【GDC2012】勝負服を貸し借りする女性向けファションSNS「CLOSET SWAP」が目指すもの | GameBusiness.jp

【GDC2012】勝負服を貸し借りする女性向けファションSNS「CLOSET SWAP」が目指すもの

パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。

その他 その他
パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
  • パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
  • パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
  • パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
  • パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
  • パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
  • パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
  • パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
  • パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。
パーティドレスなどの「勝負服」の貸し借りを通して、ファッションが地球環境に与える影響についても考えをめぐらして欲しい―――。そうしたコンセプトで2011年にスタートした女性向けファッションレンタルSNSが、英inesu社が運営する「CLOSET SWAP」です。

GDC初日の「GAME IT」サミットで、CEOで共同設立者のPaulina Bozek女史が概要を紹介しました。

「CLOSET SWAP」について紹介するPaulina Bozek女史女性向けファッションレンタルSNS「CLOSET SWAP」


「CLOSET SWAP」はオークションサイトのファッション欄とSNSが融合したような外見を持つウェブサービスです。参加者ははじめにプロフィールを入力して(Facebookとも連動)、自分のクローゼット(=マイページ)を作成します。次にドレスやジャケット、靴、アクセサリーなどを着用した写真をクローゼットにアップロードし(パーティ会場でのスナップ写真などでOK)、それぞれのアイテムに説明書きを加えていきます。最後に友達を招待すれば準備完了です。

活用方法としては友人のクローゼットをチェックして、自分が借りたいアイテムのレンタル申請を行うのが基本。逆に友人からアイテムの貸し出し申請が行われることも。こうしたアイテムの貸し借りを通してポイントやバッジが付与されていきます。リーダーボードでは自分と同じくらいのポイントを所持している友人のプロフィールや、クローゼットを参照することもできます。一方で友人以外のクローゼットは参照制限があります。服の貸し借りに伴って発生するトラブルを未然に防ぐ意図があると思われます。

サイトはiOS、Android、ブラックベリーにも対応しており、GPS機能を生かして、サイトに登録された古着屋などを巡るとポイントがゲットできる機能もあります。このほか複数の参加者からアイテムを借りてコーディネートしたり、コーディネートした服で参加する「MOD PARTY」を開く機能もあります。

写真をアップロードしてクローゼットを作成自分の「勝負服」をアップロードしていく
クローゼットにはアイテムが種類別にセットされる友達のクローゼットを閲覧してチェック


もっとも、これは「ゲーム」なのでしょうか? 「そうです、ゲームです」とBozek女史は言い切ります。というのも、彼女は欧州でミラクルヒットを記録したカラオケゲーム『singstar』のExecutive Producer兼Game Directorを2003年から2009年まで、SCEヨーロッパで勤めた経験があるからです。『singstar』もまた、「ゲームか否か」の境界線上にある「コンピュータ・エンタテインメント」です。

彼女は『singstar』の本質はカラオケで高得点を出すことではなく、ホームパーティを開いたり(ソーシャル性)、歌で自己表現を行うこと、そして楽しむことだと言います。女性が自分の好きなファッションで着飾ったり、自己表現をしたり、外出することと変わらないというわけです(そういえば『singstar』も女性比率が高いゲームでした)。

「ファッションは常にソーシャル的な行為でした」(Bozek女史)。そのため「CLOSET SWAP」もカタログや電子出版物ではなく、コミュニティサイトであることが打ち出されています。そのためクローゼットページは服だけではなく、所有者の着こなし方とセットで表示されています。クローゼットを閲覧しに来るのも、原則的に登録された友人だけなので安心。サイトの主役は「服」ではなく「人+服」というわけです。

ちなみに前述の通り、本サイトでも参加者の動機付けとして、ポイントやバッジシステムが導入されています。しかし、ポイントをいくらためても換金できるわけではありません。そのためポイントの意味合いをいかに喪失させないかが重要だと語ります。

おなじみのバッジやポイントを実装リーダーボードは「ファッション人生」
バッジにはポップスターの名前も並ぶバッジから所有者を創造する楽しみも


ここで彼女が提示したのは「究極のリーダーボードは人生」という概念でした。高ポイント所持者は、それだけ本サイトが提案する「持続可能なファッション社会(リサイクルファッション)」の体現者であるということ。そして、同じような価値観の体現者を結びつけることで、よりコミュニティ内での存在感が際立つように配慮されています。

またサイト内で特定の行為を行うと収集できるバッジには、「ビンテージ・クイーン/キング」や「パワークローゼット」などの名称と並んで、「レディ・ガガ」などポップスターの名前も並んでいます。このようにバッジに既存の意味合いを持たせることで「グウェン・ステファニーとM.I.A.とリアーナとクリス・ブラウンのバッジ所有者は、どんな人なんだろう」などと、興味を持ってもらうことができます。

なお、本サイトの背景となったのがイギリスの公共テレビ局「チャンネル4」と、「持続可能なファッション」という概念です。きらびやかな流行服の裏側には、国際的な企業の経済活動や地球環境への負担が存在します。年末商戦の開始と共に大量の買い物客がデパートに殺到し、持ちきれないほどの服を購入して、すぐにクローゼットの肥やしにしてしまう。そんな「Fast Fassion」(=大量消費文化)の習慣を考え直してほしい、という意味が込められています。

持続可能な経済がテーマとなっているティーンエイジャーの本音を調査で引き出したカラオケもお洒落も楽しければゲーム!


そこで事前にティーンエイジャーの女の子にヒアリング調査したところ「日常の服を貸し借りしたいと思わないし、古着屋はダサくて嫌。持続可能な経済なんて聞いたこともない。でもパーティなどの特別な機会で、ドレスや靴、アクセサリなどを、友達同士で貸し借りするのなら歓迎」という潜在的ニーズが見えてきました。これらをベースにデザインされたのが「CLOSET SWAP」というわけです。

本サイトの特徴は伝統的な貸衣装ビジネスとSNSを融合させ、ゲーミフィケーションで味付けしたところにあります。日本でも同種のSNSがサービスインされる日は来るのでしょうか。注目される先行事例でしょう。
《小野憲史》

この記事の感想は?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

人気ニュースランキングや特集をお届け…メルマガ会員はこちら