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2021年にアプリの成長をリードする4つのトレンド―そしてゲームパブリッシャーへ特におすすめしたいこと

アプリ内広告による新たなトレンド、そしてLTVを向上させる動画リワード広告など、2021年の潮流を解説していきます。

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2021年にアプリの成長をリードする4つのトレンド―そしてゲームパブリッシャーへ特におすすめしたいこと
  • 2021年にアプリの成長をリードする4つのトレンド―そしてゲームパブリッシャーへ特におすすめしたいこと
  • 2021年にアプリの成長をリードする4つのトレンド―そしてゲームパブリッシャーへ特におすすめしたいこと
  • モバイルゲーム内広告の成長は、今後も長期的に続くでしょう。
  • 収益化にはハイブリッドモデル(アプリ内購入+広告)を採用し、ジャンルに合わせた運用戦略を採るのが今後も主流となるでしょう。
  • 動画リワードで顧客生涯価値(LTV)が向上する傾向が続いています。
  • アプリ内入札はパブリッシャーが収益と効率を最大化するのに役立ちます。

2020年、パンデミックがもたらした生活の変化は、誰にとっても忘れられないものとなりました。それはゲーム業界も例外ではありません。新型コロナウイルスの感染拡大により世界各地で都市封鎖が実施された結果、モバイルゲームを遊ぶ人が増え、新たなオーディエンス分析や収益化におけるイノベーションが加速しました。iOS 14がリリースされ、一部の機能で制約が厳しくなりましたが、ゲーム市場で成功しているトップ企業はこの新しい課題に正面から立ち向かい、成長路線を継続しようとしています。

パブリッシャーがエコシステムの変化を乗り越えて繁栄するために、2021年の収益化戦略を実行するうえで考慮すべき、4つのトレンドをFacebook Audience Networkの日本統括マネージャーを務める只隈茂朗氏に解説していただきます。


モバイルゲーム内広告の成長は、今後も長期的に続くでしょう。
アプリ内広告は、IDFAに頼れなくなったとはいえ、2021年も増加傾向が続く見通しです。Omdiaが12月24日に公開したApp Ecosystems Forecast(英語記事)では、2021年のアプリ内広告収益について、非ゲームアプリで6.2%増、ゲームアプリで19.1%増と予測しています。

これまでモバイルゲームの収益化というと、コアジャンルに目が行きがちで、売上拡大はアプリ内購入(IAP)に大きく依存していました。しかし今では新たなジャンルが続々と生まれており、持続可能な収益モデルを構築しようとするモバイルゲーム開発者にとっては広告が主力となってきています。

課題:健全な成長のループを回すには、ひとつの収益源に依存してはいけません。なぜなら、継続的なイノベーションはコストがかさむからです。IAPのみに依存するのは、非課金ユーザーを収益化し、リテンションを向上させ、プレイヤー体験を改善できる機会の多くを逃すことになりかねません。

機会:モバイルゲームでエコシステムを成長させ続けるには、アプリ内広告(IAA)の導入が必須です。広告は安定した継続収入を生み、長期的にはパブリッシャーにイノベーションのための原動力を与えてくれます。 APACでは、2020年における最大の増収要因はデジタル広告であり、特にモバイル広告費は6%の伸びが見込まれていました*。
*WARC「APAC’s ad market set for strong rebound in 2021」(2020年6月)

広告とIAPの適切なバランスは、ゲームによって異なることもあるでしょう。しかし収益をもっぱらIAPに頼っているのなら、広告を導入することで新たな成長の余地が開ける可能性があります。

収益化にはハイブリッドモデル(アプリ内購入+広告)を採用し、ジャンルに合わせた運用戦略を採るのが今後も主流となるでしょう。
パブリッシャーの間で採用が増えているハイブリッド収益モデルと、それが持続可能性を向上させるしくみについては、以前の記事でご紹介しました。 現在では、開発者の4人に1人以上が、ハイブリッド型の収益化はROI確保に最適な手段であると考えています。これはWalnut Unlimitedによる定量調査(Facebookからの委託)で2019年4月に米国、EMEA、APACで実施されたオンラインインタビュー173件から明らかになったことです。

課題:収益を最大化するには、テストを通じてジャンルに合った収益化戦略を見きわめ、それを実施しなければなりません。パブリッシャーは、いつIAPを使い、いつIAAを使うべきかを知り、ジャンルに応じて戦略を変え、各収益源のバランスを調整するエキスパートになる必要があります。

例えば、

  • コアジャンル (ハードコア、ミッドコア、カジュアル、ソーシャルカジノ):おいて、これまでアプリ内購入のみに頼ってきたパブリッシャーの間で、IAAは収益だけでなくリテンションも向上させられるという理解が広がりはじめています。


IDCのアナリストLewis Ward氏は、ブログ記事「動画リワードを活用して、ハードコア・ミッドコア・カジュアルゲームで成功を収める」の中で、驚くべき最新の調査結果を紹介しています。ハードコア/ミッドコアゲーマーには動画リワード広告に肯定的な感情を持っている人が圧倒的に多いというのです。広告フォーマットの中で総じてゲーマーからの評価が最も高かったのは動画リワードで、特にコアゲーマーは好意的でした。

つまり、動画リワード広告はパブリッシャーが思っているよりコアゲーマーに受け入れられやすいということです。

  • ハイパーカジュアル:IAAによる収益化のみに頼る戦略は、IAPを併用する場合に比べ、CPMの変動に影響を受けやすいという認識が広がっています。 IAAのみのモデルを採用していても、必要に応じてIAPも使えるようにしておけば、変化が予想され先行きが不透明な時に予備の収益源として頼ることができるでしょう。


機会:オーガニックなプレイヤー獲得、エンゲージメント促進、リテンション向上のために、ハイブリッド型の収益化戦略を実施しFacebook Gaming Servicesを導入することをおすすめします。

ハイブリッド収益モデルでIAAから最大限の利益を得るには、リワード広告のエントリーポイントの実装を、ベストプラクティスに従い、ジャンルにあわせて行いましょう。ハードコアゲームで効果的なエントリーポイントが、ハイパーカジュアルゲームにも通用するとは限りません。逆もまた然りです。実際、こうした要素に合わせて収益化アプローチを調整することの重要さについては、78%の開発者が同意しています(Walnut Unlimited、2019年4月)。

プレイヤー体験やリテンションを損なうことなくアプリ内広告の導入を成功させるための要素については、以下のジャンル別ガイドをご覧ください。最新の業界研究、ベストプラクティス、参考事例をまとめた内容となっています。



動画リワードで顧客生涯価値(LTV)が向上する傾向が続いています。
動画リワードは融通のきく広告フォーマットで、ユーザーエクスペリエンスの充実、プレイヤーリテンションの向上、パブリッシャー収益拡大へのテコ入れにきわめて効果的です。IDCのゲーミングリサーチディレクターであるLewis Ward氏は、2020年9月のMarket Analysis Perspective (英語記事)の中で「動画リワード広告の収益は急速に増加する見通しです」と述べています。

課題:動画リワードの導入でゲームが損なわれるのではいう懸念をまだ払拭しきれない開発者もいます。
実際のところ、プレイヤーはどう思っているのでしょう? 2CVが公開した2020年7月のレポートによれば、アンケート調査の結果、ゲーマーが広告フォーマットの中で最も有益かつ目障りでないと感じるのは動画リワードでした。具体的には、ゲーマーの32%は動画リワード広告を他のフォーマットの2倍有益だと考えています。ゲーム内ですぐに役立つアイテムがもらえるからです。(2CV、2020年7月)

これはもっともな結果といえます。大多数のプレイヤーはアプリ内購入を行いませんが、ゲーム内コンテンツを早くアンロックしたいとは思っています。動画リワードは彼らに、購入に代わる手段を提供するのです。その結果、セッション時間が長くなり、コンテンツ発見の機会が増える可能性が広がります。

機会:2021年には、モバイルゲームのどのジャンルでも、プレイヤーは動画リワードの実装を期待するようになるでしょう。2021年は特に動画リワードへ重点を置くことをおすすめします。

アプリ内入札はパブリッシャーが収益と効率を最大化するのに役立ちます。
IAAは、IDFAには頼れなくなるとはいえ、2021年も成長傾向が続く見込みです。アプリ内入札を導入すれば、パブリッシャーは来たるべき変化に対し、最適な立ち位置をとることができます。

課題:IDFAを失うことで、これまでウォーターフォールを使ってきたパブリッシャーは、効率の低下という問題に直面することになります。

機会:IAAは今後も安定した成長が見込まれるため、アプリ内入札はパブリッシャーにとって、ゲーム内に表示されるあらゆる広告インプレッションから最大限の価値を引き出す重要な生命線となります。

Facebookは、IDFAの先行きに関する不透明さが懸念となる前から、広告による収益化の未来像として、健全な競争を生む、公平で効率的なエコシステムを想定していました。

IDCによる2020年9月のMarket Analysis Perspectiveの中で、IDCの広告バイスプレジデントであるKarsten Weide氏は「2021年にIAAにおいて最も熱い分野となるのはアプリ内入札」であり、それは開発者が「革新性を維持」するのに役立つと述べています。

アプリ内入札の普及状況からみて、この見解にはFacebookとしてもまったく同感です。

アプリ内入札が収益面や運用面でもたらす恩恵を実感するゲームパブリッシャーは増えており、Facebookのパートナーの中ではVoodoo、Tripledot、FUN-GI Games、Melsoft、Game Insightなどがすでに採用しています。広告マネタイズにおけるアプローチとして、業界内で普及が進みつつあるのです。

Voodooのユーザー獲得・マネタイズチームを統括するDavid Ribeiro氏は、自社の事例についてこう語りました。「ウォーターフォール型メディエーションからアプリ内入札に移行したところ、ARPDAUが顕著に上昇し、運用効率も向上しました。現在はすべての広告インベントリーをアプリ内入札で販売しています」

アプリ内入札は、貴重な時間とリソースを解放し、この変化の時代を切り抜ける努力に回せる点で、これまで以上に有益だといえます。 また、CPM変動による影響を緩和するため、インベントリーを再販して入札結果を最適化することを検討してもよいでしょう。


2021年のモバイル市場の変化を乗り切るために、ここに挙げたトレンドと機会を念頭においておきましょう。Facebookは、Audience Network経由の広告から収益を得ている大勢の開発者とパブリッシャーのため、これからも収益化製品の開発に時間とリソースを投資していきます。

ゲームパブリッシャーの皆さま、収益化手段をIAPのみに頼ってきたハードコア/ミッドコア/カジュアル/ソーシャルカジノゲームはありませんか?アプリ内広告で収益とリテンションがどのように向上するかについて詳しくは、Facebookによるレポート「広告、IAP、またはその両方?」をご覧ください。

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《只隈 茂朗
(Facebook Audience Network 日本統括マネージャー)》

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