コンプガチャ規制、ユーザーはどう捉えた?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第26回 | GameBusiness.jp

コンプガチャ規制、ユーザーはどう捉えた?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第26回

その他 その他

去る7月1日、ソーシャルゲームの「コンプリートガチャ(通称:コンプガチャ)」に対する規制が正式に運用開始されました。この「コンプガチャ規制問題」は、ソーシャルゲーム市場にとってここ数か月間の最大の関心事であったといっても過言ではありませんが、今回は、一
  • 去る7月1日、ソーシャルゲームの「コンプリートガチャ(通称:コンプガチャ)」に対する規制が正式に運用開始されました。この「コンプガチャ規制問題」は、ソーシャルゲーム市場にとってここ数か月間の最大の関心事であったといっても過言ではありませんが、今回は、一
  • 去る7月1日、ソーシャルゲームの「コンプリートガチャ(通称:コンプガチャ)」に対する規制が正式に運用開始されました。この「コンプガチャ規制問題」は、ソーシャルゲーム市場にとってここ数か月間の最大の関心事であったといっても過言ではありませんが、今回は、一
  • 去る7月1日、ソーシャルゲームの「コンプリートガチャ(通称:コンプガチャ)」に対する規制が正式に運用開始されました。この「コンプガチャ規制問題」は、ソーシャルゲーム市場にとってここ数か月間の最大の関心事であったといっても過言ではありませんが、今回は、一
去る7月1日、ソーシャルゲームの「コンプリートガチャ(通称:コンプガチャ)」に対する規制が正式に運用開始されました。この「コンプガチャ規制問題」は、ソーシャルゲーム市場にとってここ数か月間の最大の関心事であったといっても過言ではありませんが、今回は、一般ユーザーは一体この問題をどの程度認識しており、また理解しているかというテーマを取り上げます。

このたび、当社はゲーム専用機ユーザー5,000人に対し、この「コンプガチャ規制」に関する緊急アンケートを行いました。当社調査によると、ソーシャルゲームユーザーのうち7割から8割は何らかのゲーム専用機を所有しているということが分かっていますので、今回の調査結果がほぼソーシャルゲームユーザーの全体的な傾向を示しているという理解で差支えないと考えますが、今回の調査結果には一部のゲーム専用機非所有ソーシャルゲームユーザーが含まれていない点はあらかじめご了承ください。

【図1】は、10歳から59歳までのゲーム専用機ユーザー約3,900万人のソーシャルゲームのプレイ状況およびその属性別の「コンプガチャ規制」の認知状況をまとめたものです。これによると、現在ソーシャルゲームをプレイしているゲーム専用機ユーザーは、全体の32%にあたる868万人でした。このうち、課金してプレイしているゲームがあると答えたユーザーは123万人(全体の3%)となっています。この他、現在はプレイしていないが過去にプレイしていたことがあるユーザーが722万人(同19%)、このうち課金してプレイしていたことがあるユーザーが106万人(同3%)という結果でした。ゲーム専用機ユーザーのうち約6割はソーシャルゲームを一度もプレイしたことがありません。

次にその属性(ソーシャルゲームのプレイ状況)別の、「コンプガチャ規制」の認知状況ですが、全体の過半数(54%)のユーザーが今回のコンプガチャの問題をある程度理解していました。そのうち12%は詳しく理解しています。残りのユーザーのうち22%は「コンプリートガチャ(コンプガチャ)」という名前を聞いたことがある程度、24%はその名前すら聞いたことがないという状況でした。これをソーシャルゲームのプレイ状況別に分解すると、やはり[現役課金ユーザー]の理解度が突出していて、53%が今回の問題を詳しく認識しており、「ある程度理解している」を含めると実に9割にものぼります。1割の「名前を聞いたことがある程度」と「まったく知らない」というユーザーの中には自身では認識していないが実際にはコンプガチャによる課金を経験しているユーザーが含まれている可能性もあります。その他の属性では、[現役無料ユーザー]と[過去課金ユーザー]の認知・理解状況は非常に似ています。以下[過去無料ユーザー][未経験ユーザー]と徐々に認知・理解状況が下がっていきます。[未経験ユーザー]になると、1/3以上のユーザーはコンプガチャという名前すら聞いたことがないという状況です。

【図2】は、男女別/世代別の、コンプガチャ規制に対する考え/スタンスをまとめたものです。具体的には、今回の規制に関連する7つの設問に対し、4段階(強肯定|肯定|否定|強否定)で回答してもらった結果をまとめたものです。全体として一番支持が大きかった設問は「子供でも簡単に課金できてしまう仕組みは良くない」でした。課金システムそのものよりも青少年保護という観点からコンプガチャや課金を問題視しているという傾向が分かります。逆に一番支持が低かった設問は「カードやアイテムの収集意欲がなくなるので、規制されるとつまらなくなりそうだ」でした。これを見ると、今回の規制以降、これまでの枠組みにとらわれない新しいプレイバリューやベネフィットを創出しユーザーに提示できるかどうかが非常に重要になりそうです。

男女別/世代別の傾向に目を移すと、男女別では男性よりも女性の方がコンプガチャや課金に対し厳しい見方をしている傾向が出ています。世代別では[男性20-24歳]が一番際立ったユーザー特性を見せています。この世代が一番ソーシャルゲームに対し肯定的な見方をしており、課金(F2Pモデル)に対する受容性も最も高いと考えられます。実は、この世代は当社の他のゲーム専用機に関する調査でも特異な傾向を示すことがよく見られるセグメントです。パッケージゲームタイトルでもこの世代だけ販売本数やプレイヤー数が少ないということも少なくありません。今回の調査結果に照らすと、これら2つの事象が表裏一体になっている可能性を感じます。すなわち、彼ら(20代前半の男性)は非常に情報感度が高く、ソーシャルゲーム(とそれが持つ課金ビジネスモデル)の功罪についてもよく理解しているが、その一方で価格感度も非常に高く、ゲームに対する投資に対して非常に慎重な態度を示す傾向が強いということです。ソーシャルゲームについては投資(課金)するか否かを自身の判断で選択できるという点において、彼らの価値基準に非常にフィットしているのでしょう。この世代は就職による社会的立場や生活環境の変化など、人生で最も大きなライフステージの変化を迎える世代です。そのあたりのことも合わせて考えると、このような現象についても非常に理解が深まります。

最後の【図3】は、同じ回答結果を解析にかけ、ユーザー全体を4つのグループにクラスタリングしたものです。

・全面規制に賛成(29.1%)
・課金システムそのものを見直すべき(14.6%)
・低年齢向けに特化して見直すべき(24.5%)
・全面規制には反対(31.9%)

ご覧の通り、一番多数派は「全面規制には反対」でした。「課金システムそのものを見直すべき」は一番少数意見となっており、ここから見てもソーシャルゲームと課金ビジネス(F2Pモデル)がある意味不可分の関係にあるということについては一定の理解が得られているようです。但し、これら4グループのユーザープロフィールをまとめた右側の図表を見ると、このようなソーシャルゲーム(や課金)に寛容な態度を見せているのはやはり女性よりも男性に多いということが分かります。また、「低年齢向けに特化して見直すべき」という意見に対しては、(低年齢ではないと自覚しているであろう)20歳から上の世代になると急に支持が増えている点は興味深いところです。なお、「全面規制に賛成」に10代ユーザーからも多くの支持者がいることは一見すると少々意外な結果に映りますが、これはおそらく「規制するなら低年齢向けに特化などと差別せず一律規制して欲しい」というユーザー心理が働いていること、またそれ以上に大きいのは、この意見を支持している低年齢ユーザーの大半はソーシャルゲームをプレイしていないゲーム専用機ユーザーであるということが想像できます。

今回の結果から分かることは、ゲーム専用機ユーザーから見てもソーシャルゲームに課金ビジネスがつきものであるということについては一定の理解が得られていること、問題は課金システムの存在そのものというよりも「課金の在り方」ということに本質があると考えます。今回の「コンプガチャ全面禁止」がソーシャルゲーム市場やユーザーマインドにどのような影響を及ぼすのかは、規制が始まったばかりの現在はまだ不透明ですが、当社としても引き続き市場の動きを注視し、今後も有益な情報を提供してまいります。

ゲームエイジ総研
コンテンツアナリスト 池田 敬人
《池田敬人》

関連ニュース

特集

人気ニュースランキングや特集をお届け…メルマガ会員はこちら