リッチ化するソーシャルゲームに適したIPを探る・・・「データでみるゲーム産業のいま」第47回 | GameBusiness.jp

リッチ化するソーシャルゲームに適したIPを探る・・・「データでみるゲーム産業のいま」第47回

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前回は、普及が加速するスマートフォンのゲームユーザー動向に関するデータをご紹介いたしました。スマートフォンの普及が、そこに根差すゲームユーザーにも変化をもたらしていることが分かりました。また、それと並行して(連動して、とした方が正確かもしれません)汎
  • 前回は、普及が加速するスマートフォンのゲームユーザー動向に関するデータをご紹介いたしました。スマートフォンの普及が、そこに根差すゲームユーザーにも変化をもたらしていることが分かりました。また、それと並行して(連動して、とした方が正確かもしれません)汎
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前回は、普及が加速するスマートフォンのゲームユーザー動向に関するデータをご紹介いたしました。スマートフォンの普及が、そこに根差すゲームユーザーにも変化をもたらしていることが分かりました。また、それと並行して(連動して、とした方が正確かもしれません)汎用機(非ゲーム専用機)におけるゲームプラットフォームの主役がフィーチャーフォンからスマートフォンへと移行する過程で、ゲームコンテンツも従来のWebアプリを中心とした比較的シンプルなものだけではなく、スマートフォンの高機能を活かしたリッチコンテンツが徐々に増えてきつつあります。

この「コンテンツのリッチ化」という言葉が指す意味合いもさまざまです。文字通りグラフィックの高密化やゲームのボリュームアップなど、コンテンツの質・量の強化や増大を指す場合もあれば、あるいは著名な版権やキャラクターを付加し、コンテンツバリューの向上を目指すという方法論もあるでしょう。コンテンツ形態としてWebアプリとネイティブアプリのどちらが適しているのかはそのゲームデザインやビジネスモデルに関わってくる問題でもあります。いずれにせよ、供給側にとって、個々のコンテンツビジネスの最適解を見出すことがますます困難な時代になってきているのは紛れもない事実です。

そのコンテンツプロバイダーの立場になって考えた場合、昨今のソーシャルゲームの隆盛に合わせて新規参入したパブリッシャーやデベロッパーと違い、ゲーム専用機ビジネス(パッケージビジネス)で長い歴史を持つパブリッシャーにはその豊富なコンテンツ資産というアドバンテージがあります。スマートフォンの普及が本格化しつつあるという最近のマーケット状況は、その資産を活かせるビジネスチャンスが広がってきているという見方をすることもできることでしょう。

そこで、今回はゲーム専用機における著名なフランチャイズが、スマートフォン市場においてどれくらいマーケットポテンシャルを持っているかということに関するデータをご紹介いたします。

当社(ゲームエイジ総研)は、今年10月に、無作為抽出したゲーム専用機ユーザー約5,400人を対象に自主アンケート調査を実施いたしました。約60個のゲーム専用機の有名フランチャイズをピックアップし、被験者に対し「今後スマートフォンやタブレット機で遊んでみたい題材を選んでください」という質問に答えてもらいました。

【図1】はその全体概要をまとめたものです。人数は調査結果を元に拡大集計した推計値(※)です。
※ローデータ(調査データ)に対し、別途実施している社会調査から得られたウェイトバック(補正値)により、ネットバイアスや出現サンプルの偏りを排除した推定人数

国内のゲーム専用機ユーザー約3,900万人のうち、「スマホやタブレット機で遊んでみたい題材がある」と答えたのは、全体の43%にあたる1,679万人でした。つまり、ゲーム専用機ユーザーのうち過半数は「この中には遊んでみたい題材はない」と答えていることになります。「参考データ(調査対象フランチャイズ)一覧」を見て分かる通り、いずれも誰もが知っているような超有名ブランドが名を連ねており、個々のフランチャイズのブランドパワー不足ということはまず考えられません。したがって、この結果は「ゲーム専用機ユーザーのうち過半数の人たちは、そもそもゲーム専用機以外でのプレイ意向がない」と解釈すべきでしょう。しかし、半数に届いていないとはいえ、残りのスマホやタブレット機でのプレイ意向者1,679万人というのはかなりの規模です。しかも、今回は調査対象者がゲーム専用機ユーザー(何らかのゲーム専用機をプレイすることがあるユーザー)に限られていますので、実際にはもっと多くの潜在需要があると考えられます。

次に【図2】はこのうち、需要規模の大きかった上位30のフランチャイズ別のデータをまとめたものです。棒グラフが「推定需要規模」、ひし形のマーカーは「適性指数(需要規模を、各フランチャイズの中で最も売れたタイトルの本数で割ったもの)」を示しています。上位のものを見ると、『スーパーマリオ』『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』といったトップブランドが当然のように名を連ねています。しかし、「適性指数」はそれほど高くなく、つまりあくまで分母が大きいために上位に入っているのであって、決してスマホやタブレット機向けとしてのコンテンツ適性が高いフランチャイズであるわけではなさそうです。

そこで、今度は「適性指数」の方に注目してみると、幾つか突出して高くなっているフランチャイズがあることが分かります。具体的には『太鼓の達人』『桃太郎伝説/桃太郎電鉄』『逆転裁判/逆転検事』『ボンバーマン』『初音ミク』『いただきストリート』『ぼくのなつやすみ』『牧場物語』『アイドルマスター』といったところです。
これらのフランチャイズには、これまでパッケージタイトルとしてミリオンセールスを記録したようなものはありませんが、今回の調査結果からはスマホやタブレット機向けコンテンツ適性が高いというデータが得られました。一瞥しただけでは、全体として明確な傾向などないようにも見えますが、注意深く見ていくと以下のように幾つかの共通項があるようにも感じます。

◆複雑なボタン入力やシビアな入力タイミングが要求される「発散系」ジャンルはスマホやタブレット機向けコンテンツには適していない。但し、タッチパネル入力との相性がよく、それによりゲーム性が向上しそうなもの(例えば「音ゲー」系)はその限りではない。
◆ボードゲームやアドベンチャーなど、「思考系」ジャンルの適性が高い。
◆『ぼくなつ』や『牧場物語』など、「ほのぼの系」や「生活系」といったジャンルの適性が高い。おそらく、『サンシャイン牧場』や『農園ホッコリーナ』など、ソーシャルゲーム分野で既に数々の実績があるコンテンツが存在している影響か。
※今回の調査対象には含まれていなかったが『どうぶつの森』なども非常に適性が高いと考えられる。
◆『初音ミク』や(既にソーシャル展開しているが)『アイドルマスター』といった「萌え系」ジャンルも、需要規模は巨大ではなくともスマホ/タブレット向けコンテンツとしての適性が非常に高い。

次回は、これらのフランチャイズの中から幾つかをピックアップして、それを支持しているユーザープロフィール詳細
をご紹介いたします。

ゲームエイジ総研
『Monthlyゲーム・トレンド・レイティング』 発行人 光井 誠一

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《光井誠一》

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