コーエーテクモHD、平成26年3月期決算を発表 ― ゲームソフト事業は過去最高の売上 | GameBusiness.jp

コーエーテクモHD、平成26年3月期決算を発表 ― ゲームソフト事業は過去最高の売上

コーエーテクモホールディングスは、平成26年3月期決算を発表しました。

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コーエーテクモホールディングスは、平成26年3月期決算を発表しました。

国内の経済では、個人消費が堅調に推移し、生産や設備投資に持ち直しの動きがみられたほか、雇用情勢も着実に改善されるなど、緩やかな回復基調が続いたと分析する同社。ゲーム業界においても、スマートフォンゲームが牽引する形で、市場全体としては依然成長が続いており、中でもネイティブアプリのジャンルでは、ユーザーの幅広い支持を受け急拡大を遂げたとしています。

同社の経営方針「IPの創造と展開」のもと、各種施策に取り組み、新規IPへのチャレンジとして『討鬼伝』を成功。『戦国無双』アニメ化などのタイアップ企画や、『信長の野望』『Winning Post』『金色のコルダ』の周年事業などを通じ、既存IPの展開を積極的に推進しました。

これらにより、同社グループの当期業績は増収増益を達成し、いずれも経営統合以来最高の業績となっています。また、営業利益、経常利益、当期純利益については、4期連続で最高益を更新しています。

■連結経営成績()は対前期の増減率
売上高:375億7600万円(8.5%)
営業利益:71億4000万円(15.0%)
経常利益:107億2800万円(21.4%)
当期純利益:69億3600万円(22.6%)


「ゲームソフト事業」では、新規IPとなるPS Vita/PSPソフト『討鬼伝』の立ち上がりが好調。今後IPの柱の1つとして育成していく方針を明らかにしています。また、30周年記念作品となったPS4/PS3/PCソフト『信長の野望・創造』がシリーズ歴代最高の発売日セールスを記録しているほか、20周年記念作品であるPS3/PS Vita/PCソフト『Winning Post 8』や10周年記念作品であるPS3/PS Vitaソフト『戦国無双4』も順調な売行きを示しており、周年事業の盛り上がりが売上を牽引しています。

更に、PS4版『真・三國無双7 with 猛将伝』や、ワールドワイド展開としてPS3/Xbox 360/STEAMソフト『YAIBA:NINJA GAIDEN Z』、PS3/PS Vitaソフト『影牢 〜ダークサイド プリンセス〜』をリリース。PS3ソフト『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate』基本無料版も100万DLを突破し人気を集めています。

同社グループが開発したタイトルではPS3/PS Vitaソフト『真・ガンダム無双』が好評を博したほか、ガストタイトルでは、PS3ソフト『エスカ&ロジーのアトリエ 〜黄昏の空の錬金術士〜』、PS3ソフト『アルノサージュ 〜生まれいずる星へ祈る詩〜』が堅調に推移し業績に貢献。スマートフォン向け『ギャロップレーサー』など2タイトルもリリースされています。

新旧タイトルが堅調に推移したことに加え、ダウンロードコンテンツ販売も伸長したことなどから増収を達成し、過去最高のセグメント売上となっています。なお、一部新作タイトルの発売延期などから減益となっています。

「オンライン・モバイル事業」では、ソーシャルゲーム『100万人の信長の野望』『100万人の三國志』『100万人のWinning Post』などの『100万人』シリーズがマルチプラットフォーム展開によって好調に推移。スマートフォン向けネイティブアプリ『LINE でろーん』が累計250万DLを突破するなど、好評を博しています。また、『大航海時代V』をシリーズ初のブラウザゲームとしてリリースしたほか、海外では『のぶニャがの野望』が台湾のユーザー投票において2年連続で金賞を獲得するなど、好評を博しています。

オンラインゲームでは、PS4/PS3/PCソフト『信長の野望 Online 〜天下夢幻の章〜』、PS3/PCソフト『真・三國無双 Online Z』を発売。そのほかサービス中のタイトルも底堅く推移しました。海外では、中国で『信長の野望 Online』のサービスを開始したほか、『大航海時代 Online』が韓国・中国をはじめとするアジア地域で引き続き高い人気を集めています。

以上の結果から増収増益を達成し、経営統合以来最高のセグメント売上となっています。


■セグメント情報
・ゲームソフト事業
売上高:254億4100万円
セグメント利益:60億1700万円

・オンライン・モバイル事業
売上高:64億2300万円
セグメント利益:10億7300万円

・メディア・ライツ事業(音楽・映像ソフト、書籍、グッズ、イベント企画運営、コンテンツ権利管理など)
売上高:20億7100万円
セグメント利益:2億200万円

・SP事業(業務用アミューズメント機器の受託開発による関連ロイヤリティ収入)
売上高:22億7800万円
セグメント利益:9億2300万円

・アミューズメント施設運営事業
売上高:17億9600万円
セグメント利益:9000万円

・その他事業(不動産など)
売上高:4億4800万円
セグメント利益:7600万円


次期の見通しとして、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動が懸念されるものの、雇用・所得環境の改善を背景として、着実に回復していくことが期待されるとしています。また、グループ方針として「更なるIPの創造と展開」を掲げ、IPを軸とした総合的な発展を目指すとしています。

更に、平成26年7月2日より子会社14社の社名・英文表記を「KOEI TECMO」に統一し、グローバルベースでの「コーエーテクモブランド」の認知度と価値の更なる向上を図ります。

「メディア・ライツ事業」では、発売から20周年を迎える「ネオロマンス」の記念事業を展開し、新たなファンを獲得していくとともに、女性向けマーケットシェアの拡大を目指すとしています。イベント開催、アニメ・コミックなどへのメディアミックス展開をこれまで以上に積極的に実施し、収益力の向上を図ります。
《津久井箇人》

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