ASUSがゲーミングブランドROGの新たなハンドヘルドゲーミングPCを発表しました。その名も「ROG Xbox Ally」および「ROG Xbox Ally X」。名前が示す通り、Xboxとパートナーシップを結び、密に協力し創り上げられた新デバイスです。
本稿では、2025年10月16日に発売される、Xboxの名を冠した新たなハンドヘルドゲーミングPC「ROG Xbox Ally」メディア向け内覧会の模様をお伝えしていきます。
◆「ROG Xbox Ally X」は“名前だけXbox”じゃない!
「ROG Xbox Ally」および「ROG Xbox Ally X」は、「ROG Ally」シリーズの後継機種。「ROG Ally」シリーズは日本国内でWindows搭載ハンドヘルドPCとしてナンバーワンのシェアを誇るハンドヘルドゲーミングPCです。内覧会ではそんな同シリーズ、「ROG Ally」「ROG Ally X」の歩みと共に、今回Xbox(Microsoft)とパートナーシップを組んで作られた新製品、「ROG Xbox Ally」「ROG Xbox Ally X」が紹介されました。
「ROG Xbox Ally X」「ROG Xbox Ally」の違いは、デバイスカラーとそのスペック。ブラックの「ROG Xbox Ally X」はハイエンド製品としてAAAクラスのタイトルにも適応できる性能を持っており、ホワイトの「ROG Xbox Ally」はカジュアルゲーム向けのパフォーマンスが特徴の製品です。
参考までに「ROG Xbox Ally X」は「AMD Ryzen™ AI Z2 Extreme 8 コア / 16 スレッド プロセッサ + Radeon™ グラフィックス」を搭載し、35W以下で安定した1080pパフォーマンスを実行します(15Wでもパフォーマンスを維持可能)。
一方で「ROG Xbox Ally」は「AMD Ryzen™ Z2 A 4コア / 8スレッド プロセッサ + Radeon™ グラフィックス」を搭載し、20W以下で安定した720pパフォーマンスを実現します。なんと「ROG Xbox Ally」は省電力時でも「ROG Ally」よりパフォーマンスが上だとされており、その進化が伺えますね。
さらに「AMD Ryzen™ AI Z2 Extreme」らは新たに作られた製品であると、日本AMD株式会社の代表取締役、アジアパシフィック クライアントビジネス ディレクターの関路子氏が語りました。
そして本デバイスは単にXboxと名前が付いただけではありません。Xbox、AMDと協力し、更なる変化を遂げています。まず外見からして印象に残るのは「Xboxコントローラーのような持ち手がついている」ということ。Xboxが蓄積してきたノウハウが「ROG Xbox Ally」に活かされています。
さらには「Xboxボタン」も登場です。Xboxアプリも最適化されたうえで実装されていて、Xboxゲームパスなどに瞬時にアクセス可能です。もちろん「Armoury Crate SE」も今まで通りに起動可能。ROG Xbox Allyシリーズの設定をカスタマイズできる基本ソフトウェアです。
プレゼンでは、「ROG Xbox Ally」は Xboxのコンソールを楽しんでいるような感覚を楽しめると語られます。Xboxのシニア プロダクト マネージャー リード、ドミニク・ゴードン氏も登壇し、「Xbox最高の長所とASUS最高の長所の融合」を果たしたとコメント。Xboxで体験できるゲーム体験をAllyでも再現させることを目指し、XboxのみならずWindowsサイドでも開発に取り組んだことが明かされました。
またXboxゲームパスでも、各タイトルに順次「ROG Xbox Ally」でどのように動作するかをテストしていき、互換性に関する表示がつけられるようです(Handheld Compatibility Program)。
試遊タイトルには『ELDEN RING NIGHTREIGN』『STREET FIGHTER 6』『FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE』などが並んでいましたが、「ROG Xbox Ally」「ROG Xbox Ally X」でのプレイに支障はありませんでした。時間的に長期間プレイでの検証などは行えませんでしたが、上記タイトルであれば“普通に動く”という点は、ひとつの参考にできるでしょう。
コントローラー部分においても、実際に握ってみると掌にしっかりとフィットしたうえで“ゲーミングハンドヘルドデバイスとしてプレイがしやすい!そして不思議なことに約715gの重量(「ROG Xbox Ally X」)ですが、不思議と軽く感じます。むしろ今までの「ROG Ally」より重くなっているはずなのですが、コントローラーの妙か、かなりのプレイしやすさを感じられました。
そして、そんな「ROG Ally」の系譜で同デバイスの新機種ではありますが、「ROG Xbox Ally」「ROG Xbox Ally X」は見方によれば“Xboxが携帯ゲーミングデバイスの領域に踏み込んだ”ということ。「ROG Ally」のノウハウと「Xbox」、そして「Microsoft」の積み重ねが結合し、新たなゲームハードが登場した……というのが、筆者が触ってみた感想です。
ゲーマー心を爆発させてしまいますが、「Xbox」と名がついた“携帯”ゲーミングPCが登場するのはひたすらに熱い!! ハンドヘルドゲーミングPCを探している方でXboxに思い入れがある方は、ぜひ「ROG Xbox Ally」「ROG Xbox Ally X」をチェックしてみてはどうでしょうか。