2020年の日本でソーシャルカジノのナンバーワンを獲る!goWatermelonの挑戦 | GameBusiness.jp

2020年の日本でソーシャルカジノのナンバーワンを獲る!goWatermelonの挑戦

東京オリンピックに向けて機運が高まっていきそうなカジノ。ゲームのジャンルでも、ソーシャルカジノは米国を中心に人気を集め、一大市場が形成されています。そんなソーシャルカジノを日本でも普及させようと挑戦するのがイスラエルで起業したgoWatermelonです。

ゲーム開発 プロデュース
goWatermelon Dvir氏(右)、福島氏(左)
  • goWatermelon Dvir氏(右)、福島氏(左)
  • goWatermelonロゴ
  • Playtikaが開発する『スロットマニア』
  • ベリーグッド社が開発した『運命の彼氏』
日本でもIR法案が審議され、東京オリンピックに向けて機運が高まっていきそうなカジノ。ゲームのジャンルでも、ソーシャルカジノは米国を中心に人気を集め、一大市場が形成されています。そんなソーシャルカジノを日本でも普及させようと挑戦するのがイスラエルで起業したgoWatermelonです。



goWatermelonはplaytikaで年商300億と言われる『スロットマニア』(Slotomania)を生み出し、市場の先駆者となったDvir Ackerman氏が起業し、先日日本代表としてイストピカやFLOORなどゲーム会社を起業した経験を持つ福島道宣氏が参画し話題となった会社。設立と同時にサムライインキュベートが出資し、日本市場での立ち上げを狙うといいます。来日したDvir氏と福島氏にお話を伺いました。

ゼロからでも市場は作れる



Super Data Researchの調査によれば、2015年のワールドワイドでのソーシャルカジノの市場規模は34億ドル(約4000億円)に達し、今後も成長が期待できると言います。しかし日本ではコロプラの『東京カジノプロジェクト』など一部を除いて大きな存在となっている作品はありません。

「しかし、私が『スロットマニア』を作る前は欧米にもソーシャルカジノの市場は無かったのです。優れた作品を打ち出せば必ず勝機はあります」(Dvir氏)と気にする様子はありません。福島氏も、IR法案が通過し、2020年の東京オリンピックに向けて日本でもカジノの設置が行われることを見越し、「日本でも誰もがカジノをオシャレな趣味として認める日が来ます。その時までにどれだけのチャレンジができるかが重要なのです」と語ります。


Dvir氏がPlaytikaで開発した『スロットマニア』


GoWatermelon社はPlaytikaで『スロットマニア』を開発したDvir氏を筆頭に、VP Productには複数のゲーム会社を起業し、パチスロゲームでも多くの実績を持つ福島道宣氏、CTOにイスラエル軍のテクノロジーユニットに在籍した経験を持つDavid Azriel氏、Business Developmentに金融業界のオンライン取引プラットフォームMarketPulseを14年間経営したShay Hamama氏が参加します。

しかし現在の人員はこの4名。サムライインキュベートから出資を受けていますが、更なる出資やプロジェクトファイナンスでの調達を目指し、Dvir氏も約1ヶ月日本に滞在し、様々なゲーム会社や投資家などを回ったといいます。ソーシャルカジノには多くの企業が興味を示し、具体的な話も進みそうだということです。

多くの挑戦が必要



市場を形成するには多くの試みが必要だとするgoWatermelon社。現状では小所帯であるため、パートナーとの事業が中心になっていくようです。

既にリリースされているのが、日本の占い関連メディアを展開するベリーグッド社と協業で作られたスマートフォン向け『運命の彼氏』(海外版はLove & Distiny)。恋愛シミュレーションゲームとカジノのスロットを組み合わせたようなゲームで、goWatermelonが提供するシステムを採用した例です。


ベリーグッド社と開発した『運命の彼氏』


「現状の順位は芳しくない」(Dvir氏)とのことですが、日本よりも海外の方が結果が良いというような、他地域との違いなど興味深いデータも取れたようです。

また、現状日本企業が運営中のゲームのバトルシステムをカジノに変えた作品のデモもありました。goWatermelonのシステムはUnityで作られていて、現状の様々なスマホゲームに組み込む際に親和性が高いものになっているようです。

goWatermelonはカジノで代表的なスロット、バカラ、ブラックジャック、ポーカーなどのゲームのエンジンを保有し、かつセキュリティが担保され、分析機能も備えたプラットフォームとして提供しようとしています。一方で、こうした仕組みを外部に提供するだけでなく、将来的には『スロットマニア』のようなゲームを自社で提供することも視野に入れているそうです。「そこまでの道のりは長いですが、ソーシャルカジノの市場を育てる意識が必要でしょう」(Dvir氏)とのことでした。

■確度の高い挑戦か?

5年後にどのようなスマートフォンゲームが遊ばれているか予想することは困難ですが、東京オリンピックが行われ、そこにカジノも建設されているであろうことは可能性の高い予測です。日本では僅かな市場しかないソーシャルカジノですが、goWatermelonの挑戦は合理性の高いものに見えます。ただし、この分野にも先人は多く、困難だったことも確か。カジノに経験の深いチームで企業したgoWatermelonがどのようなプロダクトを生み出し、成功に導くのか、注目されます。
《土本学》

メディア大好き人間です 土本学

1984年5月、山口県生まれ。幼稚園からプログラムを書きはじめ、楽しさに没頭。フリーソフトを何本か制作。その後、インターネットにどっぷりハマり、幾つかのサイトを立ち上げる。高校時代に立ち上げたゲーム情報サイト「インサイド」を株式会社IRIコマース&テクノロジー(現イード)に売却し、入社する。ゲームやアニメ等のメディア運営、クロスワードアプリ開発、サイト立ち上げ、サイト買収等に携わり、現在はメディア事業の統括。

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