女性向けのゲームを開発・運営するcolyの株価が冴えません。
2021年2月の新規上場で、初値は公募価格4,320円の2倍となる8,450円をつけましたが、2022年12月13日の終値は1,215円。株価は公募価格を割り込んで下がり続けています。
colyはゲーム会社としては珍しく、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの資金調達に頼らずに上場にこぎつけました。上場前の株主が中島瑞木社長(保有比率45.0%)、中島杏奈副社長(同45.0%)、佐々木大地取締役(同10.0%)の3名でした。2014年2月に会社を立ち上げ、2020年1月期の売上高が33億5,900万円と圧倒的な成長スピードを保っていました。
しかし、リリースしたばかりのタイトル『&0』を早々に打ち切る決断を下すなど、苦戦する様子が鮮明になりました。これまであまり力を入れてこなかった既存タイトルにテコ入れを図り、再起しようとする姿が浮かびます。
通期の赤字が視野に入ったか?
colyの2023年1月期上半期の売上高は前期比16.8%減の24億4,900万円、1億7,200万円の経常損失を計上しました。通期の業績予想は公表していません。
2023年3月期上半期の販管費は、前年同期間比44.4%増の11億1,200万円まで膨張しています。これを売上高でカバーしきれなかったのが赤字の要因ですが、販管費の大幅なカットはしづらく、『&0』の失敗で売上高が急回復する見込みもありません。通期の赤字が視野に入りました。