ソーシャルゲームプラットフォームの利用と課金を世代で分析する・・・「データでみるゲーム産業のいま」第15回 | GameBusiness.jp

ソーシャルゲームプラットフォームの利用と課金を世代で分析する・・・「データでみるゲーム産業のいま」第15回

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本コーナーでは、これまで何度かソーシャルゲームコンテンツに関する調査データをご紹介してきましたが、今回はコンテンツそのものではなく、ソーシャルゲームユーザーの[世代]を切り口にした考察をご紹介いたします。調査対象としたSNSはMobage、GREE、ハンゲーム、m
  • 本コーナーでは、これまで何度かソーシャルゲームコンテンツに関する調査データをご紹介してきましたが、今回はコンテンツそのものではなく、ソーシャルゲームユーザーの[世代]を切り口にした考察をご紹介いたします。調査対象としたSNSはMobage、GREE、ハンゲーム、m
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本コーナーでは、これまで何度かソーシャルゲームコンテンツに関する調査データをご紹介してきましたが、今回はコンテンツそのものではなく、ソーシャルゲームユーザーの[世代]を切り口にした考察をご紹介いたします。調査対象としたSNSはMobage、GREE、ハンゲーム、mixi、Facebook、アメーバピグの6つ。いずれも現在国内で多くのゲームユーザーを抱えているSNSメジャーです。

【図1】はこれら6つのSNS上で提供されているソーシャルゲームコンテンツをプレイするために2月にユーザーが支払った対価(コンテンツ購入または課金)を10代から50代までの年齢区分別に集計したデータです。この結果、2月度の売上合計は78億円でした。世代別にみると、最も規模が大きかったのは20代の29億円でこれは全体の37%にものぼります。次に30代と40代がほぼ同じ規模で続き、こちらはそれぞれ全体の23%前後を占めています。つまり10代から30代までの3世代の占有率は実に全体の8割以上にも及ぶことが分かりました。一般にゲームコンテンツに対して非常にイノベーティブな態度を示すユーザーが多い10代ですが、ソーシャルゲームについては6.8%のシェアにとどまっており、これは全5世代の中で最も低い比率です。最近は「ソーシャルゲームの未成年ユーザーの課金」に対する社会的関心が高まっており、実際に当社調査においても一部の有名コンテンツの10代ユーザーの課金率が高いといったことも確認されていますが(第13回の記事もご参照ください)、現状ではそういった事象はあくまで一部のユーザーにとどまっているようです。もちろん、局所的な事象なので問題ないと申し上げているわけではありません。全くその逆で、限定的な範囲にとどまっている今のうちにしっかりとした対策を講じておくことが極めて重要です。いずれにせよ、現在のソーシャルゲーム市場においては、「自己決済が可能で、資金力(可処分所得)に富み、スマートフォン普及率も高く、パッケージゲーム市場とのカニバリゼーションも少ないミドルエイジユーザー」がマーケットドライバーとなっているというマーケット像が浮かび上がってきました。

次に【図2】では、複数の指標を通して多角的にアプローチし、これらの各世代のユーザー特性を考察します。このグラフは10代から50代の各世代の「MAU(無料ユーザーも含む月間アクティブユーザー数)」「MPU(対象月内にコンテンツ購入もしくは課金した有料プレイヤー数)」「有料利用率(MPU÷MAU)」を示しています。【図1】で最もシェアが大きかった20代はここでもMAUでは全世代中トップです。しかしMPUとなると30代の方が上回っており、有料利用率では何と全世代の中で20代が最も低いことが分かりました。ただし、10代の有料利用率が20代のそれを上回っていることは、大多数の10代ユーザーが自己決済ではないであろうこともその大きな要因として考えられます。したがって、有料利用率については基本的には加齢とともに上昇していく傾向があるとみてよいでしょう。

ここまでのところはもっぱらユーザー数による視点でしたが、【図3】ではさらに踏み込んで、「ARPU(無料ユーザーを含むアクティブユーザーひとりあたりの月間売上高)」と「ARPPU(有料ユーザーひとりあたりの月間売上高)」による視点から、課金に対する世代特性について考察します。ARPUとARPPUを線でつないだチャート図で表現していますが、先ほどから注目している20代ユーザーは、この線の長さ(ARPUとARPPUの振れ幅)が全世代で最も長くなっています。既に【図2】で20代ユーザーは有料利用率が最も低いことが分かっていますので、これらの要件を踏まえると、20代はソーシャルゲーム人口は全世代で最も多いが、一部の高額課金ユーザーがARPPUを押し上げているという構図が見えてきます。20代に比べて線がかなり短い30代は、MPUが多く有料利用率も高いが世代の中での課金格差は他の世代よりも小さいといえます。10代はソーシャルゲーム人口は中規模だが、有料ユーザーの課金額は他の世代よりも押しなべて少額です。ARPU/ARPPUともにこの10代のみ飛び抜けて小さくなっています。

その他の世代も含め、世代別の課金傾向を以下の通りまとめます。
・10代 ・・・ MAU、MPUとも中規模。基本的に自己決済ができないためか有料利用率は低く、ARPU/ARPPUはともに小さい。
・20代 ・・・ MAUは全世代中最大だが、有料利用率は低い。ARPUとARPPUの格差が激しい。MAUが大きくまた情報感度も高い世代なのでコミュニケーション・ターゲットとしても非常に重要。
・30代 ・・・ MPUが全世代中最大規模。有料利用率も高いが、ARPPUはそれほどでもなく、世代の中で比較的課金傾向が画一的。MPUが大きく、市場全体の中でマーケットドライバーとなっている世代。
・40代 ・・・ MAU、MPUはともに中規模ながら、有料利用率は高い。課金傾向は20代と似ており、一部の高額ユーザーが平均単価を押し上げている。
・50代 ・・・ 有料利用率こそ全世代で最も高いが、ユーザー規模が小さくビジネスターゲットとしては考えにくい。

このように、表層的なユーザー数や売上規模にとどまらず、世代ごとの課金率や課金額といった観点に踏み込んで深く考察することで、それぞれの世代のユーザー像が明らかになってきました。これまでにも何度か述べてきた通り、同じデータであっても単一指標ではなく複数の指標を使って多角的な考察を加えることが非常に有効なアプローチになることは少なくありません。ただし、各論に拘泥するあまり全体像が見えなくなってしまってはそれこそ本末転倒です。総論と各論、言い換えればマクロ視点とミクロ視点をバランスよく併せ持つ思考プロセスが重要です。

ゲームエイジ総研
コンテンツアナリスト 池田 敬人

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《池田敬人》

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