【CEDEC 2010】スクエニの社内のナレッジ共有は動画で!? | GameBusiness.jp

【CEDEC 2010】スクエニの社内のナレッジ共有は動画で!?

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株式会社スクウェア・エニックスの今井仁氏に課せられた任務は、他のメーカーには見られない新たな取り組みとなりました。
  • 株式会社スクウェア・エニックスの今井仁氏に課せられた任務は、他のメーカーには見られない新たな取り組みとなりました。
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株式会社スクウェア・エニックスの今井仁氏に課せられた任務は、他のメーカーには見られない新たな取り組みとなりました。

今井仁氏


ナレッジ・マネジメントとは、個人が持つ情報を公(おおやけ)にし共有することで、新たな価値を見出そうとするものです。知識が個人の中にだけとどめられていると、何人もの人間が同じ作業をしたり同じ失敗をくり返したりすることが増え、組織文化の変化に対応できなくなります。その結果、「気づけば会社には何も残っていない状況」に陥る危険性があるといいます。

今井氏はそうしたナレッジ・マネジメントの一環として同社内で動画配信システム「RD−TV」を開発、運営しています。「RD−TV」は同社の社員のみが投稿・閲覧できる動画配信サービスで、各種セミナーやイベント、発表会の模様を配信。本セッション自体も後日、配信されるとのことです。

RD-TVの仕組み


今井氏にはビデオ・オン・デマンドやUGC(ユーザー生成コンテンツ)サービス『GAME BRAIN』をディレクション・運営し、ユーザーと直接やりとりした経験があり、もともとWebサービスには興味があったといいます。「RD-TV」開発の話をもらった時には若干の戸惑いがあったものの、自分のアイデアを試す機会と捉えることで、モチベーションを維持して開発を進められたとのことです。

「RD−TV」は運営開始1ヶ月で484だった閲覧数が翌月には1187にまで伸び、「わりと良い数字を出せた」と喜んだのもつかの間、3ヶ月目以降は落ち込み続け、5ヶ月目には閲覧数が55になってしまいました。
今井氏は落ち込みの原因を追究。いわゆる「箱モノ」と同様の運営をしていたことが原因であると考えました。そこで「RD−TV」は箱モノでなく生き物である、と自らの考えを改めることにしたといいます。

以後、生き物を世話するような運営が心がけられるようになりました。

具体的には同社・和田社長の訓示といった「超キラーコンテンツ」を用意したほか、各開発部署をまわって自らコンテンツを集めました。また、動画に無記名のコメントがつけられる機能を活用し、閲覧者の声には即座に対応。閲覧者の信用を得ることに成功しました。「相手は社員ではなく利用者。社内インフラというよりwebサービスであると考えた」と今井氏はいいます。

これら努力が実を結び、6ヶ月目以降は閲覧数が回復し、「RD−TV」は社内で広く認知される存在となりました。

閲覧者にとって「RD−TV」は、多彩な動画を気軽に見られることや、機材を借りることで動画を配信する側になれるといったメリットが、運営側には社内から詳細な閲覧データを集められるメリットが、それぞれあるといいます。

閲覧者の動向としては、やはり『FINAL FANTASY XIII』関連の動画の注目度が高く、次いで「スキンシェーダー講座」など最先端技術に関するものや海外の情報。そのあとにSIGGRAPH、GDC、CEDECなどの社外セミナーの様子を収録したコンテンツが続きます。

CEDEC 2010において約30ある同社社員によるセッションもすべて配信されますが、まとめて公開すると閲覧数が跳ねあがることが予想されるため、運営としては公開する本数を調整していきたいとのこと。

今後の構想


今井氏は今後の構想としてゲームアセットやツールプラグインなどの配信にも着手したいとし、人と人との関係が深まり、シナジー効果があがることを期待していると述べました。そして、箱モノから生き物へと生まれ変わった「RD−TV」が、寿命なき生き物=「化け物」に成長するまで頑張りたいと抱負を語りました。

「RD−TV」は現在、今井氏が1人で運営。コンテンツの準備には撮影が1〜2時間。編集作業はほとんど発生せず、自動で行われるエンコード時間が大部分とのことです。

こうした取り組みは直接的に売上げや利益につながるものではないため、社内からも「価値を見出せない」という声があるといいます。それでもなお、「組織文化は一気に変わることはない。少しずつ啓蒙していきたい」と真摯な姿勢で立ち向かう今井氏の今後に注目したいところです。

今井氏は言います。「ナレッジ・マネッジメントは誰かの『気づき』から始まります。方法はなんでも良く、ITである必要すらありません。と、同時に万能解も存在しません。とにかく続けることです」
《土井大輔》

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