『Rock Band』のHarmonixが親会社のバイアコムを提訴・・・アーンアウトを巡り | GameBusiness.jp

『Rock Band』のHarmonixが親会社のバイアコムを提訴・・・アーンアウトを巡り

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『Rock Band』シリーズの開発元のHarmonix Music Systemsの創業者であるAlex Rigopulos氏やEran Egozy氏そして株式を保有していた初期メンバーらのグループは、親会社であるバイアコムを提訴しました。

バイアコムは2006年にHarmonixを買収。買収費用として1億7500万ドルに加えて、以後の経営成績に応じて追加でアーンアウトを支払う契約を結んでいました。創業者らはバイアコムがアーンアウトを削減するためにHarmonixの成績を不当に操作したと主張し損害賠償を求めています。

Gamesutraが入手した訴状によれば、アーンアウトは粗利が3200万ドルを超えた場合に、超えた額の3.5倍を支払うというもの。上限はありません。

Harmonixを巡る歴史は複雑で、競合である音楽ゲームの『ギターヒーロー』を開発したのもHarmonixです。『ギターヒーロー』の権利を持っていたのはRedOctaneですが、同社をアクティビジョンが買収し、同シリーズの開発はアクティビジョン傘下のNeversoftやVicarious Visionsに移りました。そこで、バイアコムの傘下に入り、新たな音楽ゲームを目指して開発したのが『Rock Band』です。2006年の買収時には新しいゲームはまだ形になっておらず(2007年発売)先行きが不透明だったことから、タイトルの成否に基づくアーンアウトが大きな契約になっていました。

訴状によれば『Rock Band』の大成功により、2008年の粗利は4500万ドルにもなっていたということで、支払われるアーンアウトも膨大な額になりました。

実際にバイアコムはSECに提出した資料で、2007年に1億5000万ドルを支払い、2008年も2億ドルが見込まれるとしていました。しかし、2008年には実際には支払いはなかったそうです。しかも2010年の同様の資料では「既に支払った部分についても返金が見込まれる」と記しているそうです(理由は明かさず)。

創業者側はバイアコムが様々な手段でHarmonixの収益を削減したと主張します。例えば、EAと結んでいた流通契約では「大ヒットした後も敢えて委託費用の削減を行わなかった。彼らはEAに払う費用を1ドル削減すると、アーンアウトの支払いが3.5ドル増える事に気付いた」と主張しています。

また、それに関して、EAにバイアコム傘下のMTVなどのメディアに数百万ドルの出稿を確約させていた事も暴露しています。本来であれば削減されて然るべき流通の委託費用を高止まりさせておく代わりに、バイアコムはMTVへの出稿を受ける形で利益を回収、Harmonixは費用だけを支払うということになったとしています。

バイアコム側の反応も出てくればお伝えします。

ちなみに2009年には音楽ゲームは下火に。アーンアウトも発生しなかったと思われます。本件の影響があるのかは不明ですが、バイアコムはHarmonixを売却する方針を明らかにしています。
《土本学》

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