『ストリートファイター6』は「全てを受け入れたい」―“ワンボタン波動”や新モード導入の狙いを開発陣にインタビュー! 3ページ目 | GameBusiness.jp

『ストリートファイター6』は「全てを受け入れたい」―“ワンボタン波動”や新モード導入の狙いを開発陣にインタビュー!

『ストリートファイター6』開発陣にインタビュー!気になるアレコレ、聞いてきました。

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『ストリートファイター6』は「全てを受け入れたい」―“ワンボタン波動”や新モード導入の狙いを開発陣にインタビュー!
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◆“ワンボタン波動”は決して、初心者向けではない。やり込みにもしっかり応えてくれる「モダンタイプ」

―『6』では従来の6ボタン操作となる「クラシックタイプ」とは別に、ワンボタンで必殺技が出せる「モダンタイプ」も実装されました。これはどんな理由で実装されたのですか?

中山D:まず、色々なユーザーさんに遊んで頂きたいというのが根底にあります。その上で、アケコンで遊ぶ方はクラシックタイプが向いているとは思いますが、パッドを使われている方や、ゲーム機本体に最初から付属しているコントローラーでも遊びやすい方法は何かと突き詰めた結果、モダンタイプの実装に至りました。

ただ、いわゆる“イージーモード”のような、いかにも「初心者向けに用意しました」というものではありません。モダンタイプを本流にしたって良いんだよ、というチャレンジになります。

今はアケコンやパッド以外に、レーバーレスコントローラーやキーボードで遊ばれている方もいますけども、その全てを許容したいんですよね。『6』発表直後なのにアレですが、『7』や『8』といった次の作品が出た時にモダンタイプが残っているかもしれません。そんな分岐点となるような、操作方法を目指しています。

松本P:特に最近はパッドのプレイヤーが多くて、逆にアケコンが少なくなっているという状況もあり、そういった面をカバーして、より遊びやすくしたいなと。それと新規ユーザーが『6』に興味を持ってくれた際、従来の“ゲーム機を買ってソフトを買ってアケコンまで買って”…という、初期投資的なハードルを下げたいという理由もありました。

それと繰り返しになりますが、「モダンだから初心者」とは思っていません。『6』が発売された後の大会で、モダンタイプを使ったプレイヤーが優勝したって良いんです。『6』は操作タイプに限らず、色々なことを許容して改めて提供したいというのが根底にあって。そんな世界になれば、「ストリートファイター」の今後も拓けるんじゃないかなと思いますね。

―『6』は、今後のシリーズの分岐点にもなりえる大事な作品なんですね。

松本P:そうですね。もちろん『6』は非常に大事ではあるんですが、『6』を出した後のことも考えないと、「ストリートファイター」自体が死んでしまうのではないかと。それは避けなければいけませんし、現状のままだと先細りする危機感も覚えていたので、『6』では操作方法しかり格闘ゲーム以外のモードだったり、しっかり手を入れています。

中山D :『6』は、「ストリートファイター」シリーズの分岐点であることはもちろん、ゲームクリエイター人生を掛けてのチャレンジでもあります。この先、「『7』作るやつは困ったらいい。超えられるもんなら超えてみろ(笑)」という気持ちで、メンバーも全力を尽くしています。

―モダンタイプについて、「おっ」って思ったのが、アシストボタンの要素です。昨今の格闘ゲームでは、攻撃ボタン連打でコンボになるというのがポピュラーかと思うのですが、『6』ではアシストボタンを押しながら攻撃ボタンの連打でコンボが出る仕様でした。ここにはどんな理由があるのでしょう?

中山D:「ボタン連打で最大ダメージのコンボは出るけど、意図せずにゲージを消費してしまう」という状況を避けたかった、というのが正直な理由です。使い分けができるように、ですね。

―なるほど。モダンタイプも初心者がやがて卒業するのではなく、ずっと使っていけるように考えられているんですね。

中山D:そうですね、あの…みんなで頑張って考えてます(笑)。方向キーとボタンで特殊技も出せます。なるべく出せる攻撃の要素は削らないようにしつつ、各キャラクターの魅力がモダンタイプでも十分楽しめて、上達したらそのまま大会に出てもらえるような未来を期待しています。

―モダンタイプは、攻撃ボタンが「弱」「中」「強」の3つに分かれています。従来の6ボタン操作と比較して、攻撃のバリエーションが減ってしまうのでは?

中山D:これはマニアックな話になりますが、攻撃ボタンが6つあると、打点や発生等の使用用途が近い通常攻撃が、どうしても被ってしまう事があります。そういった部分を整理したものがモダンタイプだと思って頂ければ。

「モダンだからあの技が無くて困る」なんてことも、極力無いようにチャレンジしています。アシストボタンと攻撃ボタンの組み合わせでも出る技が違ったりしますので、色々ためしていただけると。

◆「基本プレイ無料」はどう見ている?

―eスポーツという分野において、人口は非常に重要な要素となります。今後も「ストリートファイター」が発展していくために、『6』は従来ファンはもちろん、初心者や新規ユーザーもしっかり気に掛けているなと感じました。

一方、昨今のeスポーツ業界では、特にFPS等の他ジャンルで「基本プレイ無料タイトル」が賑わっています。「ストリートファイター」チームは基本プレイ無料というモデルを、どのような視点で見ているのでしょう。

松本P:確かに基本プレイ無料にすると人口は増えます。ただし、無料のFPSは大体2~3年ぐらいで周期が流れており、新しいトレンドが出たらそっちに流れちゃうという傾向が、どうしてもありますよね。

一方、「ストリートファイター」は、ユーザーさんに長く遊んでもらっているというのが一番の強みです。無料にしたら人口が増えるのは、みなさん分かっていると思います。ただ、それよりも深いところがあると思っていて。長く「ストリートファイター6」を遊んでいただくようにしっかりとサポートしていきたいと考えています。

―楽しみにしています…!本日はありがとうございました!



《ねんね太郎@インサイド》

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