ソーシャルゲームユーザーを新たなセグメントで分類・・・「データでみるゲーム産業のいま」第44回 | GameBusiness.jp

ソーシャルゲームユーザーを新たなセグメントで分類・・・「データでみるゲーム産業のいま」第44回

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以前、このコーナーで、ソーシャルゲーム向け専用のユーザーセグメンテーション[SPS(Social game Play-style Segment)]をご紹介いたしました。 ※詳細は、第29回記事(7月29日掲載)参照
  • 以前、このコーナーで、ソーシャルゲーム向け専用のユーザーセグメンテーション[SPS(Social game Play-style Segment)]をご紹介いたしました。 ※詳細は、第29回記事(7月29日掲載)参照
  • 以前、このコーナーで、ソーシャルゲーム向け専用のユーザーセグメンテーション[SPS(Social game Play-style Segment)]をご紹介いたしました。 ※詳細は、第29回記事(7月29日掲載)参照
  • 以前、このコーナーで、ソーシャルゲーム向け専用のユーザーセグメンテーション[SPS(Social game Play-style Segment)]をご紹介いたしました。 ※詳細は、第29回記事(7月29日掲載)参照
  • 以前、このコーナーで、ソーシャルゲーム向け専用のユーザーセグメンテーション[SPS(Social game Play-style Segment)]をご紹介いたしました。 ※詳細は、第29回記事(7月29日掲載)参照
以前、このコーナーで、ソーシャルゲーム向け専用のユーザーセグメンテーション[SPS(Social game Play-style Segment)]をご紹介いたしました。 ※詳細は、第29回記事(7月29日掲載)参照

この[SPS]は、ソーシャルゲーム未経験ユーザーを含むすべての被験者を対象としたセグメンテーションでした。したがって、未経験ユーザーに対するソーシャルゲーム(コンテンツ)の受容性を検証するという点では利点があったものの、一方でそういったある意味ソーシャルゲーム(コンテンツ)に対する明確な判断基準を持たない被験者が解析対象に含まれていたため、解析精度としてはやや安定性に欠けるということがその後の運用で明らかになってきました。

そこで、今回基本的なコンセプトは変えずにこの[SPS]をリニューアルすることにいたしました。変更点は、「解析対象者(母集団構成)をソーシャルゲーム経験者に限定する」という一点のみです。被験者に対する設問内容や解析プロセスについてはそのままです。但し、解析結果を踏まえて、各クラスタの名称および属性については一部変更しています。今回はその[新SPS]をご紹介いたします。

まず、被験者に対する設問内容および算出プロセスをおさらいします。これは前述の通り、以前と変更ありません。

<設問内容>
・ソーシャルゲームは(基本無料のものも多く)手軽に楽しめる
・ソーシャルゲームは、課金しなくても(無料の範囲で)十分楽しめる
・欲しいアイテムやカードなどがあれば迷わず課金する
・欲しいアイテムやカードなどがあれば、オークションなどを利用してでも手に入れたい
・流行っている・話題になっているソーシャルゲームは、ぜひプレイしてみたい
・ソーシャルゲームは、家庭用のゲームよりもハマりやすい
・自分の周囲で話題になるのは、家庭用ゲームよりもソーシャルゲームの方が多い
・テレビCMなどで大々的に宣伝されているソーシャルゲームは魅力的だと感じる
・ソーシャルゲームは、直接の友人や知人と一緒に遊びたい
・ソーシャルゲームは、見知らぬ人(直接の友人・知人以外)とのコミュニケーションが魅力的だ
・ちょっとした空き時間があればソーシャルゲームをプレイしていることが多い
・友人や知人を、自らソーシャルゲームに誘うことが多い
・ソーシャルゲームは友人・知人に誘われて始めることが多い
・ソーシャルゲームは、手軽に遊べるものが好みだ
・ソーシャルゲームでも、じっくりとやり込めるようなゲームが好みだ
・ソーシャルゲームの情報を積極的に調べている
・ソーシャルゲームの選択にはこだわりがある
・誰よりも早く新しいソーシャルゲームをプレイしたい
・ソーシャルゲームに対して、良いイメージを持っている

<算出プロセス>
1.被験者に、上記設問(課金に対する、ソーシャルゲームを選ぶ際のきっかけや情報接触状況、ソーシャルゲームに対する考え方やイメージ、など)に回答してもらう。
2・被験者のうち、「調査期間中、何らかのソーシャルゲームを1回以上プレイしたユーザー」を抽出し、それを母集団として回答結果の解析を行い、ユーザークラスタリングを行う。
3.グルーピングされた各クラスタの各設問に対する回答傾向(図1)を見て、各クラスタ(セグメント)の特徴・性格に最も適した名称を決定する。

【図1】を見て分かる通り、ソーシャルゲームに対し全体的に肯定的なスタンスを採るグループ(赤)、逆に全体的にネガティブな反応を見せるグループ(紫)、紫と同じように全体的にネガティブながら唯一「基本無料プレイ」というソーシャルゲームの最大のベネフィットにのみ強い反応を示すグループ(黄)、「基本無料」に対し肯定的という部分は共通だが、それ以外の要素には違った反応を見せた2グループ(青/緑)というように、全部で5つのグループが出現しました。

これらの回答傾向を踏まえ、この5グループに対し下記のネーミングを行いました。

[青:エヴァンジェリスト]
ソーシャルゲームに対して極めて能動的。ゲーム専用機よりもソーシャルゲームを優先的に捉えており、テレビCMやクチコミなどの情報にも敏感。直接の友人・知人はもちろん、そうでない他者とも積極的にコミュニケーションを図っている。

[緑:ソーシャルアダプタ]
エヴァンジェリストほど積極的ではないが、ソーシャルゲームに対してかなり適性が高いクラスタ。直接の友人・知人よりもネット上の他人とのコミュニケーションを好む点や空き時間などのプレイの積極性ではむしろエヴァンジェリストを上回る。

[赤:ポジティブゲーマー]
ソーシャルゲーム全般に対し、寛容的な態度を示しているクラスタ。属性的には全クラスタ中最もゲーム専用機所有率が高く、また年齢的には若年傾向が強い。ソーシャルゲームだけではなく(専用機も含めた)ゲーム全体に対してポジティブである。

[黄:フリーライダー]
ソーシャルゲームが持つほとんどの要素に対し否定的な態度を見せる中、唯一「基本無料」という部分にのみ価値を見出しているクラスタ。ソーシャルゲームに対しそれほど多くのものを求めておらず単なる暇つぶしと捉えている。

[紫:ネガティブゲーマー]
ポジティブゲーマーとは逆に、ソーシャルゲームに対し総じてネガティブな姿勢を見せるクラスタ。男性比率が高い点はポジティブゲーマーと同じだが、年齢層がやや高い点が異なる。これがソーシャルゲームに対する寛容度の違いとなって表れていると思われる。

【図2】は全5セグメントの構成比です。ソーシャルゲームに対し最も適性が高い[エヴァンジェリスト]が全体の28%と最大勢力となっており、次に[ソーシャルアダプタ]と[ポジティブゲーマー]が同じくらいの規模(20〜21%)で続いています。残りの[フリーライダー]と[ネガティブゲーマー]も15〜16%でほぼ並んでいます。

【図3】は、少々見慣れない図かも知れませんが「モザイク図」というグラフです。これは、このSPSと、IPS(イノベータ理論に基づくゲーム先行性に関するセグメンテーション指標)をクロス集計したものです。通常の棒グラフと違い、この「モザイク図」の場合はそれぞれの棒の幅がそのまま市場構成比を反映しているのが特徴です。従って、グラフ全体で見た場合に、それぞれの部分の面積がそのままユーザー全体に対するシェアを示しており、直感的に捉えやすくなっています。例えば、一番大きいのが「エヴァンジェリスト×マジョリティ」でユーザー全体の8.3%、逆に一番小さいのが「フリーライダー×イノベータ」で同1.1%という見方をすれば分かりやすいでしょう。

最後に【図4】は、これら5セグメントのユーザープロフィール(性別/性・年齢別(5歳刻み)/IPS別)をまとめたものです。

ソーシャルゲーム適性が最も高い[エヴァンジェリスト]と“基本プレイ無料”に対し強い反応を示す[フリーライダー]は共に男女比が半々で、ソーシャルゲームユーザー全体に比べて女性比率が高いという特徴を持っています。両者はIPS構成も似ていますが、年齢構成のみ[エヴァンジェリスト]の方がやや若年傾向が強いという違いが見られます。[フリーライダー]の方は女性が10代後半から40代にかけてほぼ同じような規模のユーザーが分布しているのが非常に興味深いところです。[ソーシャルアダプタ]のユーザープロフィールもこの2つに比較的似ています。こちらは男性ユーザーが[フリーライダー]に、女性ユーザーは[エヴァンジェリスト]に近い傾向を示しています。

残りの[ポジティブゲーマー]と[ネガティブゲーマー]は“ポジティブ”“ネガティブ”という相反する名称をつけていますが、実は共に男性比率が高いという点では一致しています。異なるのは年齢分布で、[ネガティブゲーマー]の方が全年齢に渡り広範に分布しているのに対し、[ポジティブゲーマー]の方は、男女ともに若年傾向が非常に強く表れているのが特徴です。さらに大きな違いがあるのがIPSで、[ポジティブゲーマー]はユーザーのイノベータ傾向が強く出ており、ゲーム全体に対し非常に能動的な態度を示すユーザーが多数を占めています。[ネガティブゲーマー]の方はソーシャルゲームユーザー全体のIPS構成をほぼ踏襲したようなかたちになっています。このような傾向を見ると、年齢分布とIPS構成には相関関係があるものと考えられます。つまり、加齢とともに本人の価値観や生活環境に変化が生じ、ゲームに対する能動性が減退するという考え方です。あるいは、世代特性は加齢と共に変化するのではなく、これが現状の各世代の特徴を表しており、基本的にはそれぞれの世代はその特徴を持ったまま年齢を重ねていくという考え方もあります。この2つの考え方のうちどちらが正しいのかは現状では分かりません。それが分かるためにはもう少し時間が必要です。しかし、いずれにせよ、年齢分布とIPSは密接な関係があるということだけは言えるのではないでしょうか。

どのような分野のマーケットであるにせよ、その特性を把握するためにはユーザーセグメンテーションは極めて重要です。当社(ゲームエイジ総研)は、ゲーム専用機マーケットにおいて長く使ってきた[IPS]に加え、今回ソーシャルゲーム市場向けに新たに最適化した[SPS]を今後も併用してまいります。

ゲームエイジ総研
『Monthlyゲーム・トレンド・レイティング』 発行人 光井 誠一

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《光井誠一》

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