
日本時間の10月7日夜から8日朝にかけて、Steamのサービスが短時間ながら複数回ダウン。海外メディアはこれはSteamだけでなく、複数の大手ゲームサービスを狙った大規模DDoS攻撃の一部ではないかと報じています。
◆複数サービスの同時障害を確認
ネットサービスやアプリケーションなどの障害状況をリアルタイムで把握し可視化する「Downdetector」でも、PlayStation Network、Xbox ネットワーク、Riot Games、Epic Gamesなど大手のゲームサービスで、ほぼ同時刻に障害報告が集中しているのが確認できます。




「Cybernews」によれば多くのサイバーセキュリティ専門家は、現在稼働中のボットネットとして最大級とされる「AISURU」によるDDoS攻撃が原因ではないかと予想。AISURUは主に中国・米国・ドイツ・英国で、ゲームに限らず複数業界を標的として毎日数百件に及ぶ攻撃を仕掛けており、その背後には高度な技術を持つ組織が存在すると見られています。
Riot Gamesの広報担当 Joe Hixson氏は「PCGamer」の取材に対し、根本的な原因については言及を避けつつ「約36時間にわたりゲームに断続的なネットワーク上の問題が起きていた」ことを認めました。なお、同社は一部の地域でランクマッチのキューを一時的に無効化、ポイントの損失補填など対策を行い、現在も完全復旧に向けて作業を続けていると回答しています。
PCGamerは今回のDDoSについて、「あくまで推測の域を出ない」としながらも、「製品を売るうえで、その性能を証明するのは重要なこと」と述べ、大手ゲームサービスのような強大な標的をもダウンさせられる“力の誇示”ではないかと分析しています。