コンバットフライトシム『Tiny Combat Arena』―『エースコンバット』よりもリアルで奥深く、でもプレイ前に勉強はしたくない、という人向け【開発者インタビュー】 | GameBusiness.jp

コンバットフライトシム『Tiny Combat Arena』―『エースコンバット』よりもリアルで奥深く、でもプレイ前に勉強はしたくない、という人向け【開発者インタビュー】

筆者、実は『A-10 Attack!』の続編である『A-10 Cuba!』に当時どハマりしてました。

ゲーム開発 インディー
コンバットフライトシム『Tiny Combat Arena』―『エースコンバット』よりもリアルで奥深く、でもプレイ前に勉強はしたくない、という人向け【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Why485とMicroProse Software開発、PC向けに2月22日に早期アクセスが開始されたコンバットフライトシミュレーション『Tiny Combat Arena』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、フライトシミュレータの奥深さと戦闘機によるバトルの遊びやすさの完璧なバランスを狙った作品。フィクションの冷戦時代を舞台に、戦闘機の活躍を、ローポリながらスタイリッシュなビジュアルで描きます。記事執筆時点では日本語未対応。

『Tiny Combat Arena』は、2,050円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Brianこんにちは!Brianです。オンラインではWhy485と言う名前の方が知られているかもしれません。本作の開発者ではありますが、これまでに様々なModを数多く制作し、Modのチュートリアルを作ったり、Modについて発見したことを公表したりと、ゲーミングコミュニティに貢献してきました。Modコミュニティの互いを助け合う精神が、プログラミングとゲーム開発への見方を大きく変えてくれたのです。他の人もクールなゲームが作れるよう、私もできるかぎり多くの情報を他の人と共有したいと思っています!

もし興味がある方がいらっしゃいましたら、こちらが私のGitHubページになります。私のゲーム向けのたくさんのツールやテクニックが共有されていますよ。

一番好きなゲームを一本選ばなくてはいけないとしたら、『Freelancer』ですね。これは宇宙を舞台としたオープンワールドゲームで、プレイヤーは宇宙の航行、交易、探索を楽しむことができます。とても巨大でよくできた世界観で、デザインも本当に素晴らしいです。私はよく「『Freelancer』だったらどうするだろうか?」と、自分自身に問いかけています。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Brian本作のようなゲームはもう誰も作りませんので、自分がプレイしたいと思ったのです!このようなゲームが最後に発売されたのは2000年代になります。それ以来、まったく存在しないのです。昨今のフライトゲームはどれもとても極端だと思います。『エースコンバット』のようなアーケードゲームがあるかと思えば、『DCS World』や『Falcon BMS』はとてもハードコアなシミュレーションです。どちらも素晴らしいのですが、時にはその間のようなものも遊んでみたくなるものです。

昔はPC向け『Jane’s Fighters』のような、多くの「ライトシム(軽めのシミュレーション)」と呼ばれるものがありました。コンソールにでさえ、『エナジーエアフォース』のようなものがあったのです。しかし今はありません。これこそが、本作を作り始めたきっかけなのです。

――本作の特徴を教えてください。

Brian「フライトシム」ですので、そのリアリズムの加減やメインモードである「Arena」が特徴的だと思います。フライトゲームの好きなところの一つが、大規模な戦いを感じられるところです。『Falcon BMS』と『エースコンバット6』はこの点がとても素晴らしいですね。プレイヤーは大きなマップの中で、戦車部隊や航空部隊、そして他の任務を行なっている別の部隊を支援することが目的となります。この様々な部隊が力を合わせる感覚を「Arena」モードでは再現したいと思いました。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Brian戦闘機のゲームが好きな人で、『エースコンバット』よりもリアルで奥深いものをプレイしたい、でもプレイ前に勉強はしたくない、という人向けですね。

――早期アクセスはどれぐらいの期間を予定していますか?今後どのような要素が追加されるのですか?

Brian現在、もう一年間の開発を予定しています。「Arena」モードが主に拡張される予定です。より多くのミッションとキャンペーンが追加されます。間違いなくたくさんの乗り物と対空装備が追加されるでしょう。まだ計画は公式に発表していないので、具体的なことは話さないでおきます。

――早期アクセスとしてリリースしてみた感想を聞かせてください。

Brian思ったよりもめちゃくちゃストレスです!どれだけ多くの人から「Xが壊れてる!Yがひどい!Zが最悪!」という怒鳴り声をノンストップで聞くことになるなんて思ってもいませんでした。大抵、最もひどい部類のコメントは簡単に無視できるものなのですが、この人たちはお金を払ってくれましたので、いつもとは状況が異なります。

本作自体については、限られた時間の中で最高のものが作り出せたと思っています。ここまで開発を進められたことにも誇りを持っています。とは言え、まだやることはあります。特に私自身がゲームパッドやジョイスティックでプレイしてしまうこともあり、マウスとキーボードの操作性が大きな問題となってしまっていますね。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Brianグラフィックは1995年のMac向けゲームである『A-10 Attack!』やGraphsim Entertainmentの『Hornet』シリーズ、そして『Su-27 Flanker 1.0』から影響を受けています。これらの作品は、フラットなポリゴンと鮮やかな色(セガMODEL1のアーケードゲームや、『YS FLIGHT SIMULATOR』に似ています)で、とても際立ったビジュアルを採用しており、今見ても味わいがありますね。このスタイルは作っていても楽しいですし、何より簡単なのです!

90年代のフライトシミュレータから影響を受けたことは明らかですが、多くの欧米のプレイヤーたちは、実は本作が一番影響を受けたものの一つが、タイトーの『エナジーエアフォース』と『Over G Fighters』だと知ると驚くと思います。どちらの作品もアーケードとシミュレーションのバランスが完璧で、今でも続編が出ないのを残念に思っています。これらの作品にはたくさんの愛が注がれていますので、とても細かなところまで作り込まれていますが、家庭用ゲーム機向けですので、とても簡単にプレイできます。私は『Over G Fighters』をめちゃくちゃたくさん遊びましたので、何時間でも話せますよ!

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Brianまだありません。ごめんなさい!本作は早期アクセスを開始したばかりですので、まだまだ最終版にするには多くの作業が必要です。まだローカライズにかける時間はないと思いますし、ローカライズというのはまだ私がやったことないことでもあります。プログラミングの間違った選択をしてしまったこともあり、とても難しいことになると思います。すでにコミュニティの中で本作の他の言語への翻訳を始めている人もいますが、まだ公式なサポートはしていません。本作が早期アクセス終了間近になれば、考えてみたいと思っています。いくつかの有志翻訳は開始されていますので、需要があることは間違いないですね。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Brianおそらく、新型コロナがなければ、本作は存在しなかったでしょう!2020年の3月ごろ、私はMicroProseに将来作りたいゲームとして本作のアイデアを話していました。そしてその4月、新型コロナを理由に私は職を失い、突然本作の開発にフルタイムで取り組むことができることとなったのです。

ゲームは自宅から一人で開発できますので、パンデミックが本作の開発を手助けしたと言えるかもしれません。私はとてもとても幸運だと思っていますし、上手くいってよかったです。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Brianこんにちは。海外にも本作に興味を持ってくれる人がいると知り、まだ少し驚いています!どこからであろうと、皆さんの興味と費やしてくれた時間に感謝いたします!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

《Chandler@Game*Spark》

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