今後のゲーム技術の方向性、CESAが技術ロードマップ13年度版を公開 | GameBusiness.jp

今後のゲーム技術の方向性、CESAが技術ロードマップ13年度版を公開

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一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、今後のゲーム開発に重要となっていくであろう技術を分野別にまとめた「CESAゲーム開発技術ロードマップ2013年版」を公開しました。
  • 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、今後のゲーム開発に重要となっていくであろう技術を分野別にまとめた「CESAゲーム開発技術ロードマップ2013年版」を公開しました。
一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、今後のゲーム開発に重要となっていくであろう技術を分野別にまとめた「CESAゲーム開発技術ロードマップ2013年版」を公開しました。

エンジニアリング、ビジュアルアーツ、ゲームデザイン、サウンド、ネットワークの各分野で注目すべきトピックスが一覧されており、有益なものとなっています。

また、国内最大のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2014」の開催日程が2014年9月2日(火)〜4日(木)に決定。会場はパシフィコ横浜となります。プログラムなどの詳細は追って発表するとのこと。

■エンジニアリング分野

一般
<最新> - マルチコア CPU でのスレッド制御、ゲームエンジンを使用した開発環境の普及
- C/C++/C++11/C#/Java/JavaScript/PHP 等、開発言語が多様化
<数年後> - メモリの共有やスレッドの生成・同期の言語レベルでのサポート
- C++11 の普及と LLVM/PGO 等にみられる実行時最適化技術の向上

コンピューターグラフィックス
<最新> - Global Illumination のリアルタイム化
- Parametric Patch/Displacement Map/Tessellation 等のスケーラブルなジオメ
トリの実現
- 物理ベースレンダリングの実用化
<数年後> - シェーダーによるモデルのトポロジー操作の実現
- サーバサイドレンダリングの普及

Web クライアントサイド技術
<最新> - HTML5+JavaScript による開発が一般的になり、クラウドストレージが安くなる
ことでインストールベースのソフトウェアがクラウドサービスへ移行する。
<数年後> - WebGL が普及する条件が整い、高度なグラフィックスの表現がクラウドサービス
と広告に広がることで、ユーザ体験がネイティブ環境と変わらなくなる。

AI
<最新> - ノードベースでのグラフィカルな AI 実装
- 音声/構文解析による自動・半自動コンテント生成
<数年後> - プランナ向けのグラフベース、セッティングベースのビジュアルスクリプト
- ソースコード上の条件分岐によらない得点計算、条件判定等による行動選択
- 環境認識の高度化、自己認識の高度化、アニメーションとの融合

アニメーション
<最新> - スケルトンベースのキーフレームアニメーションと IK による自動補完
- フルボディ IK の実用化、プロシージャルなアニメーション技術の普及
<数年後> - AI,物理シミュレーションおよび最適化技術と連携したよりリアルな動きの生成
- 筋骨格モデルをベースとした人体物理アニメーション

物理
<最新> - エフェクトレベルでの流体シミュレーションの実用化
- セットアップに頼らない破断、壊れ、変形などのリアルタイム処理
- GPU による物理シミュレーションの実行
<数年後> - クラウドコンピューティングによる大規模シミュレーション

先端技術実用化

デバイス
<最新> - モーションセンサー、眼鏡、リストバンド、3D プリンタ、スキャナーなど様々なデバイスが安価で普及し、スクリーン、コントローラー以外へと入出力 UI の裾野が広がり、ゲーム体験が多様化する
<数年後> - 個人の所有するコンピューターが汎用的なものから用途に応じた具体的なものへとシフト。それらがネットワーク上で相互に通信し合い、コンピューター・エンターテインメントの機会は爆発的な多様化へ向かう
- デバイスの軽量化、小型化、精度の向上等の様々な改良が行われ、それがまた
新しい用途を生み出す。同時に、眼鏡がモーションセンサー、スキャナーを統合
していくなど、現在のコンソールで起きている統廃合が様々なかたちで平行して
起きる

プログラミング教育
<最新> - 2013 年 6 月に「世界最先端 IT 国家創造宣言」が閣議決定され、3つ取り組みの柱に「国際的にも通用・リードする実践的な高度な IT 人材の育成」が挙げられる。平成 24 年度の中学校の新学習指導要領よりプログラミングが必修となり、技術家庭科に組み込まれる
- 様々なビジュアルプログラミング言語と制作されたコンテンツがプラットフォーム化され、分断している
<数年後> - タブレットデバイス(キーボード接続可)と開発ソフトウェアが義務教育段階の各児童に配布され、プログラミング教育の統一的な物理環境が整う。一方でプログラミングを指導できる教員は不足する

ゲーム開発者教育
<最新> - 専門学校がゲーム開発の現場作業の訓練機関として成果を上げる一方、大学、研究機関における学問としてのゲーム研究は諸外国に比較して認知が弱い。既存の学部学科における枠組みが強いられる中で、様々な取り組みが行われている。
<数年後> - プログラミングができる人口が増加することで、イベントの参加やコミュニティの活動が活発になる。新しい世代は産業の垣根を超えて活躍し、コンピューター・エンターテインメントはボーダレスとなる。

■ビジュアルアーツ分野

グラフィック
<最新> - リアルタイム GI の実践的な活用
- モデルデータ、テクスチャのプロシージャル作成
- 広大なフィールドモデル、テクスチャのプロシージャル作成
- BRDF・3D スキャン・パフォーマンスキャプチャーなど現実世界にあるものをありのまま測定する手法の導入
- リアルタイム・リターゲット、ダイナミクスを考慮したポーズ変形
<数年後> - レイトレース法、高度な物理、流体シミュレーション、サブディビジョンサーフェースなど既存ソフトウェアレンダラ技術のリアルタイム実装
- イメージベースのモデルスキャニング、MOCAP の本格的な導入
- 大量のキーポーズを統計モデルで自動補間するアニメーション技術の実装

パイプライン、ワークフロー
<最新> - リニア空間のワークフローの効率化
<数年後> - スケーラブルなデータ作成のパイプライン(マルチプラットフォーム)
- 映像のスタイライズ(手書き調、NPR など)の多様化とワークフローの開発

オーサリング
<最新> - アセット DB、アセット・ゲームオブジェクト単位での管理システム
- DCC ツールとゲームランタイムとの相互乗り入れ
- ミドルウェア、ゲームエンジン間の高度なインテグレーション
<数年後> - ファイル操作やバージョン管理を超えた、コンカレントオーサリング
- ゲームエンジンによる MOCAP リアルタイムプレビュー、プリビズ
- AI ロジック+アニメーションをグラフィカルに構築するブレインツール

■ゲームデザイン分野

ゲームシステム
アイデアの出し方、基になる要素、操作しやすいインターフェースの生かし方
<最新> - 娯楽ゲームの UX の教育利用
- プレイヤーの周辺環境のコンテンツへの取り込み
- コアユーザーのアナログゲーム回帰に見られるゲーム性の復権
- 実イベント連動した多人数参加によるゲーム
- AR プロジェクションによる現実空間でのゲーム
<数年後> - 公式 BOT の普及
- レベルデザインでの難易度完全自動調整
- AI によるシームレスで認知出来ないリアルタイム難易度調整
- プレイヤーの周辺環境によるコンテンツの動的変化
- ストレスのない会話型ゲーム内エージェント

生産性と品質の向上
アイデアを生かすために生産性をあげる技術
<最新> - 大型タブレット端末を使った情報共有
- スマホ用リッチコンテンツ向けミドルウェアの普及
- 3D プリンターを使ったイメージ共有
- クラウドによるハードウェアの超越
- シンプルな会話コミュニケーションが可能なゲーム内エージェント
<数年後> - ARG におけるデジタル的ハンディキャップの付加
- シチュエーションにあわせたゲームシステムの自動スケーリングおよびアジャスト
- 翻訳支援ツールとゲームエンジンの統合

気にしなければならない周辺技術
アイデアの基になる未来に予想される技術
<最新> - 感覚間相互作用や脳科学的認識作用を利用した UX の提供
- 視覚以外のディスプレイ
- 廉価3D プリンターの登場
- テレイグジスタンスシステムを使ったアナログゲーム対戦
<数年後> - 廉価高性能3D プリンターの普及
- テレイグジスタンスによるオンラインゲーム対戦
- 前庭感覚への感覚付加がある HMD

■サウンド分野

音響効果(音楽・効果音・音声を使った演出表現)
<最新> - 物体質量、形状、速度に応じた発音波形の動的選択
- パートトラックの音量やフィルタ変更など、シンプルな仕組みのインタラクティブミュージック利用が活発化
- 立体音響表現手法の追求(バイノーラルや上方スピーカーを利用した上下表現の
アプローチなど)
<数年後> - より高度な物理演算エンジンとの統合、AI エンジンの発音制御への応用
- 音響工学や建築音響などをベースとした、空間音響シミュレーションのリアルタ
イム化
- 音響心理や周波数ドメイン制御が考慮されたリアルタイムミキシングの登場

信号処理技術(DSP/シンセサイズ・波形生成・合成・解析など)
<最新> - リアルタイムオーディオエフェクトなど DSP 利用が活発化
- 音声合成エンジンによる発声利用や、音声解析による自然言語入力の実験段階
- 波形合成技術の多様化(周波数ドメイン制御、数式による信号生成、グラニューラなど)
- 音階抽出や BPM 解析など音楽のオーディオ解析情報の利用
<数年後> - 信号処理のリアルタイム組み替えや調整が出来るツールが登場し、ワークフロー
の一部となる
- オープンなオーディオ入出力標準規格がゲームプラットフォーム上でも採用され、機種別対応が低減する
- スクリプト制御やタイムストレッチ等を利用した、より高度で柔軟なインタラクティブミュージックが実用化する

開発ツール・オーサリング環境
<最新> - 多言語同時開発・マルチプラットフォーム用の統合環境の活用
- 音声フォーマットに含まれたメタデータ(マーカー等)の有効活用
- スマートフォンに向けたオーディオ基本制御や開発環境の整備
<数年後> - CG オーサリングツールからモデル情報をダイレクトに音配置・遮蔽情報として利用したり、音場空間の事前計算に用いるなどの連動構築が加速
- タイムライン情報のインポートなど、DAW ソフト上のオーサリングデータとの連携による作業の効率化
- 音情報の統計・ビジュアライズ化により、利用頻度を考慮したリソース配分や、 素材音圧の自動調整、エラー自動検出など実装・デバッグが効率化される

■ネットワーク分野

ソーシャルグラフ
<最新> - ネットワーク上のコミュニティは、リアルな人間関係を基にしたクローズな方向に向かっている。
- ソーシャルグラフを取り入れたゲームにより、友人間で体験を共有する。
- 実社会に基づいた仮想空間に苦しさを感じるようになる。
<数年後> - 時代が一回りして、ヴァーチャルでオープンなコミュニティが見直される。
- 同じ趣向を持つ人を結びつける新たな仕組みが再発見される。

ネットワークがマネーの流れを変える
<最新> - クラウドファンディングを使い資金調達を行うインディゲーム開発者が現れる。
- 海外からのオンライン販売には課税されない等、法制度が国毎にまちまちである事が、グローバル企業の活動の活発化と共に世界各地で問題となる。
- 通信キャリアが電話料金とあわせてコンテンツ料金を徴収するビジネスモデルに代わって、プラットフォーム提供者が行う課金が主流となっている。
<数年後> - EU で検討されている新しい付加価値税(e-VAT)のような、新たな課税の仕組みが検討される。
- 消費税の税率が上がるのをコンテンツ料金に転嫁できないビジネスモデルは、利益率の悪化に苦しむ

IoT(Internet of Things) 、すべての機器がネットワークにつながる
<最新> - スマートフォンはもちろんのことすべてのゲーム機器はネットワークにつながる機能を持ち、オンラインで遊ぶことを前提としたゲームが主流となっている。
<数年後> - メガネ、腕時計、車といった身の回りのさまざまのものがネットワークにつながり、それらを活用した遊びが考え出される。
- 無数の機器から集められるビッグデータを処理するクラウドコンピューティングやデータベースの技術が発展する。
- 集められたデータの取り扱いでプライバシーに関する問題が発生する。

インフラストラクチャ
<最新> - モバイル通信方式は 3G から LTE などの 4G に置き換わりコンテンツは大容量化している一方で、アクセス集中による問題も発生する。スマートフォンで動画を見ることが当たり前となりゲーム実況番組が動画サイトで人気コンテンツとなる。
- サーバーサイドでは通信量増への対応で 10G,40G,OpenFlow,SDN 等の導入が進む。
<数年後> - 4G のネットワーク網は 5G へ、Wifi は 801.11ac に置き換わることでギガビットでの無線通信が使用可能となり、4K や 8K の高解像度ディスプレイに対応した大容量の映像を配信またはアップロードするようになる。
- P2P による端末同士で構成されるネットワーク網に再びスポットライトが当たる。
《土本学》

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