セガ及び同グループ傘下のユナイテッド・ゲーム・アーティスツ時代は、『セガラリーチャンピオンシップ』を皮切りに、『Rez』そして『スペースチャンネル5』といった常に斬新な作品に取り組み、セガグループから独立後に立ち上げたQ Entertainmentにおいても『ルミネス』や『NINETY-NINE NIGHTS』そして、Kinect対応の『Child of Eden』などで常にゲームにおける新境地を開拓。
水口『精神的にはつながっていくのですが、『Child of Eden』のときは、PS4やXbox360向け、さらにKinectなども導入されていたので、『Rez』を超えるという目標がありました。
――とくにステージ2の発想はすごかったですね。
水口『ステージ2は海の中の細胞からはじまるのですが、深海に存在する生物から宇宙までが実はシームレスにつながっているということを物語にできないかと考えてつくったステージだったんです。イームズチェアで有名なデザイナー、建築家兼、映像作家のチャールズ・イームズが妻のレイとともにつくった「Power of Ten」という実験映像がインスピレーションになっています。同作はごく一般のひとがただずむ1メートルの正方形で区切られた映像が、10秒ごとに四方が10倍拡大するように広がっていき、10の24乗メートルの宇宙空間まで急速に拡大し、その後、10のマイナス16乗メートルの陽子と中性子の世界まで縮小するというものです。
――共感覚(シナスタジア)という視点では、KINECTでの『Child of Eden』はまさにそれを実現したような気がしました。
水口『実は僕は逆にKINECTでフラストレーションを感じてしまったんです。実際、しばらくゲーム制作はやめようと思いました。『Child of Eden』では、3D対応にもしたのですが、結局、どこまでいっても、2Dで、フラットな四角い画面(フレーム)に束縛される箱庭のような世界しかつくれないことにモチベーションが続かなくなっていたのです。画面が大きくなっても感動できず、これ以上は難しいと思い、しばらく休むことにしました。
――前作、『Child of Eden』の際は、企画書にゲームを通して思想的なことを伝えるということも言及されていましたが、その点において、『Rez Infinite』はどこまで進んだと考えていますか?
水口『基本的には『Rez』以降、メッセージは同じ線上にあります。『Child of Eden』に関しては、全体の解像度が上がったぶん、表現できる幅も広がってくるので、さらにそれを統合する感覚とか感性は磨きつつ、どうやったらプレイヤーが感動してくれるかを考えました。『Rez Infinite』のときはVRという点で大きなジャンプがあったので、従来やりたくても出来なかったことをつくれるようになってきていると実感しましたね。
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《中村彰憲》