原作モノ IPやキャラクターが与える影響とは・・・「データでみるゲーム産業のいま」第19回 | GameBusiness.jp

原作モノ IPやキャラクターが与える影響とは・・・「データでみるゲーム産業のいま」第19回

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以前、当社が毎月実施している調査データの中からいくつかのソーシャルゲームコンテンツをピックアップしご紹介いたしましたが(第13回記事参照)、今回はそれに引き続き別のコンテンツデータをご紹介いたします。
  • 以前、当社が毎月実施している調査データの中からいくつかのソーシャルゲームコンテンツをピックアップしご紹介いたしましたが(第13回記事参照)、今回はそれに引き続き別のコンテンツデータをご紹介いたします。
  • 以前、当社が毎月実施している調査データの中からいくつかのソーシャルゲームコンテンツをピックアップしご紹介いたしましたが(第13回記事参照)、今回はそれに引き続き別のコンテンツデータをご紹介いたします。
以前、当社が毎月実施している調査データの中からいくつかのソーシャルゲームコンテンツをピックアップしご紹介いたしましたが(第13回記事参照)、今回はそれに引き続き別のコンテンツデータをご紹介いたします。

今回ご紹介するのは『ONE PIECE グランドコレクション』『みんなとモンハン CARD MASTER』『FINAL FANTASY BRIGADE』『スヌーピーストリート』『コードギアス 反逆のルルーシュ』の5タイトル。今回はソーシャルゲーム向けに新規に制作されたオリジナルタイトルではなく、それ以前にゲーム専用機向けに展開されていた、もしくはマンガやアニメなどの原作があったもの、つまり元となる題材が存在しサービス開始時点である程度の知名度が獲得できていたという共通項があるタイトルをピックアップしました。

【図1】は横軸にMAU(3月の月間アクティブユーザー数)、縦軸に課金率をとり、上記5タイトルをプロットしたマップ(散布図グラフ)です。このマップを見ると、全体に大きく2つのグループに分かれていることが分かります。『みんなとモンハン CARD MASTER』と『FINAL FANTASY BRIGADE』は課金率が高いもののMAU規模はそれほど大きくありません。こちらを[グループA]とします。一方、『ONE PIECE グランドコレクション』と『スヌーピーストリート』はその逆で、課金率はそれほど高くないものの非常に大きいユーザー規模を持っています。こちらを[グループB]とします。さらに、それぞれのグループをコンテンツ特性から見ると、[グループA]はゲーム専用機由来のIP、[グループB]はマンガやアニメで展開されてきた幅広く認知されているキャラクター由来のIPであるという共通点をそれぞれ持っていることに気づきます。

※IP・・・Intellectual Property/「特許権」「商標権」「著作権」など、知的財産権を表す総称。

こういった傾向を示している要因について考えると、[グループA]についてはゲーム専用機ユーザーとの重複が大きく、ブランドロイヤリティの高いユーザーが課金率を押し上げる反面、[グループB]に比べると認知が限定的なことにより支持ユーザーに偏りがあることが推察できます。他方、[グループB]は逆に世間一般に広く認知が行き渡っているIPであるためユーザー規模は大きいものの、その中には[グループA]に比べるとカジュアルユーザーが多く含まれており、結果的に課金率はそれほど高くなっていないという構造が想像できます。したがって、各コンテンツの今後の強化に向けては、これらのグループ特性を踏まえた上で対応策を講じることが非常に有効であると考えます。具体的には、[グループA]コンテンツについては認知の拡大、[グループB]コンテンツについては課金システムの見直しを含めたゲーム内容の強化といった方向性が理に適っているでしょう。

なお、『コードギアス 反逆のルルーシュ』については、その出自からすると理論上は[グループB]のコンテンツ特性を持っているべきですが、その題材そのものが“ユーザーを選ぶ”コアなアニメファン向けである以上、現実的には[グループA]としての強化スタイルの方がフィットするものと考えられます。

次に、この[グループA]から『みんなとモンハン CARD MASTER』、[グループB]からは『ONE PIECE グランドコレクション』をピックアップしてさらに深く比較検証いたします。【図2】はこの2タイトルを[性][年齢][IPS(ゲーム先行性指標)]別にまとめたユーザー分布です。なお、グラフを見やすくするために、第一軸・第二軸の目盛のスケールを合わせています。

[性][年齢][IPS]の属性別に以下のような特徴が見られます。

【性別】
・MAUの構成比は2タイトルとも男性:女性=2:1でまったく同じ傾向
・『みんなとモンハン CARD MASTER』…女性の課金率の方が高い
・『ONE PIECE グランドコレクション』…男性の課金率の方が高い

【年齢別】
・『みんなとモンハン CARD MASTER』…10代後半を中心に15〜24歳で約6割を占める偏った構成
・『ONE PIECE グランドコレクション』…幅広い年齢層がプレイしている
・課金率についても基本的には同じ傾向
※課金ユーザーについてはサンプル数がそれほど多くないため集計誤差が含まれている可能性があります。

【IPS別】
・『みんなとモンハン CARD MASTER』…コアユーザー(イノベータ+アーリーアダプタ)が約7割を占めている
・『ONE PIECE グランドコレクション』…家庭用ゲームを遊ばないゲーム専用機非所有者も獲得できている

これらの集計結果は先ほど【図1】で挙げた仮説を裏付ける結果になっています。
[グループA] 『みんなとモンハン CARD MASTER』
・・・ゲーム専用機とのユーザー重複が大きく、一部のコアファンが積極的に課金しているものの、ユーザー全体では分布に偏りが目立つ。
[グループB] 『ONE PIECE グランドコレクション』
・・・広範な認知を獲得しているため、ユーザー分布全体に偏りが少ない。課金率は[グループA]よりも低い。

現在のソーシャルゲームのプロモーション展開は、テレビCMや交通広告、ビルボード広告など一部のヒットコンテンツに見られるようなマス・マーケティングが非常に目立っている状況にありますが、今後は、市場の成熟化に伴い、上記のようなユーザー特性の把握はもちろん、コンテンツの特長やユーザーニーズの多様化に合わせたきめ細かいマーケティング・アプローチが非常に重要になってくることでしょう。

ゲームエイジ総研
コンテンツアナリスト 池田 敬人

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《池田敬人》

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