【カジュアルコネクトアジア2013】業界の巨人、Big Fish Gamesが語るカジュアルゲームの現状と未来 | GameBusiness.jp

【カジュアルコネクトアジア2013】業界の巨人、Big Fish Gamesが語るカジュアルゲームの現状と未来

シンガポールで開催中のカジュアルコネクトアジアで5月21日、イベントのメインスポンサーでもあるBig Fish Gamesが「Making Money with Casual Games--What’s Real Today?」と題して講演を行いました。壇上に立ったJessica Sachs女史はカジュアルゲームの現状と同社の

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シンガポールで開催中のカジュアルコネクトアジアで5月21日、イベントのメインスポンサーでもあるBig Fish Gamesが「Making Money with Casual Games--What’s Real Today?」と題して講演を行いました。壇上に立ったJessica Sachs女史はカジュアルゲームの現状と同社の
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シンガポールで開催中のカジュアルコネクトアジアで5月21日、イベントのメインスポンサーでもあるBig Fish Gamesが「Making Money with Casual Games--What’s Real Today?」と題して講演を行いました。壇上に立ったJessica Sachs女史はカジュアルゲームの現状と同社の戦略を俯瞰して紹介。そのスケールから、まさにイベントの基調講演といっていい内容となっていました。

日本では知名度が低いBig Fish Gamesですが、海外では世界最大級のカジュアルゲームパブリッシャー&プラットフォーマーとして知られています。2002年に米シアトルで起業し、世界150カ国で20億本以上のゲームをデジタル配信してきました。今では全世界で500社のパートナー企業が存在し、3000本以上のゲームが常時プレー可能。モバイル向けでは800本以上のアプリをiOSとAndroid向けに配信中です。

また全世界で毎日1400万人がアクセスするというPC&Mac向けゲーム販売サイト「Big Fish PC AppStore」では、自社タイトルに加えて、パートナー企業のタイトルも配信しています。F2Pゲームのアイディアを募集し、ファンドや販売、流通支援などを行う準備も進行中。ダウンロード流通に加えて、クラウドサービスでのゲーム配信も展開しています。大量の顧客データベースを持ち、データ解析でオススメゲームのレコメンドなども実施中という、まさにカジュアルゲーム界の巨人といえるでしょう。

同社ではカジュアルゲームをダウンロード課金タイプの「プレミアムカジュアル」と、基本プレイ無料の「F2P」に大きく分類しており、PC・モバイル・クラウドの各デバイスを通してマネタイズを行い、収益を最大化していく仕組みを取っています。 課金方法はコンテンツやサービスごとにダウンロード販売・アイテム課金・月額課金(クラウド向け)・広告モデルを使い分けるハイブリッド方式。 その上でプレミアムカジュアルとF2Pでは次のような違いが見られると言います。

■プレミアムカジュアル
ゲームの目的:リラックス&現実逃避する
対象:全年齢で特に中年以上の女性
特徴:手軽に楽しめて、すぐに遊び方がわかり、心を揺り動かすような内容で、映画的なグラフィックを持つ
機種:PC、Mac、モバイル向けのシングルゲーム

■F2P
ゲームの目的:ソーシャル要素を持ち、ゲームプレーを通して何かの価値を建設する
対象:全年齢で特に若い女性が対象
特徴:手軽に楽しめて、すぐに遊び方が分かり、社会性を高めるような要素を持つ
機種:PC、Mac、モバイルを介して、Facebook上でプレーし、ソーシャル要素を持つ

■参考:コアゲーム
ゲームの目的:競争や征服が目的
対象:男性が中心で、特に若い世代が対象
特徴:ゲームをプレイしたり習得するのにそれなりの学習が必要で、映画的なグラフィックを持ち、アドレナリンが噴出するような要素を持つ
機種:ゲーム専用機でプレイし、シングルかマルチゲーム

またSachs女史はゲームの内容やプレースタイルについても比較を行いました。

プレミアムカジュアル:ゲームはプロダクトで、内容が固定されており、プレーヤーはリラックスするためにプレーし、1回のプレー時間は1-2時間で 合計10時間程度で終わり、ゲームの商品寿命は固定されている。収益ゼロのリスクは低く、収益が最大化する期間は1ヶ月で、20%以上のユーザーが課金し、課金額は5ドルから20ドル。

F2P:ゲームはサービスで、ダイナミックに内容が変化し、プレーヤーは収集・改造・競争・協力のためにプレーし、ソーシャルで遊び、一回のプレーは10分程度で、合計20時間以上を費やし、コンテンツの追加でライフサイクルが伸びる。収益ゼロになるリスクは高く、収益が最大となる期間は6ヶ月以上で、5%未満のユーザーが課金し、課金額は1ドルから5000ドル以上の場合もある。

さらに人気ジャンルとして、F2Pゲームでは「アイテム探し」「シミュレーション」「RPG」「農場系、都市作り系など、何かの価値を作り上げていくようなもの」。プレミアムカジュアルでは「アイテム探し」「タイムマネジメント」「リソースマネジメント」「マッチ3(アイテムを3つ並べて消していくパズルゲーム)」があげられました。

業界的にはF2Pが市場を席巻しているという見方が一般的ですが、Sachs女史は「F2Pゲームがすべてではない」と語ります。PC向けのプレミアムカジュアルはまだまだ大きな市場で、実際に『Dark Parables:Red Riding Hood』はBig Fish PC AppStoreだけで200万ドルを売り上げたといいます(理由の一つとしてプレミアムカジュアルでは20ドル前後と、単価が高い点が挙げられます)。もっとも、それ以上に各プラットフォームの複合戦略が重要で、PC・Mac・モバイル・クラウドをあわせると、売り上げが3-400万ドルに達するといいます。

一方でF2PゲームにおいてもPC向けとモバイル向けのクロスプラットフォームは有効で、モバイル向けの人気タイトルをPC向けに移植して投入すると、大きな相乗効果があるといいます。人気アドベンチャー『Found: Hidden object adventure』では、iOS版とPC版でARPUが4倍近く異なり、PCユーザーの方が金払いが良いとのこと。また「クラウドサービスはゲームのライフサイクルを伸ばす効果がある」といい、特にクラウド向けに特別にゲームを移植する必要がない(PCゲームなら、そのままストリーミング配信できる)点が強調されました。

このほか、iOS向けでは毎週150万本以上が全世界でインストールされており、中でも『Bigfish Casino』『Fairway Solitaire』『Found: Hidden object adventure』が稼ぎ頭になっていると紹介されました。実際にこの3本だけで2012年は収益が275%もアップしたと言います。一方Android向けでもカジノゲームが定番であると紹介されました。

最後にSachs女史は自社の強みを「マルチプラットフォーム」「大量の課金ユーザー」「ゲームの収益を最大化させるためのライフサイクルマネジメント戦略」と整理し、パートナー企業の募集を幅広く呼びかけていました。同社は2012年に東京ゲームショウで来日し、パートナー企業を求めJETROプロジェクトコーナーのビジネスマッチングに出席した実績もあります。日本企業にとっても、無視できない存在だと言えるのではないでしょうか。
《小野憲史》

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