
近年、ニンテンドースイッチ2やSteam Deckを始めとしたハンドヘルドデバイスにおける、「ゲーム機器の進化」には著しいものがあります。ゲーマーとしては喜ばしいことこの上ありませんが、その一方で昔遊んでいたニンテンドーDSや3DS、PSP、PS Vita、初代スイッチやスマートフォン、モバイルバッテリーなどを長期間放置している……という方も少なくないのではないでしょうか?
これらに使われているリチウムイオンバッテリーは、長く使わずに放置したり、繰り返しの充電・自然放電を繰り返したりすることで、膨張や液漏れといった劣化現象が進行しやすくなります。そうした状態のバッテリーは、最悪の場合には発火や爆発といった深刻なトラブルを引き起こす恐れがあります。
防災の観点でも、いざという時に使おうと準備していたはずのモバイルバッテリーや懐中電灯が役立たなかったという事例は、少なくありません。新品のバッテリーであっても、目安として3年から5年ほどで性能は低下し始めます。
昨今では、モバイルバッテリーの事故も多発しています。定期的に点検し、膨らみや異常があるものについては、必ず自治体や家電量販店、携帯キャリアショップのリサイクルボックスなど、しかるべき方法で処分しましょう。誤って家庭ごみに出してしまうと、収集時やごみ処理施設での火災事故につながる可能性があります。
また、近年は酷暑やゲリラ豪雨も災害級の脅威となっており、避難所生活が必要となる場面も想定されます。充電切れから情報手段が途絶えることのないよう、大容量モバイルバッテリーの複数台備えや、乾電池式のグッズも準備しておくと安心です。

生活用のお水や、食料の備蓄に注目が集まりがちな“防災”。昨今のニュースをご覧になっているゲーマーの中には「ウチにも、だいぶ昔から放置しているモバイルバッテリーや携帯ゲーム機があったような……」と、気にかけた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
バッテリー類の点検や、適切な管理も現代では命に直結する大切な備えです。ぜひこの機会に、身の回りのゲーム機や充電器、バッテリーの安全を再点検してみてください。