拡散するゲームビジネス:ブラウザゲーム『戦国IXA(イクサ)』に見る大人にやさしいゲームデザイン・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第13回 | GameBusiness.jp

拡散するゲームビジネス:ブラウザゲーム『戦国IXA(イクサ)』に見る大人にやさしいゲームデザイン・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第13回

その他 その他

ディー・エヌ・エーやグリーの躍進が社会現象として扱われ、時代はまさにカジュアルゲーム一色という感もある中、主要ゲームパブリッシャーも続々と本格的にカジュアルゲーム市場にタイトルを投入しています。
  • ディー・エヌ・エーやグリーの躍進が社会現象として扱われ、時代はまさにカジュアルゲーム一色という感もある中、主要ゲームパブリッシャーも続々と本格的にカジュアルゲーム市場にタイトルを投入しています。
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気がつくと最近までブルーオーシャンだといわれていたこの領域もあっという間にレッドになっています。

スクウェア・エニックスもこの市場に戦国というジャンルで参入。同じく、歴史モノ漫画の専門誌、「ガンガン戦-IXA」とのIXA同盟やYahoo! JAPANとの連携など、既存の枠にとらわれない展開を進めています。



今回は、ゲーム側からは、藤井聖士プロデューサーと企画運営部プロモーションディレクターの田所宰氏から、そして雑誌側からは、月刊少年ガンガン、並びにガンガン戦-IXAの編集長である松崎武吏氏からお話を伺いました。

藤井氏田所氏


―――まずは開発の経緯から教えてください

藤井聖士プロデューサー:最初は、戦国時代をテーマにしたブラウザシミュレーションゲームを展開したいと企画し、ブラウザーシミュレーションゲームの開発経験のあるOneup様にお話しをさせていただきました。私はそのころブラウザーシミュレーションゲームをプレイし尽くしていました。ひとつのサーバーどころではなく、複数のサーバーでゲームをプレイしていたんです。そこで、その時遊ばれていたブラウザーシミュレーションゲームの課題や問題を洗い出し、スクウェア・エニックスならではのブラウザーシミュレーションゲームを開発しようということで今回のプロジェクトがはじまったんです。おかげさまで現在は30万以上のアカウント登録があります。

―――戦国時代を背景として選んだ理由は何でしょうか?

藤井:戦国時代を選んだのは、この時代が男女ともにとても人気があり、世界観がわかりやすいからです。また、戦国武将は日本各地で思い入れのある武将が違っていたりと、各地域での盛り上がりを作出せることに可能性を感じたというのもこのジャンルでやっていこうと決めたきっかけでした。想定していたユーザーは社会人の男性です。予想どおり、登録データを見る限りでは、9割が男性、1割が女性ユーザーといった割合でプレイされています。また、プレイしていただいている年齢層も高く、35歳〜50歳ぐらいまでがメインです。

―――ではゲームデザインも自然と男性をターゲットとした作りになっているのですね?

藤井:そういうわけはありません。戦国時代を好きな女性層を取り込むことも大切だと思っていますので。具体的には武将画をキャラクター化するところにかなりこだわりました。特に気をつけたのが、女性から見るとカッコいい、男性からみても嫌われないという感じを描き出してもらうということです。スクウェア・エニックスはもともとグラフィック面を強化している会社ですので、その辺は特にこだわってます。ここでは、同じく弊社から出している漫画雑誌、「ガンガン戦-IXA-」にも手伝ってもらい、月刊ガンガンなどで掲載されている多くの作家さんにお願いして武将画を描いてもらいました。

ガンガンIXA


―――月刊ガンガンからはどのような作家さんが武将画作成に参加されているのでしょうか?

松崎武吏編集長:弊社の出版各誌では、七海慎吾先生の「戦國ストレイズ」をはじめ、戦国ジャンルをテーマにした作品を多数刊行しています。戦国ジャンルは、もはや一過性のブームでなく人気ジャンルの一つとしてユーザーやマーケットが定着しています。読み手の年齢も非常に若く、ゲーム等で十代女子にも身近なジャンルになっていること、またこのジャンルに興味のある作家さんも多くいたため、そういった状況を踏まえ、昨年秋に戦国ジャンルに特化した「ガンガン戦-IXA-」という雑誌を創刊しました。

戦国をエンターテインメントとして楽しむユーザーは、戦国武将を歴史上の登場人物としてでなく、いちキャラクターとして接している。こういった楽しみ方をする読者にとって、武将キャラクターがゲームのカードとして登場する、というのは大変素晴らしいツール。そういった意味で、自社で展開している、戦国IXA(イクサ)には、アンソロジーを含めた戦国ジャンルで連載している作家さんの作品のプロモとして、たくさん関わらせてもらっています。特に、12月22日発売のGCO(ガンガンコミックス・イクサ)新刊単行本からは、「伊達人間」の宮永龍先生、「かげろひ」の浅岡しゅく先生の描く作品キャラ等、4人のキャラカードが、シリアル・コード特典として入手可能です。

藤井:イラストでは寺田克也先生をはじめ多くの皆さまに参加いただいていますが。こちらは、ゲーム事業からのネットワーク経由で参加いただていることが多いですね。1人につき、2、3枚描いてもらっていますし、お願いしている作家数も膨大です。イラストをお願いするときは、史実を確認していただきますが、絵師さんの持ち味を出していただこうという方針で進めてきました。既に150名以上の武将がいます。最初は、織田信長など戦国時代後期の武将を中心に集めましたが、以降は時間軸を前の時代や、後の時代に進んでいく予定です。

■社会人にとってうれしい、「張りつかない」ゲームデザインとは
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内政画面伊達輝宗武田信玄
本多忠勝織田信長


―――社会人ユーザーが多いとのことですが、その点については企画段階から如何に配慮していたのでしょうか?

藤井:企画段階において主に3つの点について注意しました。

1つは、張りつく必要がないゲームデザインにするということです。具体的には、24時間合戦が出来る状態を避けました。2時から10時までは、停戦という仕様です。社会人は忙しいという前提のもと、必要な睡眠時間はとれるようと配慮してのことです。

2つめは、スポーツライクにすること。一般的なブラウザーシミュレーションゲームは、いったん敗北すると勝者の配下になってしまうので、それでゲームから離れてしまうプレイヤーが多いんです。そこで、敗北しても、兵力を失う程度とし、3時間を経れば復活できるというシステムにしました。その変わり、グループの強さは戦歴で示すようにし、何勝何敗という数値やランキングをつけるといった形で優劣がわかるようにしました。 勝者にはポイントを配分するという形として、敵軍の兵力の強さに応じて、配分するポイントも変えるということにしました。このような形で、ある種のスポーツのようにゲームを楽しめるような配慮をしたのです。

そして3点目としてあげられるのがコミュニティ性の重視です。ユーザー同士のコミュニティは現段階ではまだ弱いものの、これから強化していくつもりです。また、Yahoo! JAPANとの連携もゲームへの集客とチャンネルを意識してのことです。ゲームメーカーの中でYahoo! JAPANと直に組むというのを敢えてやったのは大きいと思います。ゲームをだすのならSNSサイトでという流れで、総合インターネットポータルと組むという発想は少なかったと思います。広告は出すけど、組むのはどうかと感じていたところも多いと思いますが、それにチャレンジしたことが現在の成功につながったと思っています。インターネットユーザーであればYahoo! JAPAN IDをもっていない人のほうが少ないぐらいの日本最大のポータルなので、ユーザーもストレスなくYahoo! JAPANIDを使ってゲームに入ってこれるための配慮を施しました。

また、チュートリアルはなるべく、広く、浅く、更に、なるべく短くを意識してデザインしました。チュートリアルが長いとユーザーがゲームから離れてしまう傾向にあるんです。ですので、短く進めていくことで世界観が自然と見えてくるように改良を進めました。

■ガンガン戦-IXA-とともに、IXAをひとつのIPとして育てていくつもりです

―――雑誌、「ガンガン戦-IXA-」とのコラボレーションはどのような効果を生んでいますか?

藤井:これまで、スクウェア・エニックスでは書籍事業とゲーム事業が協力して何かやるということはほとんどなかったのですが、今回は、「ガンガン戦-IXA-」とコラボすることで、ゲーム、雑誌に関係なく、IXAをひとつのIPとして育てていこうということで意識が一致したんです。そこで、相乗効果を生み、雑誌を購入したひとがIXAをプレイし、IXAのユーザーが雑誌を購入するという状況をつくりあげていきたいと思ったんです。

―――12月22日発売予定の「ガンガン戦-IXA-二〇一〇冬の陣」では、どのようなコラボが期待できるのでしょうか?

松崎:もともと弊社の出版は、女性読者が多く、少年誌のガンガン本誌でも6:4の男女比となっています。昨年すでに「ガンガン戦-IXA-」を創刊していた出版に、藤井プロデューサーからコラボレーションの話が来たときは、『戦国IXA』側にも女子ユーザー獲得の意図があったため、ガンガンやGファンタジーで活躍する作家さんが参加することで、ゲーム本体にとっても、出版にとっても双方ユーザーの裾野が広がる良い機会だと思いました。12月22日の単行本発売と同日に、雑誌の「ガンガン戦-IXA-二〇一〇冬の陣」も発売します。こちらにも、付録描き下ろしポストカードに斎藤道三のシリアルコードを付けさせていただくので、この企画をきっかけに、雑誌や連載作品を読んだことのない方々にも楽しんでいただけると思います。

また、藤井プロデューサーの言うとおり、同じ戦IXAタイトルをIPとして、スクウェア・エニックスが掲げるエンターテインメントのいちジャンルとして成長させ、ゲーム・出版双方からユーザーの裾野を広げていきたいと思っています。

―――太秦戦国祭りでも『戦國ストレイズ』版織田信長カードを配布していましたね!

藤井:これはいまとなっては結構レアなカードになっています。たった2000枚しか印刷しなかったので。この経験で、ユーザーの皆さんがカードを好きなことは分かりました(笑)。一般的なカードデッキを販売するかは分かりませんが、リアルなカードを使った企画はいつかやりたいと思っています。

―――ゲームプレイにおいて、『戦国IXA』(イクサ)ならではの遊び方をするユーザーなどはいますか?

藤井:16ワールドもあり、進行状況もワールドごとに違うので、はじめた時期に応じて複数ワールドでプレイしている人たちもいます。 Yahoo! JAPAN のIDを3つ、4つとって同じワールドで遊ぶというのは禁止していますが、別サーバーに入ってプレイするというプレイスタイルは認めているんです。

また、プレイヤーの居住地域によって所属する大名家とかも変わってきます。九州地方は、島津、中部地方や武田という感じですね。せっかくここまで特性があるので、いつか、各地域に赴いて地域独自のイベントなどやってみたいですね。武田の配下にいるユーザーの中には騎馬隊に力を入れるといったコアな方もいるようです。

あとは、盟主の性格によってその下にいる人たちのプレイスタイルも変化するというのも興味深いです。それぞれプレイスタイルに個性がありますね。比較的時間がとれる盟主の場合、盟主が仲間の人たちを補佐している。一方、盟主が忙しいんですが、まわりがうまく盟主を盛り上げるといった場合もあります。こんな感じで兵力を増強していきますから中には、兵力を既に10万ほど持っているひとたちはざらです。理論上は1カードあたり2000兵まで備えられますので、1プレイヤーあたり20万兵力ぐらいまではいくことが可能なんです。ただ合戦ごとに兵力にも増減がありますから、そこがバランスになりますね。兵力を増強、合戦で活躍し、兵力が減少、更に兵を生産し、より大きな合戦にいくといった一連のサイクルが生まれてくることが大切です。

―――Twitterなどが最近はやっていますのがSNSツールとの連動は進めているのでしょうか?

藤井:Twitterも活用しています。情報発信のために使用すると同時に、ユーザーからの口コミも確認しています。「家に帰って合戦だ〜!」とつぶやいている社会人の方もけっこう見かけました(笑)。

―――先月は、御社の和田社長と、ひろゆき氏との対戦が話題を呼びましたね。

藤井:弊社の和田と、ひろゆき氏との対戦が決まった後は、宣伝担当の田所が調整しました。 

田所宰氏(以下、田所): Yahoo! JAPANからのリーチは実現したのですが、コアゲーマーに対してリーチがなかったと思ったんです。ゲームデザインそのものはコアゲーマー向けでもありますので、動画共有サイトや、大規模掲示板などにアクセスしている人たちが喜ぶイベントでなければと思いました。ハッシュタグを追って、Twitterからも戦況を確認できたのはよかったです。ただ、参加しているひとは楽しくてもそれ以外のひとたちの反応が気になりました。今後はプロ野球観戦と同じような感覚で他の人たちがプレイしている姿を観戦できるようになるべく工夫していきたいと思います。同時に今回は、私たちも3週間分の土日を返上してともにプレイするという経験もしました。これはなかなか大変だったのですが、この時ほど2時〜10時まで休戦状態になるという仕様が正しい選択だったと思ったことはありません(笑)。

―――今後、他のプラットフォームへと展開していく可能性は?

藤井:『戦国IXA』は、フラッシュをつかっていないので、ブラウザーであれば動くんです。そういう意味では、既に数多くのプラットフォームでプレイ出来るようになっているということです。エクスプローラとFireFoxを推奨していますが、理論上はiPad iPhone,アンドロイド携帯、インターネットでブラウジングが出来るWiiや、PS3など、Javaスクリプトが動けばプレイ可能です。DSiやPSPでも動くと聞いたこともあります(笑)。保障することはできませんが。現在はテレビにブラウザーがついている場合もありますので、テレビからもプレイ可能になるかもしれませんね。フラッシュと比べ、画像をリッチにすることは出来ないのですが、多様なプラットフォームですでに動くというのは大切だと思います。これからもユーザーの皆さまにより長くプレイしていただく策を提案していきたいと思います。

―――今後の展望について教えてください。

藤井:これまではバーチャルの中での繋がりを高める企画が多かったのですが、これをリアルにつないでいきたいと思っています。具体的に何というのはまだ決まっていませんが、例えば、リアルな戦国武将カードを使った新たな遊びの提案とするといったものです。地域ごとに独自の何かをするというのもいいかもしれませんね。ゲーム自体もオープンβ以降、ユーザーのニーズに合わせけっこう変えています。ブラウザーゲームはサーバーを変更させればすぐに変更出来るというのがいいですね。各種、不具合や、UIをかえるというレベルから、数か月に一度の大規模アップデートまで、微調整は常に対応できるようにしています。

―――「ガンガン戦IXA」としての展望も是非!

松崎:「ガンガン戦-IXA-」は紙の雑誌では年2回刊ですが、IXA(イクサ)ジャンル自体は、母体をWeb雑誌「ガンガンONLINE」とし、展開しています。連載作品のキャラクターを単にカード化していくだけでなく、例えば記事展開であったり、プレイ漫画を掲載したりと、出版ならではの展開で、今以上に盛り上げていくつもりです。

―――では最後に読者の皆さまに一言

藤井:ブラウザーゲームであそんでいないひとも、社会人も遊べるように意識してこのゲームを作っているので、是非一度はプレイしていただきたいです。『戦国IXA』自体もまだ成長途中なので是非、期待していてください。

松崎:ガンガンONLINEでは、戦国IXAをプレイする皆様が、より楽しめる企画を掲載しています。ゲームの合間に、漫画を読んで一息ついて欲しいと思います。それと、編集部でも戦国イクサは非常に盛り上がっているので、楽しいゲームを有り難うございますと、この場を借りて藤井プロデューサーに一言お礼を(笑)。

―――ありがとうございました!

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《中村彰憲》

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