【CEDEC 2014】ゲームを作るだけじゃない!謎解き型体験イベントとの相乗効果で新規市場を開拓しよう | GameBusiness.jp

【CEDEC 2014】ゲームを作るだけじゃない!謎解き型体験イベントとの相乗効果で新規市場を開拓しよう

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CEDEC 2014にて、パネルディスカッション「IGDA 2 ゲームを作るだけじゃない! 謎解き型体験イベントとの相乗効果で新規市場を開拓しよう」が行われました。
  • CEDEC 2014にて、パネルディスカッション「IGDA 2 ゲームを作るだけじゃない! 謎解き型体験イベントとの相乗効果で新規市場を開拓しよう」が行われました。
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CEDEC 2014にて、パネルディスカッション「IGDA 2 ゲームを作るだけじゃない! 謎解き型体験イベントとの相乗効果で新規市場を開拓しよう」が行われました。

司会はNPO法人IGDA日本の竹内ゆうすけ氏、スピーカーは読売テレビエンタープライズの田中宏明氏、PK THEATERの伊藤秀隆氏の二人で、パネルディスカッション形式で進められました。

IGDA(国際ゲーム開発者協会)日本は、全世界に101の支部を持つNPO組織の日本支部です。ゲーム開発者が集まって勉強会や交流会、ボランティア活動などをしています。関心分野ごとに9つの部会に分かれて活動しています。

IGDA日本 SIG-ARGの活動


■謎解きイベント・人気の理由は何度も参加したくなる中毒性

謎解きイベントとは、現実世界において主にパズルや暗号を解きながら自らの手でストーリ等を進めるイベントのことを指します。「クイズラリー」や「謎解きイベント」「リアル脱出ゲーム」などが謎解きイベントの例です。事件の犯人を捕まえることや、爆弾解除コードを突き止めることなどのミッションが付与され、参加者が乗り越えなければならないハードルがつくられます。ハードルを越える方法は、クイズ・パズル・暗号など前提知識のいらない「頭脳」を使う問題が出されることが多いです。

謎解きイベントとは?


謎解きイベントが人気の理由は大きく3つです。

(1)クリアした時の達成感がある

(2)1度に参加することができない

(3)その中毒性

最後に謎解きの答えを解説されるイベントもあるため、基本的に同じイベントには1度しか参加することができません。そのため参加者は必死に謎を解こうとします。

謎解きイベントとは?


謎解きイベントに参加した人の謎解き成功率は4%とかなり低め。それに対して、また参加したいと回答した人はほぼ100%です。クリアできなかった悔しさが、参加者をリピーターにする要因になっているようです。また、チームワークを発揮して謎を解いたり、ひらめきの快感を得られることも人気の理由です。

次回参加意向が非常に強い


ここで、読売テレビエンタープライズの田中氏から、同社が行ったコラボイベントの事例紹介がありました。

(1)「輪廻のラグランジェ」
作品の舞台となった千葉県鴨川市でイベントを実施しました。
問題を解くと作品の中に出てきたスポットが出てくるようになっており、謎解きをしながら聖地巡礼ができるような仕掛けになっています。



(2)金田一少年の事件簿N(neo)
7月に実施したドラマ「金田一少年の事件簿N(neo)」のキャンペーンでは、新宿ステーションスクエアに広告と一緒に事件現場を作成。街頭で謎を解いてもらい、WEBで答えを応募してもらう謎解きゲームを行いました。WEBで事前にキャンペーンのことを知っていた日とだけでなく、道行く人の興味も惹き、O2O的な意味での効果を得ることができました。

続いてPK THEATERの伊藤氏から、体感型ゲームについての説明がありました。

フジテレビ「逃走中」をはじめ、テレビ・映画・舞台などの演出を主に行ってきた伊藤氏が2年前から「みなさんが物語の中に入っていけるようなイベントがしたい」と考えて、謎解きや体感型ゲームを始めたのがPK THEATER発足のきっかけ。今までに37のイベントを開催し、「ゆるゆり」、「ベルセルク」、「サイレントヒル」、「逆転裁判」、「チェインクロニクル」など作品とのタイアップが多く、謎解きがメインというより色々なものとコラボしたイベントを開催することが多いです。

体感型ゲームとは「○○+○○+物語」で、「謎解きはひとつの要素に過ぎない」と説明します。例えば「サイコパス2013@としまえん」は「謎解き」と「鬼ごっこ」を合わせたコラボイベントです。冬の閑散としたとしまえんのプールを会場に、会場のスタッフに話を聞いてヒントを得たり、鬼ごっこをしながらキーワードを集めて謎を解いていきます。他にも「ライブ」と「謎解き」を合わせたり、ミュージックビデオの中に謎解きをミックスしてみたりなど、謎解きがメインではなくいろいろなものとコラボレーションしながら物語を体感してもらうということが、PK THEATERのコンセプトになっています。

PKシアターが提案する体感型ゲーム


謎解き型体験イベントには、3つのメリットがあります。

(1) 話題性が出る
「サイコパス2013@としまえん」では、冬の整備されていない閑散としたとしまえんでイベントを行いました。そこで鬼ごっこのようなことを行うということは、それだけでニュースバリューが高まり、宣伝の一環になります。

(2)メインターゲット以外にもリーチできる
結婚相談所のIBJと廃墟の病院で開催した「呪怨×肝試しコン」とイベントがあります。通常通りに配収会社が宣伝したのでは映画好きやホラー好きにしかリーチしないところを、結婚相談所とコラボすることでゼクシィや日経WOMANにも取り上げられ、婚活中の男女にもリーチすることができました。

(3)予告編
体感型ゲームがどんなものなのかイメージをつきやすくするためにサイトでイベントの予告編を公開しています。「サイレントヒル」のイベント予告編は1週間で16万回再生され、話題になりました。

ここからは、いくつかのトピックについてパネルディスカッション形式での講演が行われました。

■コンテンツ×体験型謎解きイベントの相乗効果

田中(敬称略)「自分の場合はアニメコンテンツが多いが、オリジナルストーリーで展開ができるので、本編のネタバレにならずにストーリ体験を与えられる効果があります。」

伊藤(敬称略)「アニメだとシーズン1とシーズン2の間をうまくつなぐことができたり、ゲームだとパブが多くなる効果があります。イベントに来たファン同士のオフ会のような要素もあります。」

竹内(敬称略)「その点が自宅で楽しむデジタルゲームやアニメと、どこかの場所に集まって行う体験型謎解きイベントとの大きな違いではないかなと思いますね。」

■体験型謎解きイベントに向いてる向いてないコンテンツ

田中「参加者にある程度のハードルを設定してあげる枠組みなので、ハードルのない日常系のコンテンツは向かないです。ストーリー作りが厳しくなって世界観にも合わなくなってしまいます。」

伊藤「日常系の作品でも、RPG形式にすることでファンの方にはご満足いただけた例もあります。日常系の中でもリピーターはすごく多かったので、ゲームとは別の側面で良かったイベントだったのかなと思います。」

竹内「男性向けと女性向け分かれたコンテンツで、手ごたえとしてはどんなイメージを持たれてますか?」

田中「基本的には女性が多いです。女性は体験にお金を払う方が多く、世界観設定や雰囲気に力を入れることが多い謎解きイベントにはかなり食いついてきてるかなとは感じます。」

伊藤「同じくです。舞台をやっても女性の方が動員数が多いので、何かひとつの世界観をつくると脳内補完していただけるというか、想像力が豊かなのは女性なのかなという気はしております。」

竹内「逆に男性で体験型謎解きイベントにはまりやすい人の属性は?」

伊藤「ゲームゲームしたゲームが好きな人。職業でいうとウェブエンジニアがすごく多いです。パズルの整合性に魅力を感じる方ははまりやすいです。」

竹内「CEDECに来るような方は非常に向いていると?」

伊藤「そうですね(笑)ぜひイベントに来ていただけるとありがたいです。」

竹内「謎解きイベントってだんだんお客さんが増えていく傾向がありますよね。短期間でやるより、長くやるものの方が成功事例が多い印象がありますが、そのへんの手ごたえはありますか?」

伊藤「はじめは2週間くらいの公演が多かったですが、最近のものは2ヶ月くらいのものもあります。やはり最初はどういったものかわからなかったりイベントが浸透するのに時間がかかってしまうのかなという気はしてます。」

田中「多分コアユーザー層が500人くらいいてその人たちが最初にチケットを買ってくれるんですが、その後一般層で浸透していく過程の中で1回一気にへっこむんですね。そこから先は口コミで楽しかったという声がないと動かない人が多いです。」

「謎解きイベントは実際に体験して感動してもらうイベントでもあるので、あんまり説明しすぎてしまうとネタバレになってしまうんですね。全容を口コミなどで伝えきるのが難しいという特徴があります。」

■「体験型イベント」のビジネスモデル

田中さん「100%宣伝費だけでつくる事例がひとつ。基本的にはお金をあまりもらわない、もしくは極端に低い形になっています。例えば、お祭りなどでやっている謎解きイベントやスタンプラリーです。

もうひとつは100%券売。我々で権利を許諾していただいてロイヤリティをお支払いして制作をしてチケットの券売で稼ぐという形です。

もうひとつは、プロモーションしたいCLと我々で作って儲けたいというところが合致した場合は、企画費等をいただきつつクオリティの高いものを一緒に出しましょうという場合もあります。」

伊藤「ライセンスを許諾してロイヤリティを取得してやるイベントは、相当知名度がないアニメでないと難しいです。新作アニメはとりあえず無理で、シリーズとして有名なものでしたら可能性はありますが、いきなりというのはなかなか難しい部分もあります。」

■「体験型イベント」の制作費

田中「額としてはかなり低めです。」

伊藤「とくに謎解きメインのところはまだいいんですけど、キャラクターやスタッフがものすごく多いので、他の団体や謎解きメインのところに比べて、ヘタすると他の運営費が10倍以上かかるんじゃないかなという気もしてるので、そんなにいいビジネスではないです。」

田中「ただ物販などを組み合わせるとかなり売れます。コアなファンが来るので、そこでグッズを限定とか先行で販売するとかなり補助になるというかんじですね。」

竹内「制作費の内訳は?」

田中「まずキャスト費、PK THEATERさんのように役者さんをたくさん雇うと高くなります。あとは、コンテンツ制作費、平たく言うとデザイン費です。100部くらいしか刷らないと単価が高くなってどんどん予算が増してしまいます。会場費、ゲームデザイン費、声優さんへのギャラもかかります。」

■「体験型イベント」の制作スケジュール

伊藤「平均的にタイアップであったり、版元さんがいる場合は3ヶ月はいただきたいところです。実質1ヶ月半くらいでつくれるのですが、タイトルをお借りする以上監修をしなければいけないので3ヶ月は必要になります。」

田中「デジタルゲーム開発の方からするとすさまじい短期間という印象かと思うんですけど(笑)今だと来年1月の案件の打ち合わせをしているかんじです。なので今から依頼をいただくとなると、年初くらいのスケジュールのイベントであれば問題ありません。結構短期間なので、直前に依頼が来ることも多いです。構想を1ヶ月くらいで作りこんで、実験に時間をかけることが多いですね。」

伊藤「あとはやはりどこの会場でやるかというのが重要で、なかなかいい会場が見つからなかったり、タイアップだと作品の世界観に合った場所を見つけるのが大変だったりします。」

竹内「券売収入のイベントの場合には、チケットを売り切るための時間のバッファも必要になりますよね」

伊藤「そうですね。だいたいイベントの1ヶ月前くらいに告知と販売を開始することを考えると、2ヶ月を切って企画を始めてしまうと、何も決まってないのに宣伝しなきゃいけないことになったりします。」

竹内「制作スケジュールを時系列に沿ってまとめるとどんなかんじになりますか?」

伊藤「まず、どのタイトルでやるというお話をいただいてから、コンセプトづくりをしてざっくりとした構成を提出します。そして推理や謎解きなど、どんな形式にするか考えます。その後、作家さんディレクターさんと構成を出します。この時点で謎や問題はできているので、問題の調整や確認を行います。その後にラフなデザインを起こして版元さんやディレクターさん、メディアの方に来ていただいて実際に体験をしてもらって、最終印刷になります。」

竹内「補足させていただくと、謎解きイベントでもバグができることがあります。なので、デパックをやることがあります。」

田中「問題の整合性が取れていないときがあるのでそういうときは問題の調整をしたりですとか。あとは、謎解きイベントも映画や演劇と一緒で盛り上がりポイントをつけるので、思ったよりお客さんの感動が突き動かされない場合は、オペレーションや台本を変えたりすることが多いです。」

■「体験型イベント」制作にあたり版権元が留意すべきこと

伊藤「監修をなるべく早く終えていただく(笑)」

竹内「1mmも世界観からずれてほしくないというタイプの作品だと・・・?」

田中「あまり合ってないですね。それなら御社の作家さんにストーリー書いてもらってください、という話になりますね。」

■「体験型イベント」にできること・できないこと

田中「とくにモノもないのに体験に3000円払ってくれるかなりのコアユーザーが集まるので、ネット上の言論の形成が非常にしやすいです。そういった方々だと物販でグッズなどを買ってもらったりもでき、かなり深いところに刺さるのがメリットです。
デメリットを挙げると、動員数が少ないことです。一番大きなイベントでも1回の客は1000〜2000人くらいなので、とにかく数を稼いでくれ、という依頼の場合はなかなかOKしづらいです。」

■「体験型イベント」とデジタルゲームの未来予想図

伊藤「今だとスマホにしてもいろんな機種があるので、体感型ゲームの中にデジタルを入れるというのは難しい状況です。例えば、QRコードを読むと声優さんの声が聴けるようなちょっとしたイベントにしても、携帯によってだいぶ違ってきます。1000人参加すると5人くらいはできないという声をいただいたりするので、もうちょっと進化してくるともっとおもしろいことができるのではないかと思っています。」

田中「謎解き型体験イベントは、簡単にいうと謎解きゲームなのでアプリ化できます。デジタルの系譜からアナログに来た我々ですが、それをまたデジタルに戻すこともできます。ミニゲームレベルでアプリとして完了させたり、実際に行ったイベントをアプリ化したりなどということが広がっていくかなというのはありますね。」

■最後に一言お願いします。

田中「本日はたくさんの方に来ていただいてありがとうございました。ゲームコンテンツなど、ストーリーはあるけど出せなかったりすることがある場合に、気軽に謎解きゲームという形でパッケージができるとスピンオフとかがつくれるので、そういったところでぜひご一緒させていただけたらなと思います。」

伊藤「本日はありがとうございました。体験型謎解きゲームをまだ体験したことがない方は、一度どのイベントでもいいので体験していただくとその楽しさが体験できると思います。ありがとうございました。」
《三浦遥》

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