【E3 2012】クラウドゲームサービスの雄、GAIKAIが明かした戦略とは? | GameBusiness.jp

【E3 2012】クラウドゲームサービスの雄、GAIKAIが明かした戦略とは?

クラウドゲームサービスのGAIKAIはE3期間中の6月5日に、韓国サムスン社との提携を発表しました。2013年以降、同社のテレビに「Samsung SmartTV Cloud Gaming」という新サービスを提供する予定です。

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クラウドゲームサービスのGAIKAIはE3期間中の6月5日に、韓国サムスン社との提携を発表しました。2013年以降、同社のテレビに「Samsung SmartTV Cloud Gaming」という新サービスを提供する予定です。
  • クラウドゲームサービスのGAIKAIはE3期間中の6月5日に、韓国サムスン社との提携を発表しました。2013年以降、同社のテレビに「Samsung SmartTV Cloud Gaming」という新サービスを提供する予定です。
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クラウドゲームサービスのGAIKAIはE3期間中の6月5日に、韓国サムスン社との提携を発表しました。2013年以降、同社のテレビに「Samsung SmartTV Cloud Gaming」という新サービスを提供する予定です。

これによりユーザーはゲーム機に接続することなく、ゲームソフトをテレビに内蔵されたウェブをプラットフォームに、ストリーミングで遊ぶことが可能になります。GAIKAIは本年1月の家電見本市CESで、ライバルのLG電子とも同様の提携を発表しています。

IKAI公式サイト。日本語の「外海」が語源だスマートテレビで遜色なくAAAゲームが楽しめるWikiPadと提携しゲーム専用タブレットも発表


また同社はCESで発表されたタブレット「WikiPad」と提携し、世界初のゲーム専用タブレットを展開することも発表しました。

WikiPadはAndroid4.0ベースのタブレットで、裸眼立体式の液晶ディスプレイ(解像度1080p)とゲームコントローラのようなグリップを搭載しています。グリップ部には左右にアナログスティックが搭載され、左側には十字ボタン、右側には4個のアクションボタンが搭載されています。

同社CEOのデイビット・ペリー氏は、元ゲーム開発者で『アースワームジム』や『MDK』などのタイトルを手がけた経歴の持ち主。そのペリー氏はE3でプレス向けカンファレンスを開催し、同社の戦略についてプレゼンテーションを行いました。

■ユーザーが求めているのは体験版!
ペリー氏はまず、2万人のゲーマーを対象に行った調査結果を紹介しました。それによるとゲーマーの7割近くは、ゲームを買う上で一番参考になるものは体験版だと回答しているが、マーケティング費用の大半はテレビコマーシャルなどに費やされており、ユーザーはほとんど気に留めていないと回答。またゲーマーの6割は同じ広告予算を使うなら体験版や店内広告に使って欲しいと考えているといいます。

ゲーマーの7割は体験版が購入の決め手と解答マーケティング予算も体験版作成に使って欲しい
PCオンラインゲームはゲームプレイまでに難関が続くAAAゲームのダウンロードはADSLでは時間がかかりすぎる


もっともPCオンラインゲームでは一足先にこの戦略が実行されています。特に最近では基本プレイ無料のアイテム課金モデルが主流だからです。しかし、それでも大きな問題があるとペリー氏は語りました。

まずゲームをダウンロードしてインストールするまで、独自アカウントを作ったり、何度も使用許諾契約書を開いたりする必要があること。その上で大量のデータやパッチをダウンロードして、インストールする必要があることです。

たとえばMMORPG『Star Wars: The Old Republic』では、実に28GBのデータをダウンロードする必要があります。これは平均的なADSLの場合、31時間もかかる計算になります。これでは途中で諦める人が出てきてもおかしくありませんし、そもそも最初からやる気がそがれてしまいます。

GAIKAIのデータセンターは全世界にインフラを提供iPhone・iPadユーザーはゲームを求めている他の地域に比べてもアメリカはゲームの需要が高い


これらの問題をクリアできるのは、クラウドゲームしかない。ペリー氏はそのように強調します。ポイントは莫大なデータサイズで、これらは次世代ゲーム機ではさらに増加することが予測されます。iPhoneアプリやソーシャルゲームとの違いは、実にこのデータサイズにあるというわけです。

「どうして映画や音楽のように、AAAゲームはもっと手軽にアクセスできないのでしょうか?」とペリー氏は問いかけます。FPSやスポーツゲームのスクリーンショットを見れば分かりますが、どれも似たり寄ったりで、見分けがつかないのが現状です。一番簡単な差別化要因は、実際に遊んでもらって『味見』をしてもらうこと。ユーザーもそれを望んでいる・・・。そんなふうにペリー氏は分析します。

■あらゆるウェブがゲームの導線になる!
リビングのテレビもさることながら、今後の成長市場はタブレットだとペリー氏は語りました。冒頭で示したWikiPadとの提携もそのための施策です。「近い将来にタブレットの販売台数はXbox360を凌駕するでしょう」(ペリー氏)。そこでユーザーが求めているアプリはゲームで、特に北米ではその傾向が顕著です。

プレゼンでは『World of Warcraft』をiPad上で動かしたり、Androidタブレットで『Bulletstorm』を60fpsで動作させるなどのデモも紹介されました。また現在は全米で無線回線が3Gから4Gに切り替わる過渡期であることも、タブレットに力を入れる好機だと言います。

ウォルマートなど主要サイトと提携を実現すべてのウェブがゲームへの導線となるFacebookでAAAゲームが遊べる環境を提供


一方でGAIKAIが力を入れているのが、Facebookをはじめとしたウェブとの連携です。すでに世界最大の量販店ウォルマートや、EA、UBIといったパブリッシャーと提携し、ワンクリックでGAIKAIでのストリーミングプレイが可能な環境を整えています。本来なら高価なグラフィックボードを搭載しなければ動かないAAAゲームが、ウェブ上でサクサクと動作する様には、わかっていても驚かされます。

またGAIKAIにゲームを提供している企業は、詳細なユーザーのアクセスログなどを得ることができ、マーケティングデータとして活用できます。これはコンソールゲームメーカーにとって福音となります。近い将来には、あらゆるウェブサイトからゲームに対して導線を貼ることが可能になるとペリー氏は強調します。

現在アメリカとヨーロッパでサービスを展開中の同社ですが、今回の提携を機会にまずは韓国でテレビ向けにクラウドサービスを展開。その後、日本でもサービスを展開することを視野に入れていると説明しました。すでに東京にデータセンターを設置する構想があり、業界団体や主要ゲームパブリッシャーとも交渉を開始。好感触を得ているそうです。

もっとも、そのためにはインフラやサービスもさることながら、ローカライズとセンサーシップの取り扱いがキモ。日本と同じく暴力表現に対する規制が厳しいオーストラリアやドイツなどでの経験を生かしていきたいと語りました。

スクリーンショットではもはや見分けがつかないユーザーが求めているのは「味見」ゲームメーカーにも詳細なアクセスログが届く


■次世代ゲーム機のメディアはどうなる?
クラウドゲームはここ1-2年で急速に注目を集めてきた分野で、企業の新規参入が続いていますが、中でもツートップとなっているのがGAIKAIとOnLiveです。中でも正式サービスで先行したのがOnlive。タブレットへの対応もいち早くこなし、CESでもGoogle TVとの提携を発表しました。ブース出展やプレスカンファレンスも行うなど、E3でも積極的にアピールするなど、激しいつばぜり合いが続いています。

特に次世代ゲーム機において、ますますグラフィックが美麗になり、データ容量が増大することが予測される中で(次世代ゲーム機には光メディアが搭載されるのでしょうか? その規格は? メディアレスだとしたら、プログラムをどのように流通させる?)、クラウドサービスが最適解だとするペリー氏の主張には一理あります。

またウェブの記事リンクからゲームが起動できるようになれば、メディアとゲームの関係も大きく変わりそうです。一方でプラットフォームホルダーにとっては、クラウドゲームはビジネスモデルを破壊しかねない脅威でしょう。

映画や音楽のように手軽にAAAゲームを楽しめるように!


ではサードパーティは? インディゲーム開発者にとっては? それぞれの立場ごとに最適解は異なります。もっとも業界の地殻変動がどれだけ続いても、最終的に生き残るのはユーザーの支持を集めたサービスであることは変わりないでしょう。さらなる展開を期待したいところです。
《小野憲史》

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