元『GTA』シリーズ開発者によるSFアクションとして注目を集めた『MindsEye』は、フライングゲットに対する声明を出したり、主要メンバー2名が退社したりと発売前から波乱に見舞われた状態でした。いよいよ6月11日に発売を迎えるも、Steamレビューで“賛否両論”となってしまい酷評コメントが相次ぐ厳しい幕開けとなっています。
元『GTA』開発者による新作として期待されるも出だしでつまずく形に

本作は、テクノロジーがすべてを支配する架空の近未来都市が舞台のアクションアドベンチャーです。元ロックスター・ノースの社長であり、『グランド・セフト・オート』シリーズのプロデューサーなどを務めたLeslie Benzies氏が設立したBuild A Rocket Boyが手掛ける新作ゲームとして注目されました。
メディア向けの先行プレイを一切行わないなど、慎重に情報を公開していく方針でしたが、発売の約1週間前に物理版をフライングゲットするユーザーが現れました。同社は問題を認識すると共に、「発売初日から、誰もが偏見なく同じ感覚で物語を体験してほしい」と発売日を待つように呼びかける声明をX(旧Twitter)に投稿しています。
また、発売数日前には最高法務責任者兼最高執行責任者のRiley Graebner氏と、最高財務責任者のPaul Bland氏が同社を退社したことも明らかになります。
Riley氏は退社の際に同社での活動を誇りに思うとともに関係者へ向け心からの感謝を示すコメントをLinkedInに投稿しましたが、退任理由については言及しませんでした。
開発元に対する懸念が巻き起こる中、いよいよ迎えた発売日6月11日。Steamレビューは本記事執筆時点で725件中42%が好評の“賛否両論”という状況です。パフォーマンスが不安定、クラッシュが多発、全体的にバグが多いといった多数の厳しい指摘を受ける結果となりました。加えて、国内PS5/Xbox Series X|S版は購入できない状態となっています。
出だしでつまずく形となってしまいましたが、Leslie Benzies氏はゲーム内の作成ツールを用いて追加コンテンツを継続的に配信すると発表しているほか、2025年夏には『ヒットマン』シリーズのコラボレーションが実施されることも明らかになっています。
2025年のロードマップでは冬にもコラボレーションを実施すると発表されている『MindsEye』。アップデートやコンテンツの追加により否定的な評価を巻き返すことができるか、今後の動向が注目されています。

『MindsEye』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)および海外PS5/Xbox Series X|S向けに販売中です。