
NVIDIAはGDC 2026(Game Developers Conference)にあわせ、GeForce RTX関連技術の最新動向を発表しました。
すでにCES 2026で発表済みの「DLSS 4.5」に加え、『ウィッチャー4』で採用予定の新レイトレーシング技術「RTX Mega Geometry」、RTX Remixのアップデートなど、PCゲーマーにとって気になるトピックがいくつか公開されています。
この記事では、今回の発表の中でも特にゲームプレイ体験に影響しそうなポイントを中心に整理していきます。
DLSS 4.5の採用タイトルや技術詳細を紹介

今回の発表では、すでに発表済みのDLSS 4.5に関する採用事例や技術概要が改めて紹介されました。
DLSS 4.5では、AIによる超解像処理に加えてダイナミックマルチフレーム生成と呼ばれるフレーム生成技術が導入されており、モニターのリフレッシュレートに近いフレームレートを目標として描画を補完します。
また、第2世代Transformerベースの超解像度技術が採用されており、時間的安定性の向上やゴーストの低減など、画質面の改善も図られているとしています。
新レイトレーシング技術「RTX Mega Geometry」
今回の発表で新たに紹介された技術のひとつが、レイトレーシング処理を効率化する「RTX Mega Geometry」です。
これは、シーン内に存在する多数のオブジェクトを効率よく処理するための技術で、パストレーシングのような高負荷な描画でもパフォーマンスを維持しやすくする仕組みとされています。簡単に言えば、大量のオブジェクトがあるシーンでもレイトレーシングをより高速に処理できるようにする技術です。

NVIDIAによると、『Alan Wake 2』ではこの技術によりフレームレートが5~20%向上し、VRAM使用量も約300MB削減されたとのことです。
また、この技術はCD PROJEKT REDが開発中の『ウィッチャー4』にも採用予定で、森林などオブジェクト数が非常に多いシーンでも高いパフォーマンスを実現するとしています。
パストレーシング対応タイトルも拡大
RTXのレイトレーシング機能をフルに活用するパストレーシング対応タイトルについても紹介されました。パストレーシングは、光の反射や間接光、影などの光の挙動をより現実に近い形で計算する描画手法です。従来のレイトレーシングよりもさらに多くの光の経路をシミュレーションすることで、より自然でリアルなライティング表現を実現します。
今回例として挙げられたタイトルは以下の通りです。
『007 First Light』
『CONTROL Resonant』
これらのタイトルでは、間接光や反射などのライティング計算をより正確に行うことで、リアルな描画表現を実現するとしています。
RTX RemixやMod関連機能も拡張
クラシックゲームをRTX対応グラフィックへとアップグレードできるMOD制作ツール「RTX Remix」についてもアップデートが発表されました。
新機能として、高度なパーティクルVFX機能が追加予定。ランダムアニメーションや重力・風といった物理効果、衝突判定などに対応し、爆発や煙、エネルギーエフェクトなどをより複雑に表現できるようになります。
また、新たなRTX Remix MODとして『Need for Speed: Carbon Remix』や『Clive Barker’s Undying RTX』なども公開されています。さらに、『Call of Duty 2』のRTX Remix MODに動的環境システムを導入する取り組みも紹介されました。Remix Logicと呼ばれる機能により、クラシックタイトルでも環境変化やインタラクティブな演出を追加できる可能性があるとされています。

さらに、『Quake III Arena』をRTX Remixでリマスターした「Quake III RTX」デモも公開。パストレーシングやDLSS、Remix Logicなどの機能を実際に体験できるとしています。
クラウドやXR領域への展開
このほか、クラウドゲームサービス「GeForce NOW」やXR関連技術のアップデートも発表されています。
特に注目されるのが、NVIDIAのストリーミング技術「CloudXR」をAppleのvisionOSに統合する取り組みです。これにより、PCゲームをXRデバイスへ最大4K・120FPSでストリーミングできるようになるとしています。対応タイトルとしては、『iRacing』や『X-Plane 12』などが予定されています。

さらにGeForce NOW × VR関連では、Meta QuestやApple Vision Proといったデバイス向けに最大90FPSのVRストリーミング体験にも対応する予定です。
またGeForce NOWでは、開発者向け機能としてクラウド上でプレイテストを行える「Cloud Playtest」機能も発表されました。ゲームのテストやプレス向けプレイセッションなどを、さまざまなデバイスから実施できるようになるとしています。
またGeForce NOWでは、ゲームライブラリ機能の拡張も予定されており、今後はGaijin Entertainment(『War Thunder』など)やGOG.comクライアントのタイトルにも対応予定とされています。
今回の発表では、DLSS 4.5の導入状況に加え、パストレーシングの普及を後押しする「RTX Mega Geometry」やRTX Remixの機能拡張、クラウド・XR領域への展開などが紹介されました。
特にRTX Mega Geometryは、オブジェクト数の多いシーンでもレイトレーシングを効率よく処理できる技術として、『ウィッチャー4』など今後の大型タイトルへの採用も予定されています。パストレーシングを含む次世代グラフィック表現が、より多くのゲームで現実的な選択肢になっていく可能性もありそうです。
実際にこれらの技術がどこまでゲーム体験に影響するのかは、今後登場するタイトルでの実装次第。『ウィッチャー4』をはじめとする次世代タイトルで、RTX技術がどのように活用されるのか注目したいところです。









