者から見ると、日本語でサポートメールが迅速に帰ってくることが非常に重要だし、そうならないことが大きなストレスになりますよね。日本には窓口となる担当者がいるだけで、技術的な質問はすべて本社に転送され、いつ答えが返ってくるかわからない、なんてことも良くありました。

―――実際、ミドルウェアがなかなか国内で根付かなかった理由の一つに、英語でサポートメールを書かなくてはいけない、といったことがありました。

川瀬 そうですね。そうした中で弊社は当初から、日本でミドルウェアを作って日本向けにサポートしていました。日本国内で開発やサポートが完結できるのは相当に大きくて、昔はそれこそ「日本語サポート付き」が大きな売りになるほどだったんですよ。

大前 大前提として、日本のデベロッパーが求めるサポートと、海外のサポートでは質が違いますよね。

―――最初に出た「海外のデベロッパーはミドルウェアベンダーと一緒にゲームを作っていく姿勢がある」という点ですね。

大前 そうですね。ただ、そこも最近では開発者コミュニティの広がりで、どんどん状況が変わってきています。

―――10年前のゲーム業界はPS2とPCが二大勢力で、非常にフラットでしたが、今はコンソール・PC・スマートフォン・タブレットと多彩ですし、地域ごとの事情も異なっていて、世界全体がモザイク化しています。一方でゲームエンジンはグローバル企業で作られているわけで、リージョンマネージャの重要性が増しています。

大前 よく「Think Globally, act locally」なんて言うんですけど、大きな題目を共有しておいて、あとは現場に任せることが不可欠で、これ以外にやり方はないと思いますよ。

―――言うのは簡単ですが、やるのは難しいですよ。

大前 その通りで、葛藤もありつつ、間違いも犯しつつ、でも粛々とやるという。

河崎 日本に限っていうと、特に本社の人間の日本に対するリスペクトが非常に大きいんですよ。子どもの頃に『FF』をプレイしたから、『マリオ』を遊んだから、ゲームを作っているという人たちが、まさに現場の一線級ですから。日本のゲームやパブリッシャーに自社エンジンを使ってもらえると、こっちが驚くくらい喜ぶんですよね。先輩たちの遺産に助けられていると思います。自分たちも次の世代につなげたいですね。

アルノ 日本のゲームデベロッパーに対するリスペクトは外資系に勤めると毎日のように感じます。今でもそうですよ。たしかに日本のゲーム業界が壁にぶつかっているイメージはあったりしますが、もっと根本的な部分や、発想力のような部分では、いまだに大きくリスペクトされています。そこで自社の技術を使ってもらえるような嬉しさはありますし、みんな隠さないですよね。

―――YEBIS 2は国産ミドルウェアですが、海外のお客さんはいらっしゃいますか?

川瀬 GDCで出展して以降、問い合わせが急増しました。評価版もネットで海外向けに公開していて、世界中でダウンロードしていただいており、ビジネスの話も進んでいます。海外市場には力を入れていて、イメージ的に日本よりもドライという感じがするくらいで、まだ特別大きな違いは感じていませんね。

■コミュニティと二人三脚でビジネスを展開

―――今後の戦略についておしえてください。

川瀬 ミドルウェアの一番の使命は製品を作るお手伝いをすること。最新の技術を簡単につかえることをめざして、これまでも、これからも進めていきます。

大前 プロアマ問わず、日本でゲームを作る人を幸せにするためにがんばっていきます。ぜひ無料版をダウンロードして触ってみてください。

河崎 我々がゲームエンジンを提供している目的として、楽しんでゲームを作ってもらいたいんですよ。作り手も楽しんでゲームを作って、遊び手も楽しんでゲームをプレイする。その結果、日本のゲームがまた世界で戦えるようになる。そういう技術を提供したいと思っていますし、英語でいう「Help me, help you」ではないですが、助けさせてください、力を提供させてください、という意気込みでやっています。

アルノ Havokとしては、デベロッパーの規模と関係なく、コスト管理を念頭におきながら、パワーと自由を与え続けたいという気持ちでいます。

萬本 同じく技術サポートとしては、Project Anarchy(プロジェクト・アナーキー)が出て日本のコミュニティを育てていきたいですね。その上で新しいサポートのあり方についても、挑戦していきたいです。

―――それにしても、今日はコミュニティという言葉がたくさん出ました。良質なコミュニティってどうやったら形成できるんでしょう?

一同 それがわかっていれば苦労しないですよね。

大前 コミュニティって基本的には人と人とのつながりなんですよね。少なくとも僕はUnityの仕事をするうえで、最初に重要だったのは、自分がIGDA日本とかCEDECとかに出て、いろいろ講演をしたり情報交換をしていた中で、同じ目線の友人がいたことです。それに対して呼びかけたことで、なんとなく輪が広がったところがあって。基本的にはそういうモノなんじゃないかなあ。だから友達が大事? 同好の友達だったり、同じ方向に向かってなんとなくいられる輪みたいなものなんじゃないかなあと。それに好きなその同じことに対して、ウソがないことが大事なんじゃないかなあ。たとえば3Dプリンタとか、それが好きでガッツリやっている人の周りには、自然と人が集まってくるじゃないですか。そういうことだと思います。CEDECもIGDA日本もそうですよね。だから僕らは、そういう意味ではコミュニティをすでに持っているわけで。

川瀬 たしかに、個人的な経験からしても、自分から情報を発信することは大事ですよね。情報を発信する人間には情報が集まってきます。

河崎 あえて違ういい方をすると、信頼だと思います。特に外資系の場合はいつ撤退するかわからないとか、本気でとりくむかわからない、みたいなイメージはどうしてもつきまとってしまうので。ローカルの常駐スタッフがいて、日本語で対応できることが大事だと思いますし、ちゃんと日本にコミットする姿勢を示して、期待を裏切らないでいる中で、輪が広がっていくのではないかと、今までの経験で思います。

アルノ 概念からいえばコミュニティって、「人」と「コミュニケーション」と「ドリーム」がキーワードかなと思います。正解例は一つではないし、Havokとしても日本だけに留まらず、広く提案していきたいですね。

―――ありがとうございました。

Game Tools & Middleware Forum 2013
2003年からスタートし、今年で11年目となるゲーム開発者向けツール&ミドルウェアの展示会「Game Tools & Middleware Forum」が今年も、7月19日(大阪)と23日(東京)にて開催されます。次世代機やモバイル向けに様々な製品が登場する今年のGTMF。入場は無料ですが事前登録が必要。ぜひチェックしてみてください。
http://www.info-event.jp/gtmf2013/regist/


※D言語のくだり、PS4ではなくXbox Oneの誤りでした。お詫びして訂正いたします
《小野憲史》

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