創業10周年を迎えるデジタルハーツ、デバッグを基軸に海外展開支援にも注力 | GameBusiness.jp

創業10周年を迎えるデジタルハーツ、デバッグを基軸に海外展開支援にも注力

創業10年を迎えるデジタルハーツは、PlayStation MoveやKinect for Xbox360など新たな周辺機器への対応を進める一方、従来のゲームデバッグという枠にとらわれない周辺領域への進出を目指します。GameBusiness.jpでは初台オペラシティの本社にお邪魔して今後の展開につ

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創業10年を迎えるデジタルハーツは、PlayStation MoveやKinect for Xbox360など新たな周辺機器への対応を進める一方、従来のゲームデバッグという枠にとらわれない周辺領域への進出を目指します。GameBusiness.jpでは初台オペラシティの本社にお邪魔して今後の展開につ
  • 創業10年を迎えるデジタルハーツは、PlayStation MoveやKinect for Xbox360など新たな周辺機器への対応を進める一方、従来のゲームデバッグという枠にとらわれない周辺領域への進出を目指します。GameBusiness.jpでは初台オペラシティの本社にお邪魔して今後の展開につ
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創業10年を迎えるデジタルハーツは、PlayStation MoveやKinect for Xbox360など新たな周辺機器への対応を進める一方、従来のゲームデバッグという枠にとらわれない周辺領域への進出を目指します。GameBusiness.jpでは初台オペラシティの本社にお邪魔して今後の展開について聞きました。

藤田 雅志 経営企画室 室長
桑野 範久 営業本部 営業推進部 副部長

■デジタルハーツとは

デジタルハーツとはゲームのデバッグやローカライズを行うマサーズ上場企業。先日発表された第2四半期の業績は売上高18億8100万円(前年同期比+16.1%)、営業利益2億1400万円(+10.2%)と好調です。

ただし、今年で創業10年となる同社「創業以来10年間デバッグ一筋で来た。特にゲーム市場に強い会社ではあったが昨年度踊り場に出た。その経験もあって次の飛躍のステージに今期は乗って来ている。手ごたえはある。」(藤田氏)と言います。そこで積極的に取り組んできたのが「新ハードへの対応」と「海外市場」です。


藤田氏


デジタルハーツのデバッグは営業本部が案件を受注して、業務本部が実務を行うという形を取ります。業務本部では各地の”Lab.(ラボ)”と呼ばれるスタジオで実際の業務を行います。全てのプロジェクトにはフルタイムで働くリーダーが付き、リーダーの指示で全国に約4000人という登録のテスター(アルバイト契約)が作業を行います。テスターは経験を積む事でリーダーや社員への登用の道が開かれています。また、デバッグのエキスパートとして現場作業に特化する道もあるようです。

営業所やLab.は東京の笹塚をはじめ、横浜・名古屋・大阪・福岡・札幌という風に全国に広がります。大阪や福岡はゲーム、名古屋はアミューズメント機器、という風にLab.によっても得意分野は異なるそうです。各地にLab.がある理由としては「お客様との最初のコミュニケーションはやはり近い方がしやすい」(桑野氏)ということです。また、全国にLab.を置く事で、優秀なテスターも確保できるそうです。

現在の業務では、ゲーム(海外含む)が48.5%、アミューズメント機器が36.5%、モバイルが15.5%という割合(2011年3月決算期・中間実績)になっていて、アミューズメント機器やモバイルの伸びが大きくなっているそうです。

■海外市場への参入に注力
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■海外市場への参入に注力

国内では新ハードに積極的に対応していく一方で海外市場への参入にも力を入れており、ロサンゼルスに海外拠点を置き積極的な営業を展開しています。一つはデバッグやローカライズを海外企業から受注するというもの。もう一つは日本企業の海外展開を支援するというものです。本日は海外展開支援について詳しくお聞きしました。

iPhoneやAndroidは特段意識することなく世界中にゲームを提供できます。また、OpenSocial規格に基づいたソーシャルゲームも同様に海外のプラットフォームで容易に展開できます。しかし、「海外で販売できる」と「海外で売れる」とは別次元の問題です。言語を超えたマーケティングは大きな課題です。

「日本にいながら世界のマーケットで売れる環境が出来てきました。しかし、ユーザー対応をしたり、より海外で売るための取り組みは言語の壁もあり、お困りのお客様が多いですね。」(桑野氏)


桑野氏


そこでデジタルハーツでは「グローバル ブリッジ」として海外での展開を支援します。具体的には、ローカライズからメディアへの接触、ソーシャルメディア・コミュニティの運営までを一括して実施することができます。

例えば、ゲームをリリースした後、現地のウェブメディアに接触して記事を掲載してもらうように働きかける、YouTubeに動画をアップする、そうした結果(URL)をFacebookのファンページに貼り付けつつ、ユーザーとのコミュニケーションを図る、といったことです。

興味深いのはFacebookのファンページに代表されるソーシャルメディアの運営代行です。Facebookは世界最大のSNSとして5億人以上のユーザーを抱え、海外のマーケティングでは絶対に無視できない存在となっています。しかし日本では普及途上にあり、余り顧みられていません。「Facebookのファンページ自体は誰でも作れ、無料です。でもその運用のノウハウは不足しています。実際、“Facebook上でのマーケティング方法で相談がある”というSAPさんからのお問合せも多いです。日本ではFacebookはこれからですね」(桑野氏)

実際に大手ゲーム会社の運営するFacebookのファンページはデジタルハーツが運用を代行しているそうです。iPhoneやFacebookでリリースしているタイトルのバナーを貼り、ユーザーとコミュニケーションを取ります。このやりとりがソーシャル世界での会社の評判を左右します。「マーケティングの担当者が他の仕事の片手間でやるのは負担が大きすぎます」(桑野氏)

デジタルハーツではゲームの企画段階から会議に参加してFacebookなどのソーシャルメディアでの展開を考えるそうです。また、ユーザーとの対応については細かくポリシーを決めて、デジタルハーツが手足となって対応します。

桑野氏は「いまFacebookのゲームは海外勢が上位を独占していますが、日本にはもっと面白いゲームが沢山あると思っています。そうした日本勢の進出のお手伝いができればと思います」と話していました。


デジタルハーツでは「パブリッシャー様やデベロッパー様には、とにかく面白いコンテンツを多数出して欲しい。そのコンテンツの品質確認だけではなく、どう市場に展開しユーザーをつなげるか、開発に付帯するあらゆることを一括してお任せいただけるパートナー企業になっている」(藤田氏)。ゲームコンテンツの開発実作業以外のパブリッシャーやデベロッパーが必要とするあらゆる機能を提供していきたいとして、「何か困ったらデジタルハーツに電話」という存在を今後も目指していくということでした。現在も積極的に新サービスをリリースしていて、今後にも期待です。
《土本学》

メディア大好き人間です 土本学

1984年5月、山口県生まれ。幼稚園からプログラムを書きはじめ、楽しさに没頭。フリーソフトを何本か制作。その後、インターネットにどっぷりハマり、幾つかのサイトを立ち上げる。高校時代に立ち上げたゲーム情報サイト「インサイド」を株式会社IRIコマース&テクノロジー(現イード)に売却し、入社する。ゲームやアニメ等のメディア運営、クロスワードアプリ開発、サイト立ち上げ、サイト買収等に携わり、現在はメディア事業の統括。

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